1. ドイツで人気のフレッシュチーズといえばクワルク

ナチュラルチーズは大きく2種類に分類される。できあがって熟成させてから出荷するものと熟成させずにそのまま出荷するもの。この熟成させずに出荷するものの中に、ドイツ全土で製造されており、みんなから愛されているクワルクが当てはまる。
一般的には、牛の生乳にタンパク質凝固物質を加えて固めることで作られる。クワルクは熟成させないため、水分量が多く、日持ちがしないことから、ドイツから輸入されるものは非常に少なく、なかなか目にする機会が少ないチーズだ。基本的には脂肪分が低いとされているフレッシュチーズであるが、クワルクは脂肪分10%以下のものから50%以上のものとさまざまなタイプのものが作られている。
また、ドイツでは牛ではなく、ヤギの生乳のみから作られるクワルクもあるそうだ。製造途中でクリームを加えることで、好みの脂肪分に調整している。そのため、低脂肪のものは白色が強く、脂肪分が高くなるほどクリーム色が強くなる。
また、ドイツでは牛ではなく、ヤギの生乳のみから作られるクワルクもあるそうだ。製造途中でクリームを加えることで、好みの脂肪分に調整している。そのため、低脂肪のものは白色が強く、脂肪分が高くなるほどクリーム色が強くなる。
熟成されないことで口触りは滑らかとなり、酸味は少なくヨーグルト感覚で食べることができるチーズである。いろいろな脂肪分のもがあり、風味が異なるので、お気に入りのものを見つけるのもよいだろう。
2. クワルクの起源は紀元前3500年前に作られたもの?

もともと、チーズは冷蔵技術がまだ発達していなかった紀元前3500年前頃に、牛やヤギから確保できた生乳の保存性を高めるために作られたのが始まりとされている。基本的には絞った生乳をそのまま放置しておくと、生乳に含まれている乳酸菌の働きにより、酸凝固が起こる。これはクワルクの製造過程の仕組みと同じであり、起源でもあるといわれている。
ドイツで伝統的に伝えられているクワルクの製造方法は生乳にクエン酸を加えて、凝固させるものである。そのため、昔ながらの製法で作られたものは酸味が強いクワルクができあがるといわれている。ただし、いま一般的に作られているものは、タンパク質凝固物質を加えて固めることから、酸味があまり強くないのが特徴である。その時代によって、原材料に少しの違いはあるものの、基本的な製造工程として、生乳に酸を加えて固めるということは同じである。酸味が好きな人は、伝統的な製法で作られたものを探して食べてみるのがおすすめである。
3. クワルクを美味しく食べるためのポイント

クワルクはフレッシュチーズであり水分も豊富に含まれていることや、見た目もヨーグルトに近いことから、ドイツではヨーグルトのようにして食べられることが多い。濃厚な味わいを楽しむことができるクワルクはジャムやフルーツ、シリアルなどを混ぜて食べるのも美味しい。また、サラダや魚のフライなどのディップとして食べるのもおすすめである。クリームチーズの代わりとして、チーズケーキを作るのもまた違った味わいを楽しめる。
また、食事のときに、辛口もしくは甘口の白ワインやロゼワイン、スパークリングワインなどと一緒にいただくのもよいだろう。
また、日持ちがしにくいフレッシュチーズなので、流通している量も少ない貴重なチーズである。そのため、道の駅で酪農家さんが手作りしたものを手に入れたり、牧場に隣接した工房やドイツ料理教室で手作りに挑戦したりすることのほうが早く食べることができる機会に恵まれるかもしれない。
結論
ヨーグルトに似ており、酸味もマイルドでワインとも相性がよいフレッシュチーズのクワルクは日本では手に入りにくい希少なチーズでもある。しかし、全く手に入れることができないというわけではない。もし、見つけた際には、ぜひとも味わって楽しんでもらいたい。料理はもちろんスイーツとしても楽しめるクワルクを堪能してみてはどうだろうか。
この記事もCheck!