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トロ~リ溶けるラクレットチーズ特集!概要と食べ方やアレンジを紹介

トロ~リ溶けるラクレットチーズ特集!概要と食べ方やアレンジを紹介

投稿者:ライター 高田さおり (たかださおり)

監修者:管理栄養士 児玉智絢 (こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2020年8月17日

現在は身近な食材となっているチーズだが、かつては乳製品になじみのなかった日本人にとってなかなか受け入れがたい食品だった。しかし、フランス料理やイタリア料理が日本で定着するにつれ一般的な食材となり、いまではチーズを使用した料理は人気が高い。料理によって合うチーズは異なってくるのだが、ここではあるスイス料理にぴったりな「ラクレットチーズ」について紹介する。

  

1. 同じ名前の料理があるラクレットチーズとは?

チーズフォンデュなど、チーズを使ったスイス料理は日本でも人気だ。そのなかでも最近注目されているスイス料理が「ラクレット」である。フランス語の「ラクレ(日本語で削るという意味をもつ言葉)」が語源となっていることから分かるように、火で温めて溶かしたチーズをナイフで削り取り、じゃがいもなどにつけて食べる料理だ。

この料理に使われるのがラクレットチーズで、「アルプスの少女ハイジ」に出てきたチーズとしても有名である。ナッツのようなコクのあるチーズだが、加熱して溶かすことで味わいが深くなるという特徴をもつ食材だ。

スイス以外でも作られている

ラクレットの生産地として有名なのはスイスだが、じつは、国境を越えたフランスでも作られている。どちらもラクレットチーズと呼ばれることが多いが、スイスのヴァレ州で作られているものを「ラクレット・デュ・ヴァレー」、フランスのサヴォワ地方で作られているものを「ラクレット・ド・サヴォワ」と区別して呼ぶこともあるようだ。

ヨーロッパでは、特定の地域で作られた食品に対して品質評価をおこなう制度があり、基準を満たし品質が認められた食品にはAOP認証が与えられる。風土に合わせて独自に作られるチーズの多くがAOP認証を取得しており、ラクレットチーズの場合は、ラクレット・デュ・ヴァレーのみがAOP認証を取得している。

2. ラクレットチーズの分類と食べごろ

非常に多くの種類があるチーズだが、原材料やカビ付けの有無、熟成の有無などによってシェーブルチーズや青カビチーズ、フレッシュチーズといったように大まかに分類することができる。

ラクレットチーズはセミハードチーズに分類されることが多い。凝固させたチーズをさらに圧搾(プレス)して硬くさせたものをハードチーズまたはセミハードチーズというのだが、区別の仕方は厳密には決まっていない。しかし、加熱しながら圧搾したチーズをハードチーズ、圧搾のみのチーズをセミハードチーズと分類することが多い。

熟成期間は短め

熟成によって風味が変化していくチーズだが、セミハードチーズは加熱せずに圧搾しているため、熟成期間はハードチーズほど長くない。ラクレットチーズの場合は短いものであれば3ヶ月、長いものでも6ヶ月ほどで熟成は完了する。

ラクレットチーズが食べられる時期

ラクレットチーズはスイスのヴァレー州で誕生したチーズだが、非常に人気が高かったことから、いまではスイス全土で作られている。そのため1年を通して市場に出回っており、気軽に食べられるチーズとなっている。しかし、料理のラクレットのように溶かしたアツアツのラクレットチーズをじゃがいもなどにかけて食べるのなら、やはり寒い冬に食べるのが最適だ。

3. ラクレットチーズの食べ方

多くのチーズがそのまま食べられるように、ラクレットチーズもそのまま食べることができる。しかしラクレットチーズの美味しさを堪能したいなら、溶かして食べるのがおすすめだ。

昔は暖炉の火でラクレットチーズを溶かし、溶けた部分をナイフで削り取りじゃがいもにつけて食べていた。現在はラクレットという料理がメジャーになったこともあり、ラクレットオーブンという調理器具が売られている。スライスしたラクレットチーズをラクレットオーブンにセットすると、簡単に溶けた状態にすることができる。もちろん、ラクレットオーブンがなくてもフライパンやオーブンレンジでラクレットチーズを溶かすことは可能だ。

好みの食材と一緒に食べる

本場のラクレットはじゃがいもにラクレットチーズをかけたものに黒こしょうをかけ、ピクルスを添えるだけのシンプルな料理だが、チーズフォンデュのようにさまざまな食材をラクレットに使って構わない。

