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ホエー(ホエイ)とは?牛乳から作られる栄養たっぷりの液体を解説

ホエー(ホエイ)とは?牛乳から作られる栄養たっぷりの液体を解説

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年7月26日

チーズやヨーグルトなどを作る過程でできてしまう「ホエー(ホエイ/乳清)」。今までは副産物として捨てられてしまうことが多かったが、近年は栄養面が優れていることに注目が集まっており、プロテイン・サプリメントなどにも使われている。今回は、そんなホエーの基本・栄養面・作り方・使い方・保存方法などを紹介する。ぜひこの機会にホエーについて詳しくなってみよう。

  

1. ホエーとは?

ホエー
ホエー(ホエイ)とは、乳から乳脂肪やカゼイン(乳たんぱく質の一種)を取り除いた液体のこと。ヨーグルトやチーズを作る際に大量にできることで知られており、日常でも放置したヨーグルトの上澄み液などとして目にする。白く濁った半透明の色味と、酸味がきいた味わいが特徴的で、近年はホエーに含まれるたんぱく質(ホエーたんぱく質)を主原料とするプロテインも売られている。

乳とホエーの関係

前述のとおり、ホエーは乳の成分の一種である。そもそも一般的な乳は水分(87.4%)、乳たんぱく質(3.3%)、乳脂肪(3.8%)、乳糖(4.8%)、ミネラル(0.7%)、ビタミン(微量)などを含んでいる。また、乳たんぱく質は約80%のカゼインと、約20%のホエーに分けられる(※1)。このようにたくさんある乳の成分から、乳脂肪やカゼインなどを取り除いたものがホエーというわけだ。

2. ホエーの基本的な栄養価

ホエー
ホエーは90%以上が水分であるが、たんぱく質や炭水化物などの栄養素も含まれている。ホエーの栄養価は文部科学省の「日本食品標準成分表」(※1)には収録されていないので、アメリカ農務省の「FoodData Central Search Results」(※2)を参考に100gあたりの栄養価を確認しよう。

ホエー(酸、液体)の100gあたりの栄養価

・エネルギー:24kcal
・たんぱく質:0.76g
・脂質:0.09g
・炭水化物:5.12g
・脂肪酸
 ・飽和脂肪酸:0.057g
 ・一価不飽和脂肪酸:0.025g
 ・多価不飽和脂肪酸:0.004g
・ビタミン
 ・ビタミンB1:0.042mg
 ・ビタミンB2:0.14mg
 ・ナイアシン:0.079mg
 ・パントテン酸:0.381mg
 ・ビタミンB6:0.042 mg
 ・ビタミンB12:0.18μg
・ミネラル
 ・ナトリウム:48mg
 ・カリウム:143mg
 ・カルシウム:103mg
 ・マグネシウム:10mg
 ・リン:78 mg
 ・鉄:0.08mg
 ・亜鉛:0.43mg
 ・銅:0.003mg
・食物繊維:0g

ミネラル・ビタミンは牛乳並みに豊富

乳から乳脂肪とカゼインが取り除かれているため、乳に比べるとホエーの脂肪やたんぱく質の含有量は少ない。しかし、炭水化物(乳糖)、ミネラル、ビタミンなどは乳とほぼ同量となっている。たとえば、牛乳に多いカルシウムの含有量は乳が110mgなのに対しホエーが103mgである。このことも「ホエーが栄養面で優れている」といわれる理由であろう。

3. 自宅でできるホエーの作り方

ホエー
自宅でホエーを用意したいなら、普通のヨーグルトを使って「水切りヨーグルト」を作ったり、普通の牛乳を使って「カッテージチーズ」を作ったりするのがおすすめだ。このような乳製品を作ることで副産物としてホエーを入手できる。以下に、それぞれの作り方と手順をまとめておく。

その1.水切りヨーグルトの作り方・手順

1.ザルの上にキッチンペーパーを広げる
2.普通のヨーグルトを(1)の上に乗せる
3.軽く食品用ラップをして冷蔵庫に入れる
4.一晩寝かせたら水切りヨーグルトの完成
※400gのヨーグルトで、150g程度のホエーができる

その2.カッテージチーズの作り方・手順

1.鍋に牛乳と酢(レモン汁)を入れて弱火にかける
2.しばらく加熱して分離が始まったら火を止める
3.キッチンペーパーを敷いたザルに流し入れる
4.少しずつ濾したらカッテージチーズの完成
※1Lの牛乳で700~800g程度のホエーができる

