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コンフィとは?肉・果物・野菜のコンフィの作り方と食べ方を解説!

コンフィとは?肉・果物・野菜のコンフィの作り方と食べ方を解説!

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年4月28日

オイルに漬けた食材を煮込んで作るフランス料理の一つ「コンフィ」。食材には肉、魚、野菜、果物などが使われており、レストランやデリでは鴨のコンフィ、牡蠣のコンフィ、レモンのコンフィといったメニュー名で目にすることが多い。煮込み料理であるため、焼き料理であるソテーとは異なるジューシーな食感が魅力だ。今回は、そんな特徴を持つコンフィについて詳しく解説する。

  

1. コンフィとは?

コンフィ
コンフィとは、肉類、魚介類、野菜、果物などの食材を低温のオイルで煮込む料理のこと。もともとはジェール県やペリゴール地方のようなフランス南西部で使われていた調理法の一つで、冷凍・冷蔵技術がない時代に食材の風味をよくし、食材の保存性を上げることを目的として考案された。保存技術が発達した現在でも、その美味しさから代表的なフランス料理の一つとされている。

2. 【肉のコンフィ】の作り方と食べ方

コンフィ
本場フランスの肉のコンフィでは、主に水鳥(鴨やガチョウなど)や豚肉が使われる。しかし、現在は砂肝や鶏むね肉、牛肩ロースなども使われている。低温でじっくりと煮込むことで肉に含まれるコラーゲンがゼラチン質へと変化して、やわらかくてジューシーな仕上がりとなる。

肉のコンフィの作り方

基本的な作り方を紹介する。まずは、食材に塩やハーブをまぶして寝かせておく。下味を十分つけたら、次に低温(70~90℃程度)にした食材と同じ動物の脂(鴨脂やラードなど)の中で数時間煮込む。そして、食べる前にフライパンやオーブンで皮面をパリッと焼き上げれば完成だ。

肉のコンフィの食べ方

十分下味が付いているため、そのままでもおいしく食べることができる。また和風で食べたいならポン酢との相性がよく、洋風で食べたいならヴィネグレットソースなども合う。ほかにも小さく切ったパンの上に乗せて「ピンチョス」のようにして食べるのもおすすめだ。

3. 【果物のコンフィ】の作り方と食べ方

コンフィ
果物のコンフィは、肉とは異なり果物を砂糖漬けにしたデザートである。本場では、レモンやオレンジ、さくらんぼやイチゴ、パイナップルやメロンなどさまざまな種類があり、高価なものはプレゼントとして贈られることもある。果物の見た目や味、香りを楽しめるのが特徴のお菓子だ。

果物のコンフィの作り方

まずは丁寧に洗った果物を輪切りにしておく(小さいものなら丸ごとでも可能)。次に、砂糖や水を入れた鍋に果物を入れて1時間程度煮込む。煮込んだら冷やして再度煮込みなおす。これを、果物が透き通るまで数回繰り返す。果物が透き通ったら鍋から取り出し、数日間乾燥させる。シロップが垂れなくなれば完成である。

果物のコンフィの食べ方

そのままデザートとして食べても美味しいが、果物のコンフィを刻んでから、パンやケーキに乗せて食べるという方法もある。そのほか、乾燥させたオレンジのコンフィにチョコレートをかければ、フランスの甘いお菓子「オランジェット」として食べられる。

4. 【野菜のコンフィ】の作り方と食べ方

コンフィ
従来コンフィは、肉類や果物を長期的に保存するための調理法であったが、現在はナスやズッキーニ、ジャガイモやトマトといった野菜類もコンフィにすることがある。この場合はオリーブオイルなど植物油を使うことが多い。味も見た目もよいおすすめの料理だ。

野菜のコンフィの作り方

まずは、お好みの野菜を一口大に乱切りにカットしておく。次に低温のオリーブオイルの中で一定時間煮込む。煮込み終わった後に十分冷ませば完成だ。一緒に煮込んだオリーブオイルも美味しいので、別の料理に使うとよい。

野菜のコンフィの食べ方

そのまま食べることが可能だ。オイルが染み込んでいるためしっかりと味はついているが、物足りないなら醤油などをかけても美味しい。またフランスパンに乗せたり、パスタと一緒に和えたりしても美味しく食べることができる。

5. コンフィは家でも簡単に作れる

コンフィ
ここまでコンフィの基礎知識や肉・果物・野菜それぞれのコンフィの作り方と食べ方を紹介してきた。作り方だけを見ると、意外に大変そうに思えるかもしれないが、実は一般的な家庭でも比較的簡単に作れる。そこでコンフィの簡単な作り方を確認しておこう。

コンフィの簡単な作り方

ジップロックのようなチャック付きのポリ袋に食材とオイルを入れて、低温のお湯の中で煮込もう。たとえば、お湯を注いだ炊飯器に入れて6時間程度保温すれば簡単に作れる。完成後は数日間保存がきくので冷蔵庫に入れつつ、食べるときは中から出してそのまま盛りつけたり、焼いたりするとよいだろう。

6. コンフィに関するよくある質問

コンフィ
ここまで、コンフィについて詳しく解説してきた。しかしまだ「コンフィの語源が何か」や「ソテーやグリルとの違いは何か」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、コンフィに関するよくある質問・疑問に回答する。

Q1.コンフィの語源とは?

コンフィ(confit)とは、フランス語で保存するという意味の「コンフィル(confire)」を語源としている。また、コンフィルの語源はラテン語で作るなどの意味を持つ「コンフィケレ(conficere)」である。コンフィに使う食材によって呼び方は変わり、鴨のコンフィは「コンフィ・ド・カナール」、ガチョウのコンフィは「コンフィ・ドワ」、果物のコンフィは「フリュイ・コンフィ」と呼ぶ。

Q2.ソテーやグリルとの違いは?

コンフィは、ソテーやグリルのような見た目をしているが、それは最後に焼き上げることが関係している。しかし、前述のとおりコンフィは低温のオイルで煮込む料理であり、オイルで焼き上げるソテーや網目状の鉄板で焼き上げるグリルとは調理法が異なる。こうした調理法の違いは味や食感にも影響し、コンフィの場合は非常に柔らかい食感とジューシーな味わいを楽しむことができる。

結論

コンフィは、古くは食材を長期保存するための技術であった。しかし、現在では肉・魚介・野菜・果物などの煮込み料理としてフレンチの定番となっている。レストランやカフェ、デリなどでコンフィを見かけたら、フランスパンなどと一緒に注文してみよう。
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  • 公開日:

    2018年1月 5日

  • 更新日:

    2022年4月28日

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