1. 【エメンタールチーズ】の特徴
まずはエメンタールチーズがどういったチーズなのか、基本を押さえておこう。
スイスを代表するチーズ
スイス生まれのチーズとして有名なのが、エメンタールチーズとグリュイエールチーズだ。その知名度の高さからエメンタールチーズはスイスチーズの王様、グリュイエールチーズはスイスチーズの女王と呼ばれる。エメンタールチーズという名は、ベルン州にあるエメンタール渓谷から名付けられたのだが、ベルン州はドイツ語圏であるため「エメンターラー」という名称が使われることもある。スイスを代表するチーズだが、人気の高さから世界各国で作られている。
ハードチーズに分類される
世界各国で製造されるチーズは、製法で分類されることがある。エメンタールチーズは、製法過程で圧搾(プレス)という工程が行われる「ハードチーズ」に分類される。さらに細かく分けると、圧搾中に加熱するものとしないものに分けられるが、エメンタールチーズは加熱しながら圧搾されて作られる。
ハードチーズは、ほかの製法と比べて水分を限りなく抜くことができるため、サイズが大きく熟成期間も長い傾向にある。エメンタールチーズも大きいサイズのものが多く、100kg以上のものも作られる。また熟成期間も4カ月以上と長い。
ハードチーズは、ほかの製法と比べて水分を限りなく抜くことができるため、サイズが大きく熟成期間も長い傾向にある。エメンタールチーズも大きいサイズのものが多く、100kg以上のものも作られる。また熟成期間も4カ月以上と長い。
大きな穴が特徴的
エメンタールチーズには「チーズアイ」と呼ばれる穴が空いている。イラストで描かれるチーズには穴が空いていることが多い。それは、アメリカの人気アニメ「トムとジェリー」でエメンタールチーズをモデルにしたチーズが描かれ、それが定着したからだとされている。
チーズアイは熟成中に炭酸ガスがチーズ内で発生することでできる。炭酸を発生させる作用を持つのは、チーズ製造の最初に加えられる「プロピオン酸菌」だ。チーズを高温環境下で熟成させると、プロピオン酸菌が活性化し炭酸ガスを生み出す。エメンタールチーズは弾力があるため、ガスがチーズ内に留まり続けることができ、結果チーズアイとなる。ほかのチーズを作るときにはプロピオン酸菌は加えられないため、大きなチーズアイはまさにエメンタールチーズならではだといえる。
チーズアイは熟成中に炭酸ガスがチーズ内で発生することでできる。炭酸を発生させる作用を持つのは、チーズ製造の最初に加えられる「プロピオン酸菌」だ。チーズを高温環境下で熟成させると、プロピオン酸菌が活性化し炭酸ガスを生み出す。エメンタールチーズは弾力があるため、ガスがチーズ内に留まり続けることができ、結果チーズアイとなる。ほかのチーズを作るときにはプロピオン酸菌は加えられないため、大きなチーズアイはまさにエメンタールチーズならではだといえる。
2. エメンタールチーズってどんな味?
エメンタールチーズを食べたことがない方は味も気になるところだろう。味覚は人それぞれだが、一般的には次のような味わいと表現される。
淡白でマイルド、クセも少ない
特徴的な見た目とは裏腹に、淡白でマイルドな味わいなのがエメンタールチーズだ。ただし、淡白な味わいの中にほのかな甘みと、木の実のような香りを感じることができる。またエメンタールチーズはほかのチーズよりもクセがないため、いろいろな料理に合うとして人気が高い。
3. エメンタールチーズの食べごろと保存方法
市販のエメンタールチーズは数百gほどのものもあるが、1kgなど大きなものも多く一度に使い切れないこともある。食べごろとあわせて保存方法について解説する。
購入後すぐに食べられる
エメンタールチーズは1年を通して作られており、適度に熟成された状態で市場に出回る。そのため購入後はすぐに食べることができる。世界中で作られているエメンタールチーズだが、スイス産が食べたければ、外皮にスイス産を証明する刻印が施されたものを購入しよう。カットされたもので刻印の有無が分からない場合も、生産地をチェックしておくと安心だ。
冷蔵保存でOK
エメンタールチーズは比較的保存がしやすい。余ったときはラップに包んだ状態で冷蔵庫に入れておけばOKだ。ただしカビの発生等はあるので、気になる場合は早めに食べきるようにしよう。
4. エメンタールチーズの食べ方
エメンタールチーズはおだやかな風味を持つため、いろいろな料理に使われる。おすすめの食べ方を紹介しよう。
定番のチーズフォンデュで
スイス料理の定番であるチーズフォンデュは、溶かしたチーズと白ワインを混ぜ合わせたものに食材をくぐらせながら食べる料理だ。シンプルな料理だからこそチーズ選びが重要になる。お伝えしたように、エメンタールチーズはクセがないためさまざまな食材に合わせやすい。加えて溶かすとよく伸びることから、チーズフォンデュにぴったりだといえる。
サラダやパンのトッピングに
エメンタールチーズはチーズフォンデュに最適だが、溶かしてしまうと特徴的なチーズアイが見られなくなる。チーズアイを料理に活かしたい場合は、サラダやパンのトッピングに使うのがおすすめだ。サラダにトッピングする場合はサイコロ状に、パンやサンドイッチに使う場合はスライスして使えば、チーズアイを楽しむことができる。マイルドな味わいのエメンタールチーズはほかの食材のよさを消すこともないため、いろいろな食材と一緒に楽しむことができる。
ワインの選び方は?
チーズとワインの組み合わせ方は非常に難しいが、エメンタールチーズにはさっぱりとした白ワインまたは赤ワインが合うとされている。とくにフルーティーな白ワインがおすすめなので、エメンタールチーズと一緒に飲むときはスイス産の白ワインを選ぶとよい。
5. おすすめのエメンタールチーズ3選
エメンタールチーズは、チーズ専門店はもちろん、そこそこ品揃えのある大型スーパーや輸入食品店、百貨店、それにネット通販などで手に入る。おすすめを紹介するので、迷ったときの参考にしてほしい。
オーダーチーズ「エメンタール」
世界のチーズ専門店、オーダーチーズでももちろんエメンタールチーズを取り扱っている。約100g〜約1kgまでサイズが選べるのもうれしい。
三祐「スイス産 AOCエメンタールチーズ 1kgカット」
スイス産のエメンタールチーズを国内で加工したものだ。1kgとたっぷり入っているので、チーズフォンデュなどにいかがだろうか?
エフエフシー「洞窟熟成エメンタール 50g」
容量は少なめだが、自然の洞窟の中で12カ月もの長い間熟成させたエメンタールチーズだ。深い味わいが楽しめる。
結論
まるでイラストのような大きな穴が空いているエメンタールチーズは、スイスを代表するチーズの王様だ。いまではスイス以外の国でも作られるようになっているため、スイス国産のものには刻印が施されるようになった。そのままでも美味しいが、エメンタールチーズを使ってチーズフォンデュにトライしてみてほしい。
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