1. うなぎと日本
万葉集にすでにうなぎのことを綴った歌があることからもわかるように、うなぎは日本人と非常に深いつながりのある食べ物である。夏バテにはうなぎがよいなど、夏に食べるイメージが強いのは、土用の丑の日の存在が関係している。
土用は年4回ある!?
そもそも土用とは何か。土用とは立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間を表す言葉。すなわち季節の変わり目に当たる。体調を崩しやすい季節の変わり目に栄養豊富な食材=うなぎを食べて養生するとよいという考え方から、土用の丑の日=うなぎとなったのだ。ちなみにこの夏の土用にうなぎを食べるようになったのは、江戸時代頃だといわれている。
うなぎの栄養
うなぎが夏バテによいという概念は、うなぎが栄養豊富だから生まれたもの。うなぎはビタミンAが非常に豊富。さらにビタミンB1、B2、カルシウムなども多く含まれていることで知られている。また青魚に豊富に含まれているとされるDHAやEPAも含有。良質なタンパク質や脂質をはじめとした豊富な栄養素、高めのカロリーがスタミナ食と呼ばれるゆえんである。
2. うなぎを緑茶で煮る?
キーになるのはカテキンとタンニン
うなぎの蒲焼はスーパーにいつでもある商品になった。ただ、そのまま温めると硬くなってしまう場合がある。お店で食べるあのふっくら柔らかなうなぎに近づけるために必要となるのが緑茶だ。そもそもうなぎの柔らかさには、含まれるコラーゲンが関係している。時間経過とともに硬くなるコラーゲンを、緑茶のカテキンやタンニンが柔らかくしてくれるというのだ。
緑茶で煮る
うなぎを柔らかくする方法はさまざまあるが、ここでは緑茶で煮る方法を紹介する。フライパンに表面を拭いたウナギと緑茶を入れて、火にかける。緑茶の量はうなぎがひたひたになる程度。あとは沸騰させて、緑茶がなくなるまで煮詰めれば完成。タレをかけていただこう。
3. うなぎの美味しい食べ方
緑茶で煮ると不思議なことに、スーパーで買ったうなぎ特有の泥臭さが薄れるような気がする。ふっくらと仕上がり、風味もよいので、ぜひ試してみよう。そのままうなぎ丼にしてももちろんよいが、アレンジ料理にするのもおすすめだ。
なんちゃってひつまぶし
緑茶で煮たうなぎを使って作りたいのは、なんちゃってひつまぶし。うなぎは細切りにしておく。お好みでシソ、ミョウガ、生姜などを千切りにしておく。あとは炊きたてのごはんにうなぎとタレを混ぜるだけ。お好みで薬味をトッピングしたり、出汁をかけて茶漬けにしてもよい。なんちゃってひつまぶしは、うなぎの量が少しでも、タレがある程度あれば、満足できるところもうれしい。より子ども向けにするなら、いり卵を混ぜ込むとよいだろう。
結論
スーパーで買ってきたうなぎの蒲焼は、緑茶を使って、ふっくら仕上げるのがおすすめ。騙されたと思って一度挑戦してみてほしい。柔らかさはもちろん、特有の臭みも軽減し、今までよりずっと美味しいうなぎが食べられるはず。
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