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土の中で熟成させるチーズ!?【カチョ・ディ・フォッサ】の特徴を解説

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年11月16日

チーズを熟成させると、水分が飛ぶことによって濃厚な味わいと保存性が生み出される。ほとんどの場合は専用の部屋で寝かせるのだが、中には変わった環境で熟成させられるチーズもある。イタリアのチーズ「カチョ・ディ・フォッサ」の熟成場所は、なんと土に掘った穴の中だ。一体どのようなチーズなのだろうか。

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1. カチョ・ディ・フォッサってどんなチーズ?

カチョ・ディ・フォッサは、羊の生乳を原料に作られたハードタイプのチーズだ。かつては、雌の羊という意味が含まれる「ペコリーノ・ディ・フォッサ」という名で知られていた。産地はイタリアのエミリア・ロマーニャ州である。

■フォッサは「穴」

フォッサは穴という意味を持つのだが、これはカチョ・ディ・フォッサの製法に関係している。カチョ・ディ・フォッサは、3ヶ月熟成させておいたチーズを布でくるみ、さらに穴の中で熟成させて作るのだ。戦争の絶えなかった15世紀頃、兵士から食料を略奪されないようにする目的でチーズを埋めたのが、カチョ・ディ・フォッサが誕生したきっかけとされている。

■チーズを掘り出す日は大盛況

カチョ・ディ・フォッサが穴から掘りだされる日は11月25日「サン・カトリーヌの日」と定められていたが、人気が高まるにつれ年々前倒しで掘り出されるようになってきてきるようだ。チーズを掘り出す日は遠方からも多くの人が集まる。カチョ・ディ・フォッサのお目見えを心待ちにしているファンは多く、特別なチーズなのである。

2. カチョ・ディ・フォッサの独特な製法とは

土に掘った穴の中にチーズを埋めて熟成させるという非常に変わった製法のカチョ・ディ・フォッサ。もう少し詳しくその作り方を見ていこう。

■穴はチーズ製造に適した環境に整える

カチョ・ディ・フォッサは、そのあたりに掘った穴にただ埋めるだけというわけではない。しっかりと穴の環境も整備するのだ。マンホールほどのサイズで奥までしっかりと掘り、十分な広さを確保する。その中で火を焚き消毒し、底に木材を敷き壁は葦で骨組みを作り藁で覆う。毎年この作業を行い、チーズを迎え入れる準備をするのである。

■3ヶ月間チーズを穴に密閉

すでに3ヶ月熟成させたカチョ・ディ・フォッサを木綿の袋に入れ、準備が整った穴の中に積み上げていく。チーズを入れ終わったらセメントで密閉し、空気が入らないようにした状態でさらに3ヶ月熟成させるのだ。カチョ・ディ・フォッサを掘り出す解禁日がきたら、リフトで木綿の袋を引っ張り出す。遠方からも駆け付けた多くの人に見守られる中で掘り出されたカチョ・ディ・フォッサは、穴の中で眠っていたぶん見た目はヌルヌルでにおいも芳しい。

3. カチョ・ディ・フォッサの味と食べ方

穴から掘りだされたカチョ・ディ・フォッサは、工場に運ばれパッキングされてから販売される。木綿の袋に入れて埋められるのが特徴的なことから、パッキングされたものも木綿の小袋に入れられたユニークな姿だ。ところで、カチョ・ディ・フォッサはどのような味がするのだろうか。

■羊乳ならではの濃厚な旨みとトリュフの風味

カチョ・ディ・フォッサは土の中で熟成させるチーズのため、セメントで覆われているとはいえ気候によって味も左右される。とくに雨量が重要で、雨が少なく乾燥気味の年は水分が抜けすぎて割れてしまうこともあるそうだ。逆に雨が多い年はしっとりと仕上がる。羊乳が原料のためこってりとした濃厚なチーズである。さらに土に埋めることによりトリュフに似た風味が生まれるのが特徴的だ。

■つまみや料理の風味付けに

濃厚でトリュフのような高貴な風味が感じられるカチョ・ディ・フォッサは、そのまま食べれば贅沢なつまみになる。パンにのせて食べてももちろん美味しい。また、ハードタイプのためすりおろして使うこともできる。パスタやリゾット、サラダに加えれば風味豊かな逸品に仕上がるだろう。

結論

カチョ・ディ・フォッサは土の中で熟成させる変わったチーズだが、そのおかげでトリュフのような独特な風味が得られる。とくに12~1月頃の、穴から掘りだして落ち着いた時期のものが美味しいのだとか。運よく出会えたらぜひ試してみたい。
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