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アメリカと日本、食事の違いはここにあった!歴史や食文化を紹介

アメリカと日本、食事の違いはここにあった!歴史や食文化を紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2020年4月12日

日本にとって、身近な国であるアメリカ。経済はもとより、文化やライフスタイルに至るまでアメリカに影響されていることも非常に多く、アメリカを模範にしてきたものも少なくない。食事についてもだんだんと欧米化してきているのが事実だ。しかし、ルーツを辿ってみると日本とアメリカの食文化は大きく異なる。それぞれの食文化に触れながら、違いについて考えてみよう。

  

1. アメリカの食事

食文化を語るうえで、国の成り立ち、歴史を知ることは不可欠である。アメリカも然り。アメリカは、多くの先住民族が住んでいた。その歴史は古く、紀元前1万年よりさらに前。マンモスがいた頃まで遡る。さまざまな部族が土地の性質、気候に合わせた暮らしを営んでいたところに、ヨーロッパからの入植が始まる。ここから、現代のアメリカに続く歴史が始まるのだ。

多民族国家と食文化

アメリカは、多くの入植を繰り返し、徐々に多民族国家へと変貌を遂げた。そのなかで、食文化も大きな変化を遂げる。そもそも先住民族はトウモロコシ、豆、ワイルドライスやスクワッシュ(かぼちゃのような野菜)に、七面鳥や川魚などの良質なタンパク質を組み合わせた非常に質素な食事をしていた。調味料も非常に健康的で、砂糖やラードが使われることはあまりなかった。
しかし多民族国家へと変化を遂げるなかで、現在のようなボリューミーで高カロリーな食事へと変化。この背景にあるのは、アメリカという国のなりたちと広大な国土である。アメリカは多様な民族が移民することにより発展してきたため、さまざまな国の食文化と先住民の食文化とが融合。また広い国土全体に食物を行き渡らせる必要があったため、流通や加工食品が急速に発展。効率を重視した食生活が浸透し始めたのだ。

現代の食文化

アメリカといえば、ハンバーガーやピザなどのファストフードを思い浮かべる人も多いことであろう。実際にアメリカを訪れるとそのような店が数多くあり、非常に身近な存在だ。またスーパーの冷凍食品コーナーの広さも圧巻!食事を手作りするというよりは、冷凍食品や加工食品を上手に活用して食べるといった感覚が強い。朝ごはんやランチも非常にシンプルなものが多く、シリアルやピーナッツバター&ジェリーサンドとチップス、丸のままのりんごなどが定番だ。

2. 日本の食事

日本が今のような島国になったのは、氷河期が終わり、縄文時代に入ってからのこと。その頃はまだ、狩猟民族であったと推測されている。現代に続く日本の食文化に大きく影響を与えた稲作が伝来したのは、弥生時代になってから。水田稲作は一気に全国各地に広まり、あっという間に日本食の礎を築くこととなる。

本来の日本の食事

日本では古くより、幾度となく肉食を禁じる法律が施行されてきた。その一方で、米は神に捧げる食べ物として繁栄し、暮らしに欠かすことのできないものになっていく。肉以外のタンパク質源として魚や大豆を食べる文化が発達し、それに伴い出汁を使った料理や四季の彩り豊かな食材を美味しく食べる文化へと進展。また調味料においても醤をルーツに醤油や味噌など、発酵食品が続々と誕生していった。このように本来の日本の食事は非常に質素。いわゆる高級和食とは、少々異なる趣といえよう。

現代の食文化

日本でも今や、アメリカのようにシリアルやパン、パスタをはじめとする小麦食品は、非常にポピュラーになった。いわゆる質素な日本食を食べる機会がだんだんと減っているように感じられる。ファストフードなども広く展開、中食や加工食品の進展もここ数年目覚ましい。とはいえ、日本人は3食をきちんと摂る人も多く、日本食の中心にあった米を食べる文化は未だ継続中である。

3. アメリカと日本の食事の違い

主食の違い

アメリカと日本、大きな違いは主食にある。アメリカの主食は、多民族国家らしく多彩。多くは小麦食品であるが、トウモロコシや米も広く食べられている。ちなみに米はインディカ米が主流。日本の主食はジャポニカ米である。ただし、食の近代化が進むなかで米食が減っていることも知っておく必要があるだろう。

食事にかける手間

アメリカでは先に述べたように、冷凍食品や加工食品が広く発展をしている。そのため、一から料理を作るという文化は主流とは言いづらい。それに対して、日本では野菜を茹でる、魚を捌く、和え衣を作るなど、手間がかかる作業を重ねることも多い。ただし、こちらも近代化が進むなかでよりアメリカ的に変化していると言えるだろう。

食事形態

アメリカと日本の食事量は大きく違いがある。アメリカのファストフードで、日本の感覚で食事を注文すると驚く量がやってくる場合がある。また日本では食事(おかず)の品数が多い傾向にある。それに伴い、1日に摂取する食品の種類が多くなる。

結論

日本とアメリカの食事の違いは主食や手間、食事形態などにあった。しかし、その差はどんどんと少なくなっているのが現実だ。食文化の背景には、経済や暮らしぶりが大きく影響する。共働き世帯が増え、より効率化が求められる現代、その違いはどんどん隠微になっていくのかもしれない。
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  • 更新日:

    2020年4月12日

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