4. ホエーのおすすめ使い方(料理・飲み方)

ホエー
ホエーはそのまま飲んでも問題はないが、独特な酸味があるためやや飲みにくさがある。そこで以下のような料理や飲み物に栄養たっぷりのホエーを使ってみるとよいだろう。

その1.リコッタチーズ

ホエーから作られる「リコッタチーズ」に使うのもおすすめだ。リコッタには「二回煮る」という意味があり、一度似たホエーを再度煮ることから名付けられた。作り方は、ホエーと牛乳を温めてからレモン汁を加え分離させる。それをガーゼで漉したら、サッパリとしたリコッタチーズの完成だ。

その2.カレー

ホエーの酸味がきいた濃厚なカレーを作るのもおすすめだ。作り方は市販のカレールーのパッケージに書いてある通りでよいが、水の量を少なめにしてホエーを100ml程度加えよう。なお、カレーに入れる肉は、ホエーと相性がいい鶏ムネ肉にしてみよう。

その3.レモネード

ホエーの酸味が活躍するレモネードにするのもおすすめだ。ホエー150mlにハチミツとレモン汁を大さじ1杯ずつ加えるだけで簡単に作れる。作ったレモネードは冷蔵庫で冷やしてもいいし、氷で冷たくしても美味しい。夏の暑い時期には特にピッタリの使い方となっている。

5. ホエーのおすすめ保存方法

ホエー
少量のホエーは冷蔵保存でもよいが、大量に作った場合は冷凍保存がおすすめとなっている。保存時のポイント・注意点がいくつかあるので、以下でそれぞれについて確認しておこう。なお、ここで紹介する保存期間はあくまでも目安なので、劣化が見られる場合は破棄したほうがよい。

ホエーを冷蔵保存する方法

ホエーを冷蔵保存する場合は、きれいに洗った保存容器に移し替えて保存しよう。保存容器が汚れていると、ホエーの中に雑菌が繁殖してしまう可能性がある。きれいな容器の場合は、2~3日程度は保存できる。ただし、異臭などがする場合は破棄したほうがよい。

ホエーを冷凍保存する方法

ホエーを冷凍保存する場合は、アイストレー(製氷皿)に入れて凍らせてから保存しよう。また、冷凍後は冷凍用保存袋などに移すほうがよい。冷凍保存なら1~2週間程度は使用できる。ただし、解凍したときに異臭がする場合には使わないようにしよう。

6. ホエーに関するよくある質問

ホエー
ここまで、ホエーについて詳しく解説してきた。しかし、中には「なぜヨーグルトからホエーができるのか」や「ホエーたんぱく質の特徴には何があるか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、ホエーに関するよくある質問・疑問に回答する。

Q1.なぜヨーグルトからホエーができるの?

ホエーは、ヨーグルトを作る過程で大量に作られる。そもそもヨーグルトは、乳酸菌が作る乳酸によって乳たんぱく質が発酵することで作られる。乳たんぱく質(カゼイン)が発酵すると「変性」という現象が起きて「ヨーグルト」になる。しかし、全ての成分が固まるわけではなく、一部の水分や栄養素は分離して出てきてしまう。この固まりにならなかった成分が「ホエー」と呼ばれている。

Q2.なぜチーズからホエーができるの?

チーズを製造する過程でもホエーは作られる。チーズは、レンネットという酵素を使って乳脂肪やカゼインを発酵させて固めて作る。しかし、こちらでも全ての水分・栄養素が固まるわけではない。レンネットによって固まらなかった水分・ホエーたんぱく質は液体(ホエー)として残るのだ。

Q3.ホエーたんぱく質の特徴とは?

ホエーたんぱく質とは、乳たんぱく質の一種である。乳たんぱく質の約20%を占めており、さらに詳しく見ると、β-ラクトグロブリン、α-ラクトアルブミン、免疫グロブリン、ウシ血清アルブミンなどを含む。また、母乳にも含まれる多機能たんぱく質「ラクトフェリン」も含んでいる(※1)。

結論

チーズやヨーグルトを作る過程でできるホエーには、良質なたんぱく質・ビタミン類・ミネラル類が含まれている。そのため、ヨーグルトの上澄みは捨てないほうがよい。また、自宅で大量にホエーを作りたいなら、水切りヨーグルトやカッテージチーズを作ってみよう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2017年11月17日

  • 更新日:

    2022年7月26日

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