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豚肉ではない?【イベリコ】ってどんなチーズか徹底解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年10月31日

イベリコと聞いて、まず初めに思うのは生ハムだろう。スペインの至宝、イベリコ豚の生ハムは世界的に有名である。しかしスペインでイベリコというと、ハードタイプのチーズが出てくる。スペインで最もポピュラーなチーズの1つといわれている、イベリコチーズにつれて紹介する。

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1. スペイン全土で作られるイベリコチーズ

チーズしかり生ハムしかり、イベリコと名の付くものは全部スペイン産だと思ってよい。「ケソ」はスペイン語でチーズ、「イベリコ」はイベリア半島の、という意味なので、「ケソ・イベリコ」とはイベリア半島のチーズというそのままの意味である。古くからイベリア半島で作られているため、その名が付いたといわれている。スペイン全土でよく生産されているチーズであるが、とくにイベリア半島中部の高原地帯で生産されている。

スペインは地域によって生産されるチーズの種類が異なり、北部では牛のミルクを使ったチーズ、内陸では羊のミルク、山間部では山羊のミルクを原材料にしたチーズが多く生産されている。しかしこれらの3種のミルクを併せて作られたチーズも存在する。ケソ・イベリコもそのひとつ、混合ミルクのチーズだ。一般的なチーズは、牛なら牛、山羊なら山羊と1種類のミルクをチーズに加工する。しかし、山羊や羊は出産のシーズンである春から夏にかけてしか乳を出さないので、量が安定している牛のミルクで足りない分を補ったことから、混合ミルクのチーズが生まれたといわれている。現在は冷凍などで春に絞ったミルクを保存しておけるので、1年中できたてのチーズを楽しむことができるが、以前は旬のころにしか生産することはできなかった。
3種のミルクを合わせたチーズは、それぞれのミルクの特性が上手にいかされている。とくに山羊のミルクの独特のクセの強さを上手く包み込んで、食べやすいチーズとなっている。

2. ケソ・イベリコの美味しい食べ方

ケソ・イベリコは、セミハードからハードタイプのチーズである。1つが約3kgと大きめで、カットして販売されていることが多い。ケソ・イベリコは、山羊、羊、牛の3種のミルクを併せて作られており、その配合は同じ比率のものが多いようだが、生産する会社によって若干比率が違う。食べ比べてみるのも面白いだろう。食べてみると、ミルクの優しい甘みが感じられる中にほのかな酸味があり、さっぱりとした印象だ。とくに熟成が浅くフレッシュなものなら、山羊ミルク独特のクセはほとんど気にならないだろう。山羊ミルクのチーズ初心者におすすめだ。
熟成が進むにつれて、少々クセのある香りや味が強くなってくる。気になるようなら外皮をはがすか切り落として食べるといい。それで香りは軽減されるだろう。熟成によって内側の生地はしっかりとしてきて、ミルクの甘みがより濃厚に感じられるようになる。とはいえ、全体的にクセの少ないチーズである。そのまま食べてもあっさりとして美味しいが、いろいろな使い方ができる、合わせやすいチーズなのだ。

調理に使う

ハードタイプのケソ・イベリコは、薄くカットしてサンドイッチにしたり、すりおろしてサラダや温野菜にかけたりしても美味しい。余計なドレッシングを使わずに、チーズとオリーブオイル、塩であっさりといただくのは、シンプルながら外れのない調理法だ。洋ナシやリンゴとのフルーツサラダにしても相性がいい。

生ハムと

せっかくなので、スペインの生ハムと合わせてみよう。クセのないケソ・イベリコは生ハムとの相性がいい。最高級のハモン・ベジョータ・イベリコ(どんぐりを食べて育ったイベリコ豚のハム)でなく、もっと一般的なハムでも十分に楽しめる。

メンブリージョと

日本ではあまりなじみがないが、スペインのチーズ屋にはかならず置いてある、メンブリージョというチーズの親友がある。これはセイヨウカリン(別名マルメロ)という果物を、砂糖とレモン汁で煮詰めて固めたものである。固形のジャムといわれるが、羊羹やういろうのようにも見える。よく、チーズにはちみつを合わせると、クセの強いチーズも食べやすくなるといわれるが、メンブリージョも同様の効果がある。ヨーロッパでは甘いものとチーズとの組み合わせが定番だ。メンブリージョの甘い香りと果実の濃厚な甘み、そしてさわやかな酸味が、チーズとの相性バツグンである。ちなみにセイヨウカリンはキンモクセイに似た甘い香りを持つ。カリンはのど飴に使われることがあるほど殺菌作用もあり、身体にいいイメージがあるが、強い酸味があるため生食されることはない。メンブリージョのように加工されて食べることがほとんどである。

3. イベリコチーズはお土産に最適

ヨーロッパ内の隠れたチーズ大国であるスペインのチーズは、ほぼ国内で消費され、残念ながら日本にはあまり輸入されていない。フランスやイタリアほど派手ではないが、食べやすくしっかりとした味のチーズは、きっと日本人にも好みの味わいである。生ハムは日本に持ち込むことはできないが、乳製品は検疫対象外であるため、チーズは日本にお土産として持ち込むことができるのがありがたい。
お土産にするなら、日持ちのする、しっかりとしたハードタイプのチーズがおすすめだ。もちろんケソ・イベリコもハードタイプのチーズである。ハードタイプのものは、熟成の具合によって若い順に、「ティエルノ」「セミクラド」「クラド」がある。
スペインの大きめスーパーマーケットならチーズ売り場があり、量り売りやパッキングされたものが並んでいる。そこから拙い現地の言葉で、買い物をするのも旅の醍醐味であろう。もちろんお土産屋でも、きちんとパッキングされたチーズが販売されている。

ちなみに常温に置いておくと、チーズから油がでてきてしまうことがあるので、日本から密閉容器を持って行くといいだろう。荷物を汚さないためにもぜひ持って行こう。ケソ・イベリコは、手荷物扱いにすると空港の液体チェックでひっかかってしまうこともある。きちんと密封して、スーツケースにいれて持って帰るのが、一番面倒がなくていい。旅の思い出とともに、スペイン流に薄くカットしたチーズを噛みしめるのも楽しみである。

結論

イベリコと聞くと豚が即座に連想されるため、豚のミルクでつくったチーズであると誤解する人もいるという。ケソ・イベリコは牛と山羊と羊のミルクをつかったチーズで、豚のミルクは使われていない。しかし、豚のミルクでチーズは作ることは可能だ。とても美味しいチーズになるようだが、豚は残念ながら人間に搾乳されるのをとても嫌がるうえに、牛や山羊のようにたくさんの乳がでない。幻のチーズなのである。
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