定番のじゃがいもやトースト以外にも、ブロッコリーや人参などの温野菜に溶かしたラクレットチーズをかけても美味しく食べられる。ラクレットチーズの濃厚な旨みが野菜の苦みも覆い隠してくれるため、野菜嫌いの人でも気にせずに食べることができるためおすすめだ。

4. ラクレットチーズを食べるための専用器具とは

ラクレットチーズを溶かすのに用いられるのが、ラクレットオーブンだ。写真のように、チーズをセットし上部のヒーターでチーズを溶かす仕組みになっている。業務用のラクレットオーブンは、大きいが本格的なチーズ料理を楽しませてくれる最高のツールだ。チーズをセットし、溶けたチーズをそぎ落としながら食べる過程は、大型のラクレットオーブンならではの楽しみである。
また、最近ではラクレットが家で手軽に楽しめるラクレット専用の商品もある。ホットプレートになっているものが主流で、ほかの具材をグリルしながらチーズも溶かせるものも販売されており、チーズ好きから人気を集めているようだ。レストランのようなアツアツの具材と溶けるチーズを堪能できるのでおすすめである。

5. ラクレットチーズの賞味期限

店でラクレットチーズを食べた際に、大きく半分にカットされたものを目にした人も多いだろう。市販のハーフカットされたチーズの場合、賞味期限が設定されていることもあるようだ。しかし賞味期限は、あくまでもラクレットチーズを美味しく食べられる期間の目安であり、その期限を過ぎても食べることは可能である。
では、食べられないチーズとはどのような状態のものなのだろうか。通常乳白色や黄色がチーズの色みだが、腐ってしまった場合一部が大きく変色してしまうことがある。刺激臭や味に苦みが出たチーズも腐っている可能性があるので要注意だ。
また、カビにも注意していただきたい。ラクレットチーズに生えるカビの中には熟成に有効なものもあるが、それと同時に雑カビである可能性も高い。時間が経ってしまったラクレットチーズを食べる際には、カビが生えていないかきちんとチェックしておこう。

6. 残ったときのラクレットチーズの使いみち

半月型のラクレットチーズを購入した場合には、量も多いため残ってしまうことも多いだろう。ここからは、残ってしまったラクレットチーズの保存方法と、美味しい食べ方について紹介する。

残ったラクレットチーズの保存法は?

ラクレットチーズが残ってしまった場合には、まず冷蔵庫などで保存しやすいようにカットして保存しておくことをおすすめする。後々調理しやすいようスライスしておくと使い勝手がいい。カットした切り口からはカビが生えやすいため、ラップでしっかりと密封し空気にふれないようにしておくことが大切だ。また、乾燥すると味が落ちてしまうため、ジッパー付き保存袋などに入れ保管しておくとなおいいだろう。
保存は冷蔵、できれば食材を凍らせることなく食感や味を損ねないチルド室での保存がおすすめだ。保存の際、チーズから水分が出てきてラップを濡らしてしまうことがあるため、その際には適宜ラップを交換しておこう。

残ったラクレットチーズの美味しい食べ方は?

保存しておいたラクレットチーズは、焦げ付きにくいテフロン加工のフライパンやスキレットを使って溶かせば、再びラクレットを楽しむことも可能だ。ここからは、残ったラクレットチーズを使ったおすすめのレシピを紹介する。

パンにのせてピザトースト風に

食パンにトマトソースを塗り、チーズをのせて焼けば美味しいピザトーストに仕上がる。好みでベーコンやコーン、オニオンなどをトッピングするのもいいだろう。ホワイトソースが家にあるなら、パンにホワイトソースを塗ってラクレットチーズをのせたクロックムッシュもおすすめだ。

シュレッドしてサラダのトッピングに

加熱して食べるのがラクレットチーズの主流の食べ方だが、もちろんそのまま食べるのもいい。生野菜のサラダにシュレッドしたラクレットチーズをのせれば、見ためも華やかなサラダに仕上がる。加熱したラクレットチーズに飽きたときにはこういった冷製アレンジもいいだろう。

そのほか、牛乳や白ワインと一緒に溶かしてチーズフォンデュソースにアレンジしたり、溶かしたチーズをカレーにかけたりなど、余ったラクレットチーズのアレンジは多岐にわたる。

結論

トローリと溶けたチーズが食欲をそそる料理、ラクレット。その主役のラクレットチーズは、名前の通り溶かすことで美味しさを増すチーズだ。有名なのはスイス産のラクレットチーズだが、フランスでも作られている。スライスしたラクレットチーズをフライパンなどで加熱すれば簡単に溶かすことができるので、自宅でもラクレットに挑戦してみよう。
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  • 公開日:

    2019年12月 3日

  • 更新日:

    2020年8月17日

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