1. 白湯(さゆ)とは?
白湯(さゆ・しらゆ)とは、一般的に真水を沸騰させたお湯のことを指す。無色透明・無味無臭であり、温度は基本的に90℃以上にするため、料理用・殺菌用・飲用などさまざまな用途で使うことが可能だ。また、近年は健康ブームから白湯に注目が集まっているようだ。なお、水・白湯を問わず水分を取ること自体は重要で、厚生労働省も寝起きと就寝前には水分を取るよう推奨している(※1)。
2. 辞典別の白湯の意味
前述のとおり、白湯とは「真水を沸騰させたお湯」のことではあるが、広辞苑や大辞林などの辞典ではどのように白湯は紹介されているのだろうか。以下に辞典別の白湯の意味をまとめておく。
- 広辞苑:何もまぜない湯
- 大辞林:沸かしただけで何も入れない湯
- 大辞泉:真水を沸かしただけの湯
- 新辞林:水を沸かしただけの湯
このように、いずれの辞典でも「水だけで作っている」「水を沸かして作っている」という説明がされている。そのため、白湯というのは「真水を沸騰させたお湯」であると理解できる。
3. お湯や湯冷ましとの違いは?
白湯と似ているものに、お湯や湯冷ましなどがある。広義で見ればいずれも温かい水であり、同じようなものを指している。しかし、少しずつ意味合いは異なるので、それぞれの違いを確認しておこう。
お湯との違いは?
お湯とは「水を熱くしたもの」である。ただし、湯船に張った水のように、沸騰させていないものも「お湯」と呼ぶことがある。「何度からお湯か」という明確な基準はないものの、一般的には40℃以上のものをお湯と呼ぶことが多く、90℃以上まで熱したものを白湯と呼ぶことが多いようだ。
湯冷ましとの違いは?
湯冷ましとは、「白湯を冷ましたもの」また「白湯を冷ますこと」である。ただし「何度に冷ましたら湯冷まし」といった基準がないため、「白湯=湯冷まし」と見なすことも多い。例えば、赤ちゃんの水分補給にはお湯が使われることが多いが、これは「湯冷まし」とも「白湯」とも呼ばれている。
4. 白湯の基本的な作り方
白湯の作り方はさまざまあり、「水道水はNG」「フタをして沸かすのはNG」などといわれることも多い。ただし、基本的には水道水をしばらく沸騰させておけば白湯は完成する。以下の基本的な白湯の作り方を参考にしながら白湯を作ってみよう。
白湯の簡単な作り方
- やかんや鍋に水をたっぷり入れる
- やかんや鍋にフタをして火にかける
- 沸騰したらフタを取り、そのまま10〜15分沸かし続ける
- 十分煮立たせたら火を止めて、自然に冷めるのを待つ
5. 白湯を飲む際の注意点
白湯はアツアツの状態ではなく、ある程度冷まして「湯冷まし」の状態で飲むことが一般的だ。しかし、白湯を湯冷ましにする際は「水や氷で薄めてはいけない」とされている。これは長時間沸騰させて水道水に含まれている塩素などを取り除いたのに、水や氷を入れると再び塩素などが混入してしまうからだ。そのため、水や氷を入れて急速に冷やすのではなく自然に冷めるのを待つようにしよう。
6. 白湯(パイタン)とは?
白湯は「さゆ」と読むことが多いが、「パイタン」と読むこともある。パイタンとは鶏ガラなどを煮込んで作る白く濁ったスープのことである。もともとは中華料理における用語で、透き通ったスープである「清湯(チンタン)」の対になる言葉として使われていた。近年、日本ではラーメンや鍋料理などに使われることが増えており、それに伴い「白湯(パイタン)」の知名度が高くなっている。
結論
水を沸騰させて作る「白湯(さゆ)」は、料理用・飲用・殺菌用などさまざまな用途に使うことができる。そんな白湯は、たっぷりと水を入れた鍋ややかんを加熱し、10~15分程度沸かし続ければ作ることが可能だ。アツアツの状態だと口の中を火傷する可能性もあるため、飲む際には少し冷ましてから「湯冷まし」の状態で飲むようにしよう。
【参考文献】
- ※1:厚生労働省「「健康のため水を飲もう」推進運動」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html
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