1. 魚のコンフィとは

コンフィとは
フランス語の「confire(コンフィル)」=保存するという言葉が語源であることからもわかるように、コンフィはそもそも保存食のひとつである。基本のコンフィはオイルに食材を浸しながら、低温でじっくり長時間煮る調理法のこと。油煮とも言い換えることができるかもしれない。コンフィにする素材はさまざまだが、多くの人に知られているのが肉類である。とくに鴨肉はビストロメニューの定番として愛されている。そのほか、ガチョウや豚、鶏肉を用いる場合もある。
もうひとつのコンフィ
もうひとつ、コンフィと称する食べ物がある。それが果実のコンフィである。こちらはオイルではなく、果物を砂糖漬けにしたものを指す場合がほとんど。シロップを幾度も染み込ませる製法で、果物の形をそのまま残した愛らしいルックスが人気である。
魚のコンフィ
魚のコンフィは、肉のコンフィに近い存在。使われる素材が魚というだけで、作り方は基本的に同じ。オイルのなかでじっくり調理するとふっくら柔らかな口当たりになる。さらにハーブなどを合わせることも多く、風味もとてもよい。使い終わったオイルにも香りが残るので、パスタなどに活用することができる。
2. コンフィに合う魚

我々が日々、食している魚の多くはコンフィにすることができる。しかもコンフィにすると骨まで丸ごと食べられる場合もあるので、栄養的にも実に効率がよい。保存食生まれとあって、日持ちするところも嬉しいポイントだ。
おすすめは青魚
必須脂肪酸であり、体内で生成できないDHAやEPAを豊富に含む青魚は積極的に取り入れたい素材でもある。ただ、塩焼き、蒲焼きなど、食べ方がマンネリしてしまうのも事実。そんなときこそ、コンフィの出番である。これから旬を迎える秋刀魚を始めとする青魚はオイルとの相性がよい。そのほか鯖、鯵などもコンフィにするといつもとは違った味わいに。
定番の鮭やサーモンも
晩ごはんの定番、鮭やサーモンも実はコンフィ向き。刺身用のサーモンを購入して、オイルに浸して加熱し、レストランのようにアレンジするのもよいだろう。
3. 魚のコンフィを作るなら

秋刀魚のコンフィ
コンフィのコツは、オイルの温度を85℃くらいに保つこと。これだけである。あとは温度に気をつけながら放っておくだけなので、非常に簡単だ。魚がぎゅうぎゅうに入る鍋をセレクトすると煮崩れの心配もない。秋刀魚の場合は内臓を抜いて、3等分くらいに長さを切っておくとよい。全体に塩を強めに振り、1時間ほど置いて表面に出てきた水分を拭き取り、オイルとともに鍋に投入。黒胡椒やローリエ、タイムなどのスパイスやハーブを一緒に入れて火にかける。
あとは温度にだけ気をつけて1〜3時間ほど、ゆっくりと煮るだけだ。火からおろした後もそのままオイルにつけたままにしておくと、よりしっとりと仕上がる。ほかの魚でも作り方は基本的に同じ。スパイスやハーブをアレンジするとよい。
あとは温度にだけ気をつけて1〜3時間ほど、ゆっくりと煮るだけだ。火からおろした後もそのままオイルにつけたままにしておくと、よりしっとりと仕上がる。ほかの魚でも作り方は基本的に同じ。スパイスやハーブをアレンジするとよい。
残ったオイルは?
コンフィはオイルに旨みがたっぷりと詰まっているので、オイルごと食べるのが正解。もしオイルが残った場合はパスタにしたり、パンにつけて食べるとよい。
結論
魚のコンフィは、温度さえ守れば誰でもレストランの味に仕上げることができる。そのまま食べるのはもちろん、サラダやサンドウィッチ、パスタなど、幅広くアレンジできるところも優秀だ。魚料理のマンネリ防止にも効果的!秋刀魚が旬の今、ぜひマスターしておきたい。ちなみにマグロで作れば、自家製ツナになるのでそちらもおすすめだ。
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