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交雑実生で生まれた早生の西洋梨【オーロラ】とは?

交雑実生で生まれた早生の西洋梨【オーロラ】とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2019年8月21日

オーロラは数ある西洋梨のなかでもとくに早生の品種である。西洋梨といえば、ラ・フランスを思い浮かべるだろう。西洋梨は種類によって味や食感、香りに違いがある。今回はオーロラについて、特徴などを紹介したい。

  

1. オーロラの特徴について

現在はまだオーロラの生産量は少なく、希少価値は高い。

■オーロラの特徴

オーロラとは、西洋梨の一種である。大きさは一般的な西洋梨の250g前後と比べ、300~400gと大きめである。収穫時期は9月と、一般的な収穫時期である9月下旬~11月と比べると早い。収穫後の果皮は黄緑色だが、熟すにつれて黄色に変化する。味は甘みと酸味のバランスがよく、果汁が多くジューシーで果肉は柔らかく舌でとろけるような食感だ。熟すにつれて強くなる芳醇な香りも特徴である。ちなみに、オーロラの産地は山形県が一番多く、次いで北海道、長野県、岩手県となる。生産量は少なく希少価値の高い品種である。

2. オーロラの誕生

オーロラは交雑実生で生まれ、親となる果物がある。それぞれ紹介したい。

■オーロラの誕生

オーロラは、アメリカニューヨーク州の農業試験場で「マルゲリット・マリーラ」と「バートレット」の交雑実生から選抜され、生まれた果物である。それぞれのよいところをオーロラは受け継いでいるのだ。

■マルゲリット・マリーラの特徴

マルゲリット・マリーラとはフランスで発見された西洋梨である。果皮は黄緑色で、500~600gと大きい。熟すにつれて果皮は黄色に変化する。味は甘さとほどよい酸味があり濃厚だ。果汁は多くジューシー。食感はざらつきがなく舌ざわりは柔らかくなめらか。洋梨特有の芳醇な香りもある。

■バートレットの特徴

大きさは250g前後である。果皮は熟す前は黄緑色だが、熟すにつれて黄色へと変化する。収穫時期は8月下旬~9月初旬と早い。味は甘みと酸味のバランスがよく、なめらかな舌触りである。果肉は白く、果汁が多くジューシーである。西洋梨の中でも完熟した時の芳醇な香りは強いのが特徴だ。

3. オーロラの食べごろのサインと保存方法、注意点

オーロラの食べごろは、西洋梨のなかでは分かりやすい。また、保存方法や注意点についても紹介したい。

■食べごろのサイン

芳香な香りが強くなり色が鮮やかな黄色に変化し、軸の付け根や尻部に弾力を感じたら食べごろである。

■保存方法

新聞紙に包み、涼しい場所に保存する。完熟後はすぐに食べることが最良であるが、食べきれない場合はラップに包むかビニール袋に入れて冷蔵庫で保存する。

■注意点

30℃以上の温度になると追熟障害が起こり、美味しい追熟にならない。色の変化が見られず、肉質が悪くなり香りも少なくなる。また、完熟したものをそのまま常温でおくと、追熟のしすぎになり傷み始める。オーロラの収穫時期は9月と、残暑も見られる季節なので保存方法に十分注意したい。

4. オーロラを含む西洋梨に含まれる栄養素と効能

オーロラを含む西洋梨にとくに多く含まれている栄養素は、カリウムと食物繊維である。

■カリウム

カリウムは余分なナトリウムと水分を排出する。

■食物繊維

食物繊維とは、人の消化酵素では消化されない成分である。食物繊維には不溶性と水溶性があり、どちらも共通しているのは善玉菌を増やし腸内環境を整えるはたらきがあることだ。不溶性食物繊維は便のかさを増やし、排便促進作用がある。水溶性食物繊維は血糖値の上昇を穏やかにする働きがある。ちなみに、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、食材にはどちらとも含まれているがオーロラは水溶性食物繊維のほうが多い。

結論

オーロラは交雑実生で生まれた西洋梨である。早生なところはバートレットから、大玉なところはマルゲリット・マリーラから受け継いでいる。味はふたつのよいところを掛け合わせてできている。オーロラを手に入れることができたらぜひ味わってみてはいかがだろうか。
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  • 更新日:

    2019年8月21日

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