1. 2種類の缶詰、アンチョビとオイルサーディンの違い

アンチョビとオイルサーディンは、ともに缶詰として広く売られているうえ、見た目も似ている。しかし、両者は似ているようで製法が違うのだ。アンチョビは、イワシを塩漬けにしただけで加熱処理をしていない。これに対し、オイルサーディンはイワシを油で煮込んだものだ。そのためオイルサーディンは味が薄く、そのまま食べることもできるが、アンチョビはあくまで味付けを主な目的として使う食材だといえる。アンチョビの缶詰を買う際は、オイルサーディンと間違えないように注意したい。
2. アンチョビの缶詰を使った手軽なレシピ

アンチョビの缶詰は、開封してすぐに料理に使えるのが嬉しい。その中でも、切って混ぜるだけでアンチョビの味を楽しめる方法をいくつか紹介する。アンチョビの缶詰を手に取るきっかけになれば幸いだ。
カナッペ
クラッカーやスライスしたパンに、アンチョビを少量のせるだけで、アンチョビの風味を存分に楽しめる。さらに味を追加したいなら、チーズやスライスした玉ねぎなどを追加するのもよい。ただし塩分が多いので、食べ過ぎは禁物だ。
そうめんのトッピングとして使う
そうめんには、めんつゆだけでなく、野菜などのトッピングをのせるとさらに美味しくなる。そのトッピングのひとつとして、細かく切ったアンチョビをのせてみてはどうだろう。魚の風味がアクセントになり、ひと味違ったそうめんを楽しむことができるはずだ。ただしアンチョビの塩味が強い分、めんつゆは控えめにするほうがよいかもしれない。
スープに加える
コンソメなどの洋風スープに少量のアンチョビを加えれば、塩気のきいた味わいになり、主食が進むおかずになる。食欲のない人には嬉しい一品かもしれない。
3. アンチョビの缶詰は未開封でも品質が変わる!保存には注意

アンチョビの缶詰は未開封であれば長期保存できるが、保存期間には限りがある。もちろん、保存期間を過ぎて急に品質が落ちるわけではなく、缶の中で熟成などが進んでいき、徐々に品質が変化していくのだ。熟成が進むと、身が柔らかくなっていく。安全性こそ変わらないとされるが、食感が変わることを不快に思う人もいるかもしれない。おおまかな目安として、缶が膨らんでいる場合、アンチョビの熟成が進んでいると考えてよいだろう。ただし、すべての缶が熟成に伴い膨らむわけではないので、確実な判断材料にはなりにくい。一般的に、高温を避ければ、熟成が進みにくいとされている。店頭に並ぶまでに高温に晒される場合もあるが、家庭で気を付けるだけでもある程度熟成を防ぐことができるだろう。気になる人は、缶詰を冷蔵庫で保存するのもひとつの方法だ。
結論
アンチョビの缶詰は、決して扱いにくい食材ではない。むしろ気軽に手に取って、味を楽しんでいただきたい。塩分の多さがネックではあるものの、少量ずつを使えば料理のよいアクセントにもなる。保存期間には気を付けつつ、アンチョビの缶詰を使って料理の幅が広がれば幸いだ。