1. カヌレの美味しさの魅力は食感にあり

「カヌレ」とは、"溝"を意味するフランス語。12の溝がある、銅の型で焼いて作られる洋菓子だ。型の内側に蜜ろうを塗って焼くことで、ひと口目はキャラメル風味のカリカリとした食感が楽しめ、続くふた口目には、ラムとバニラビーンズの香りが広がるしっとりとした味わいだ。焼きたてのカヌレの魅力は、外はカリッ・中はしっとりの食感のハーモニーである。カヌレの外側のカリッとした食感は、湿度の影響を受けやすい。カヌレの食感を楽しむには、正しい保存方法が重要だ。
カヌレが湿度の影響を受けないようにするためには、
カヌレが湿度の影響を受けないようにするためには、
- 秋~冬は翌日まで
- 春~夏の湿気が高い時期は当日中
に食べきるのが理想的である。
2. カヌレを冷蔵する保存方法

カヌレを一度に全部食べきれない場合は、冷蔵保存がおすすめだ。常温保存と違い、湿度の低い状態を保つことができる。まずは、ラップでカヌレをひとつずつ包む。より日持ちさせたいなら、さらに密閉容器に入れてから冷蔵庫へ入れる。食べる30分前にはカヌレを冷蔵庫から取り出し、常温に戻して食べよう。甘すぎるお菓子が苦手な人は、冷蔵庫で冷やしたカヌレを冷たいまま食べるのもおすすめだ。中身のしっとりさが引き立つ、ツウな食べ方である。
3. カヌレは冷凍保存できる?

カヌレは、パンやベーグルに似た性質を持つ。夏など湿度の高い時期に最適なのが、冷凍保存である。パンなどと同様に冷凍すれば日持ちし、解凍すれば焼きたての食感が楽しめる。カヌレをひとつずつラップで包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍すれば、場所をとらない。空気を抜いて保存できるので、カヌレの酸化を防ぐこともできる。ジッパー付き保存袋でそのまま自然解凍はできるが、レンジでの加熱は不可なので、カヌレを食器に移してから加熱しよう。
4. カヌレの解凍方法と美味しい食べ方

冷凍保存したカヌレの解凍方法を説明しよう。
- 自然解凍
カヌレを常温で自然解凍する(季節によるが30~40分程度)。そのまま食べることもできるし、トースターで軽く温めてもよい。
- 加熱解凍
すぐに解凍して食べたい場合におすすめ。カヌレを凍ったまま、電子レンジで20~30秒ほど加熱。次に、オーブントースターで3~5分程度加熱する。カヌレの表面にフツフツと小さな泡が見え始めたら、取り出す目安だ。
自然解凍・加熱解凍のどちらも、温めたあとは冷めるまで待つことが重要だ。たとえば、チーズが熱いうちは溶けているが、冷めるとパリッと固くなるのが思い浮かぶだろうか。カヌレも同じで、冷める過程で表面のカリッとした食感がよみがえる。
冷凍保存してから食べる楽しみとして、味のまろやかさが感じられるという点がある。焼きたてに劣らない食感に加え、時間の経過で味に深まりが出て美味しさが増すのだ。「中身のしっとり・モチッと感がより感じられる」と、焼きたてよりも好みという人もいるぐらいだから驚きだ。
結論
カヌレは、お土産やプレゼントにしても喜ばれる洋菓子だ。ひと口サイズで楽しめ、いろいろなフレーバーがある。焼きたてはもちろん、冷凍して再加熱しても、外はカリッと中はしっとりの食感が楽しめる。正しい保存方法と解凍方法で、できたて食感のカヌレを美味しく食べてみてはいかがだろうか。
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