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ファストフードとファーストフードの違いとは?どちらも意味は同じ!

ファストフードとファーストフードの違いとは?どちらも意味は同じ!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年9月10日

マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、すき家など、気軽に入れてリーズナブルな価格で食事できるファストフード店。一般的には「ファーストフード」と呼ぶことが多いが、メディアなどでは「ファストフード」と紹介することが多い。実はこの呼び方はいずれも正解なのだが、発音が異なることにはきちんとした理由がある。今回はそんな発音の違いなどについて詳しく解説する。

  

1. ファストフードとは?

ファストフードの英語表記は「Fastfood」。「最初の」「第一の」という意味を持つ「First」ではなく、「速い」という意味を持つ「Fast」が正解だ。オペレーションの効率化による短時間調理が特徴で、注文後の待ち時間が少ないことなどからこの名前がついたとされている。1920年代になってアメリカで発展し、日本をはじめ、世界中に広がりを見せた外食産業の分類のひとつである。

ファーストフードの具体的な定義

前述のとおり、ファストフード(ファーストフード)とは注文してからすぐに食べられる食事・食事形態のことである。また、農林水産省が行った「外食産業に関する基本調査」では(※1)、ファーストフードの定義を「来客1人あたりの消費金額が700円未満で、料理提供時間がおおよそ3分未満のもの」としている。また、そのほかの外食形態は以下のように定義している。
  • ファミリーレストラン:1人あたり700~1500円で、提供時間が3~10分程度のもの
  • カジュアルレストラン:1人あたり1500~2000円で、提供時間が3~10分程度のもの
  • ディナーレストラン:1人あたり2000円以上で、提供時間が10分以上のもの
  • その他:喫茶店や上記以外のもの

ファストフードに分類される主な食事

一般的にファストフードというと、アメリカ資本のチェーン店に多いハンバーガー、ホットドッグ、ピザ、ドーナツなどを思い浮かべる人が多いだろう。しかし、日本でお馴染みの牛丼、カレー、回転寿司、そば、うどん、ラーメン、たこ焼き、お好み焼きなどもファストフードに含まれる。また、イギリスのフィッシュ&チップス、トルコのシシカバブなどもファストフードと呼ぶことができる。

2. ファストフードとファーストフードの違い

ファストフードとファーストフードの違いは、その発音にある。「Fast」という単語はアメリカ英語では「ファスト(fæst)」、イギリス英語では「ファースト(fɑːst)」と発音をする。そのため、呼び方が2つある。新聞やテレビなどのマスコミでは「ファストフード」に表記を統一しているが、一般的には「ファーストフード」の方がよく使われる(※2)。なお、いずれも「速い」という意味は同じである。

3. ファストフードの誕生と歴史

ファストフードは1920年代にアメリカで始まり、1970年代にケンタッキー・フライド・チキンが日本に参入した。ここではそんなファストフードの誕生と歴史について簡単に紹介しておこう。

1920年代のアメリカ・カンザス州で誕生

ファストフードの先駆けとなったのは、アメリカ・カンザス州にあったハンバーガーチェーンの「ホワイト・キャッスル(White Castle)」といわれている。1921年に創業した同社は、ハンバーガー用のバンズの開発、非属人的な調理フローの確立などを行い、どのお店でも同じクオリティのハンバーガーを提供できるようにした。その上「スライダー」というハンバーガーは1個5セントであった。

1940年代にマクドナルドなどが登場

1930年代に入りケンタッキーフライドチキンが誕生、そして1940年代にはマクドナルドが誕生する。当時のマクドナルドはドライブスルー型の店舗が基本であったが、戦後の1948年頃からはハンバーガースタンドとして営業。創業者が考案した「スピード・サービス・システム」をはじめ、さまざまな仕組みを導入したことにより、従来よりも効率的にハンバーガーを提供できるようになる。

1970年代に日本にもファストフード店がオープン

日本初のファストフード店は、1970年にオープンしたケンタッキーフライドチキン。当時の大阪万博に実験的に出店したのがきっかけであった。その後、翌年の1971年には銀座三越にマクドナルド、大阪箕面にミスタードーナツがオープン。また、1972年には日本初のロッテリアやモスバーガーなども誕生する。こうして日本社会にファストフード文化が少しずつ根付いていくことになる。

4. 近年のファストフードのトレンド

従来は「早い、安い、うまい」が当たり前のファストフードであったが、近年は消費者のニーズに合わせてさまざまな商品・サービスの提供を行うようになっている。そこでいくつか近年のファストフードのトレンドについて確認しておこう。

トレンド1.健康志向のメニューの充実

近年は健康志向に強い関心が寄せられてるため、ファストフード業界にもヘルシーフードへの対応が求められている。その中で誕生したのが、バンズの代わりに菜っ葉を使う、ご飯の代わりに豆腐を使うなどの低カロリーメニューである。大手ファストフード店がこのようなメニューを採用しているケースがあるほか、ヘルシーメニューをウリにした新興ファストフード店も増えている。

トレンド2.ヴィーガン料理への対応

ヴィーガンとは、一言でいえば「すべての動物の命を尊重する考え方」のことである。また、動物由来の食材・食品を避けることから「完全菜食主義者」などとも呼ばれる。ヴィーガン主義は近年の食トレンドに置いて大きな話題の一つであり、今後はファストフード業界も肉類や魚介類などを使わないヴィーガン料理を提供する必要があるという意見も見られる。

トレンド3.クリーンイーティングの採用

クリーンイーティングとは、農薬・添加物・加工食品などを避けるようにし、オーガニック食品を中心にする食スタイルのことである。アメリカで誕生した新たな考え方であり、日本でも少しずつ認知されてきているようだ。今後はファストフード業界もクリーンイーティングに対応し、農薬・添加物・加工食品などに注意して料理を提供すべきという意見もある。

トレンド4.宅配サービス(Uber Eats)の導入

2014年にアメリカで誕生し、2016年からは日本でも開始された「Uber Eats」。このUber Eatsの登場により、消費者によってファストフード店はより身近なものになっている。またUber Eatsに頼らないで、ファストフード店それぞれで宅配サービスを行っているケースもある。これまではお店で食べるのが当たり前だったが、このような宅配サービスにより中食にも参入できる可能性がある。

結論

ファストフードとファーストフードの違いは、アメリカ英語・イギリス英語による発音にあった。そのため「速い」という意味さえ間違わなければ、どちらを使っても正解といえる。ただし、一般的には「ファーストフード」を使うことが多いが、発音の正確性を重視するテレビや新聞などでは「ファストフード」と紹介することが多いということは覚えておいてもよいだろう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2020年2月 3日

  • 更新日:

    2021年9月10日

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