1. はまぐりは低カロリー?

はまぐりのカロリーを考えるときは貝殻の重さを引く。食品成分表を見てみると、生のはまぐりのカロリーは100gあたり39kcalとなっている。同じく貝類のほたては100gあたり72kcalであるため、比較すると低カロリーであることが一目瞭然だ。ここで注意してほしいことは、100gに貝殻の重さは含まれていないということだ。食品成分表には、可食部つまり食べられる部分100gあたりのカロリーが記載されている。総量に対して廃棄する部分の割合を廃棄率といい、生のはまぐりの廃棄率は60%である。スーパーでパック詰めされて売られているはまぐりのラベルには、貝殻を含めた重さが記載されていることが多いので、廃棄率を考慮しながらカロリーを計算する必要がある。
- 調理の有無ではまぐりのカロリーは変わる
生のはまぐりは100gあたり38kcalだが、調理済みのはまぐりのカロリーは若干変わってくる。水煮のはまぐりでは100gあたり89kcal、焼きはまぐりでは100gあたり77kcalとなる。なぜ同じはまぐりなのにカロリーが変化するのかは、調理前後のはまぐりの大きさをイメージすると分かりやすい。貝類の多くは加熱すると身が小さくなる。すると当然ながら1粒あたりの重量も減る。つまり同じ100gあたりでも調理済みのはまぐりのほうが粒の数が多くなるのだ。そのため一見するとカロリーがあがっているように見えるのだ。調理済みのはまぐりを購入するときはこのことを頭に入れてカロリー計算しよう。
2. はまぐりの栄養は?

三大栄養素とはたんぱく質、脂質、炭水化物のことを指す。生のはまぐり100gあたりでたんぱく質は6.1g、脂質は0.6g、炭水化物は1.8gとなっている。この数字からも分かるように、はまぐりは低カロリーかつ低脂質の食材である。実際にはまぐりを100gも食べることはないため、現実的に考えると摂取する脂質の量はさらに少ないといえる。
- はまぐりには貝類ならではの栄養が豊富に含まれている
はまぐりに多く含まれている栄養素としてビタミンB12 が挙げられる。ビタミンB12はビタミン類のなかでもマイナーな存在だが、不足すると悪性貧血を引き起こすこともある。食事摂取基準では1日に2.4μg摂取することが推奨されている。ビタミンB12は植物性の食品にはほぼ含まれていないため、動物性食品から摂取するのがおすすめであり、なかでもはまぐりを含む貝類はビタミンB12を多く含んでいる。代表的な貝類100gあたりに含まれているビタミンB12は下記の通り。
・あさり:52.4μg
・しじみ:62.4μg
・はまぐり:28.4μg
・あさり:52.4μg
・しじみ:62.4μg
・はまぐり:28.4μg
あさりやしじみと比べるとビタミンB12の含有量は少ないが、はまぐりを10g食べるだけで推奨されている量を摂ることができる。
3. 気になるはまぐりの糖質は?

糖質制限が注目されるようになり、なるべく低糖質のものを食べるように心がける人も増えてきた。しかし糖質とはそもそも何なのかは意外と知られていない。糖質は、炭水化物から食物繊維を除いたものである。炭水化物を1g摂取すると、体内で4kcalのエネルギーを産生する。食物繊維は人間のもつ消化酵素では代謝できないため0kcalである。そのため、炭水化物のカロリーは糖質由来であると考えられる。つまり糖質を抑えることで摂取カロリーが減ると考えることができるのだ。
- はまぐりに含まれる糖質量は?
生のはまぐりには炭水化物が100gあたり1.8g含まれている。そして食物繊維は0gとされている。正確には食物繊維量は未測定なのだが、含まれていないと推定されているため0gと表記されている。2つの値から計算すると、生のはまぐり100gあたりの糖質は1.8gとなる。
4. はまぐりをカロリーオフして食べる方法

生のはまぐり自体はカロリーが低いため、食べる際に気をつけることはあまりない。しかし調理方法によってはカロリーが大幅にあがってしまうため、どのようにして食べるかが大きなポイントとなる。はまぐりの定番料理であるはまぐりの潮汁は、昆布出汁にはまぐりを加え、塩と醤油で調味するだけなので、カロリーは大きく変わらない。しかしはまぐりを焼いてバターを加えた海鮮焼きとなると話は変わる。いくらはまぐりが低カロリーとはいえ、バターが加われば当然ながら摂取するカロリーはアップする。はまぐりを食べる際はなるべくシンプルに味付けするようにしよう。カロリーオフでき、さらにはまぐりのもつ旨みを堪能できる。まさに一石二鳥なのだ。
結論
はまぐりは低カロリーかつ低脂質な食材であるため、カロリーを気にせずに食べることができる。またミネラルが豊富に含まれているのもはまぐりの大きな特徴だ。しかし食べ方には注意が必要となる。バターなどの高カロリー食材を味付けに使ってしまうと、一気にカロリーがアップしてしまうため、はまぐり本来の旨みを楽しむような食べ方がおすすめだ。
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