1. レタスの仲間であるサンチュとは

サラダなどにしてよく食べられる印象が強いが、じつはかなり昔から栽培されていた。レタスには、結球するタイプや結球しないタイプなどといろいろな種類があるが、それぞれ日本に入って来た時代が違うようである。そんなレタスの歴史や種類について解説しよう。
レタスの歴史
レタスは、地中海沿岸から西アジアが原産地といわれ、紀元前のローマやペルシャではすでに食べられていたと考えられている。日本へは奈良時代か平安時代には、中国から伝えられたといわれており、当時のレタスは、ロメインレタスのような結球しないタイプであった。現在一般的にレタスといわれる結球するタイプのレタスは、江戸時代の末期に欧米から伝えられ、本格的に栽培されるようになったので明治時代以降である。
レタスの種類
レタスの種類は、大きく分けると4つのタイプがある。
・玉レタス(クリスプヘッドレタス)、玉チシャ
葉がキャベツのように結球するタイプで、現在一般的にレタスといえば、これを指している。
・ロメインレタス(コスレタス)、立ちチシャ
エーゲ海のコス島が原産でコスレタスとも呼ばれる。半結球で葉がほとんど巻かずに立っているタイプ。
・リーフレタス(サニーレタス)、葉チシャ
結球しないレタスの総称で、和名では葉チシャと呼ばれている。葉の形や色などによってサニーレタスやグリーンリーフなどいくつかの品種に分けられる。
・ステムレタス(アスパラガスレタス)、茎チシャ
長い茎の部分と、その上の若い葉を食べるタイプのレタスで、茎はアスパラガスのような味がすることからアスパラガスレタスとも呼ばれる。茎を縦に細く切って乾燥させたものの食感がクラゲに似ていることから、「山クラゲ」と呼ばれ漬物に利用されている。
・サンチュ(包菜)、掻きチシャ
茎から葉を掻き取ることから掻きチシャと呼ばれているタイプ。サンチュまたはチマ・サンチュは韓国での呼び方で、日本名は包菜(つつみな)である。
奈良時代から平安時代に日本に伝わったのが、この結球しないタイプのレタスといわれ、昔はお浸しなどで普通に食べられていた野菜であったが、戦後は玉レタスの普及により徐々に消費が減った。近年になり焼き肉など韓国料理の人気によって、韓国のレタスのイメージで再び人気となっている。
2. サンチュの種類と収穫時期

サンチュは、気温が25℃以上と暑くなると発芽不良や生育不良で上手く育たないことがある。また、日照時間が長いととう立ちして花が咲いてしまうため、栽培の時期としては春と秋が適している。地域によって異なるが、春まきは2月下旬~4月上旬、秋まきは8月中旬~9月中旬に種をまくとよいだろう。サンチュには、青葉種と赤葉種があるが、青葉種のほうが暑さに強いため春まきで栽培される。
発芽して茎が15㎝以上まで成長したら、下のほうから葉を掻き収穫する。上のほうに葉を5~6枚残しておくと、育ち続け長く収穫することができる。収穫の時期は、春まきが5~6月、秋まきが10月中旬~11月である。
発芽して茎が15㎝以上まで成長したら、下のほうから葉を掻き収穫する。上のほうに葉を5~6枚残しておくと、育ち続け長く収穫することができる。収穫の時期は、春まきが5~6月、秋まきが10月中旬~11月である。
3. サンチュの美味しい食べ方と保存方法

焼肉に欠かせないサンチュだが、ほかにも玉レタスやリーフレタスと同じようにさまざまな料理で楽しむことができる。サンチュをちぎってサラダにしてもいいし、茹でてお浸しにしても美味しくいただける。肉やソーセージ、ハムなどと一緒にパンに挟んでサンドイッチにしてもよく合う。
サンチュなど葉物野菜は、乾燥に弱いため保存する際には、ポリ袋やビニール袋に入れて乾燥を防ごう。そのうえで冷蔵庫の野菜室に入れて置くと数日は保存可能である。萎れてしまったサンチュは、水に浸すことである程度復活させることができる。この際のポイントは、冷水より50℃ほどの温水を使うことだ。熱の効果で、葉の気孔が開き水分を吸収しやすくなる。
サンチュなど葉物野菜は、乾燥に弱いため保存する際には、ポリ袋やビニール袋に入れて乾燥を防ごう。そのうえで冷蔵庫の野菜室に入れて置くと数日は保存可能である。萎れてしまったサンチュは、水に浸すことである程度復活させることができる。この際のポイントは、冷水より50℃ほどの温水を使うことだ。熱の効果で、葉の気孔が開き水分を吸収しやすくなる。
結論
焼肉に欠かせないサンチュであるが、焼肉だけでなくさまざまな食べ方ができる便利な野菜である。家庭菜園でも比較的簡単に栽培することができ、掻きチシャと呼ばれる通り、食べる分だけ葉を掻き取るので、長く収穫することができる。プランターでも栽培が可能なので、自分で育ててみてはどうだろうか。
この記事もCheck!