1. マルゲリット・マリーラの特徴と旬

マルゲリット・マリーラとは西洋梨の一種である。生産量は多くなく、知名度も低いが大玉で香りも特徴的な西洋梨である。まずはマルゲリット・マリーラの特徴と旬について紹介したい。
マルゲリット・マリーラの特徴
マルゲリット・マリーラは、1874年にフランスのリヨン郊外で発見された西洋梨の一種である。大きさは500gほどになる大玉で、食べごたえがある。やや繊維質だが多汁で柔らかく、さくさくとした舌ざわりである。味は酸味が弱く、さわやかな甘みが際立つ。青りんごのような香りが特徴だ。熟すと果皮が薄緑色から黄色へと変化し、香りも強くなる。ちなみに、名前の由来は、発見者のマリーラ氏の名前にちなんで付けられたとされている。
産地と旬の時期
山形県が一番多く、次いで北海道、青森県、岩手県となっている。山形県が全体の4割の生産を占める。市場に出回る時期は9~10月にかけてである。
2. マルゲリット・マリーラの保存方法

マルゲリット・マリーラは柔らかくデリケートな果物であり、取り扱いに注意が必要である。美味しく食べるためには、保存方法や完熟の見極め方を知らなくてはならない。
食べごろのサイン
果皮が薄緑色から黄色へと変化し、香りが強くなったら食べごろである。軸の付け根やお尻にそっと触り柔らかさを感じるころが丁度よい。
保存方法
新聞紙に包み、涼しい場所に保存する。完熟後はすぐに食べることが最良であるが、食べきれない場合はラップにくるむかビニール袋に包み冷蔵庫で保存する。
注意点
30℃以上の温度になると追熟障害が起こる。追熟障害が起こると美味しい洋梨にならない。色の変化が見られず、肉質が悪くなり香りも少なくなる。
冷凍保存
冷凍保存する場合は、好みの大きさに切りしっかりラップをして凍らせる。量が多いときはプラスチック容器などに入れて密封し冷凍する。食べるときは半解凍で食べるとシャーベットのような舌ざわりで美味しい。完全に溶かしてしまうと水分が出て水っぽくなるので注意が必要だ。冷凍でも風味や味を損ねないためにも1~2週間で食べきることがおすすめである。
3. マルゲリット・マリーラのおすすめの食べ方

マルゲリット・マリーラを味わうのであれば、まずは生で食べることがおすすめである。切り方によって違う味の感じ方ができるので試してみよう。
おすすめの切り方
マルゲリット・マリーラは花梗から水や栄養分を吸収して熟していくため、下側ほど甘くなる特徴がある。縦にくし形に切り、上側から食べることがおすすめだ。
簡単な食べ方
ひとつめの方法は、縦半分に切り、軸と種をスプーンでくり抜きすくって食べる。手が汚れないし、何より簡単である。ふたつめの方法は、真横に1.5~2cmの輪切りにして型抜きで種をくりぬく。皮をむいて食べる。西洋梨は部位によって甘さが違うので、それぞれの部位を味わうことができる。
マルゲリット・マリーラのビネガー
用意するものは、マルゲリット・マリーラと酢、氷砂糖のみである。まず、マルゲリット・マリーラの同量の氷砂糖と、マルゲリット・マリーラと同量~1.5倍の酢を用意する。マルゲリット・マリーラは2cmの角切りにして、煮沸消毒をした保存容器に酢、マルゲリット・マリーラ、氷砂糖の順で加える。冷暗所または冷蔵庫に1週間ほど置けば完成。1日1回蓋をしたまま軽くふり混ぜる。完成後はマルゲリット・マリーラは取り出していただこう。保存期間は冷蔵庫で1ヶ月ほどである。炭酸水や水で割ってジュースにしたり、かき氷のシロップにしたりしても美味しい。火を通していない分、マルゲリット・マリーラのよい香りが残る。
マルゲリット・マリーラのチーズサラダ
じつは西洋梨はチーズとの相性がバツグンである。食べやすい大きさに切った西洋梨に1cm角に切ったカマンベールチーズやブルーチーズを合わせ、黒コショウをふりかけると、簡単に酒に合う1品ができあがる。また、くし形に切ったマルゲリット・マリーラに生ハムを巻いてもまた美味しい。マルゲリット・マリーラの食感と甘さと塩味の相性がバツグンに合うのである。
結論
マルゲリット・マリーラは大玉の西洋梨であるため、ひとつでさまざまな味わい方ができる。生産量はまだ少なく店頭で売られているところは少ないため、インターネットで直接農家から購入する方法が多い。もし購入することができたら、自分に合った味わい方を見つけてみてはいかがだろうか。
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