1. クラムチャウダーの食材選び

あさりまたはハマグリ
クラムチャウダーの「クラム」は二枚貝を意味する。本場アメリカではハマグリが使われることが多いが、日本の一般的な家庭では簡単に手に入るあさりを用いることが多い。ちなみにチャウダーとは、「大鍋、煮込み」を表すフランス語が語源であるといわれており、スープとシチューの中間的な立ち位置である。
野菜類
クラムチャウダーには野菜も欠かせない。彩りのよい人参やホクホクとした食感が美味しいじゃがいも、甘みのある玉ねぎなどがポピュラーである。ほかにほうれん草やかぼちゃ、コーンなどを入れてもいいだろう。
キノコ類
キノコ類を加えると旨みが増し、さらに味を深めてくれるだろう。ほかの食材にはない独特の食感も楽しい。クラムチャウダーには、しめじやマッシュルームがよく合う。
ベーコンまたはハム
食べごたえがほしい場合はベーコンやハムなどを加えるのもよい。脂身が溶け出て、いっそうコクが増すだろう。ただし、脂質が高くなりがちなので、ベーコンやハムを入れる場合はバターの使用量を減らすなどの工夫をするとよい。
2. クラムチャウダーの基本の作り方

下準備
クラムチャウダーに限らず、あさりを使用するときは砂抜きをしよう。面倒だがこの作業を怠ると、食べたときにジャリっとした食感が残ってしまう。
あさりの砂抜き
- あさりの殻の表面をこすってよく洗う。
- 3~3.5%程度の塩水を作る(例:水200mlに塩6~7g程度)。
- やや深めのバットなどに網をのせ、そのうえになるべく重ならないようにあさりを並べる。バットと網がない場合は、ボウルとザルでもOK。
- あさりの頭が少し出るくらいまで塩水を流し入れる。
- ふたや新聞紙、アルミホイルなどを覆いかぶせて砂をはかせる。基本は室温で構わないが、最適温度は20℃前後なので暑い時期は冷蔵庫に入れよう。
- スーパーで購入したものであれば2~3時間程度、潮干狩りでとったものは半日程度で砂が抜ける。砂抜きが終わったあとは水を捨て網またはザルにあげたまま、塩水をはかせるため30分程度置く。
クラムチャウダーの作り方
- あさりは砂抜きをしておく。野菜、キノコ類は1cm角に、ベーコンまたはハムは1cm幅に切る。
- 鍋にバターを溶かし、ベーコンまたはハムを炒める。脂が出てきたところで野菜、キノコ類を加えて炒め合わせる。野菜がしんなりしてきたら小麦粉をふり入れて全体に絡め、あさりを加える。
- 水、洋風スープの素を加えて野菜が柔らかくなるまで煮る。牛乳を加えて温め、塩こしょうで味を調える。
3. クラムチャウダーを美味しく作るコツ

食材は同じ大きさに
火の通りにムラがないように、野菜やキノコは同じくらいの大きさにカットしよう。目安はあさりの身の大きさだ。野菜などは1cm角程度にそろえることで火の通りがよくなり、食べやすくもなる。
小麦粉をしっかりと絡める
小麦粉は全体になじむようによく炒めよう。塊が残っているとダマができてしまうので注意が必要だ。
牛乳を入れたら沸騰させない
牛乳は沸騰させると膜が張ったり、分離したりする。コクや旨みが失われてしまうため、牛乳を加えたあとは全体が温まる程度にし、沸騰させないように気を付けよう。
4. クラムチャウダーのアレンジ料理

ついつい作りすぎてしまったクラムチャウダーは、ほかの料理に変身させることができる。どれも簡単にできるのでチャレンジしてみよう。
リゾット、グラタン、ドリア
リメイク料理の大定番。ごはんやチーズがあれば簡単にできる。仕上げに黒こしょうをふりかけるのがおすすめだ。
パスタ
茹でたパスタを絡めるだけでできるので、とにかく簡単だ。味が薄まる可能性があるので、塩こしょうなどで調整しよう。
コロッケ
水溶き小麦粉でクラムチャウダーにとろみをつけ、クリームコロッケにしてみよう。クリームコロッケは一からタネを作ろうと思うと面倒だが、あまりものでできるとなれば挑戦しやすい。タネはなるべく硬めに仕上げよう。
結論
クラムチャウダーの作り方について紹介した。一見手が込んでいるように見えるクラムチャウダーだが、あさりの砂抜きさえ完了すれば、あとはあっという間に仕上がる。さまざまな食材が入るクラムチャウダーは栄養満点なので、ぜひ一度作ってみてはいかがだろうか。
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