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にんにくから伸びた芽は食べられる?意外なメリットにも注目!

にんにくから伸びた芽は食べられる?意外なメリットにも注目!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2021年8月10日

保存が効くからと放置していたにんにくから芽が出てしまったことはないだろうか。じゃがいもの芽が有毒という知識から、芽が出たにんにくも警戒されがちだが、にんにくの芽は栄養満点の食材だ。ここでは芽が出てしまったにんにくの上手な活用方法について紹介したい。

  

1. 「にんにくの芽」は芽ではない?

スーパーに行くと、にんにくの芽という名で売られている野菜を目にする。しかし、にんにくを放置して出てくる芽とは形が異なる。実は、にんにくの芽は実際には芽ではない。ここでは、にんにくの芽とはどんな野菜かを解説する。

市販のにんにくの芽は茎!

スーパーなどで売られているにんにくの芽は正確にはにんにくの花茎だ。花茎とは、その名の通り花をつけるために伸びる茎を指す。つまり、にんにくの芽といいながら茎を食べているというわけだ。ちなみに、にんにくの芽は茎にんにくという名前で売られていることもある。

にんにくの芽はどこから出る?

にんにくと聞いて一般的にイメージするのは白い半円型のものだろう。この部分は「鱗片」と呼ばれる。鱗片を細かく分けると保護葉、貯蔵葉、発芽葉という3つの部分に分けられる。普段食べているのは貯蔵葉と呼ばれる部分で、放置していると発芽葉が育ち芽が出てくる。つまり、にんにくの芽となるのは発芽葉というわけだ。

2. にんにくの芽の取り除き方

にんにくの芽(発芽葉)は、いわゆるにんにくの芯と呼ばれる部分だ。そのまま食べることもできるが、鱗片と比べるとにおいや辛みが強い。また、調理の際に焦げ付きやすいというデメリットもあるため、気になる人は取り除くのがおすすめだ。ここでは、にんにくの芽の取り除き方を紹介する。

包丁でそぐ方法

まず、にんにくの外皮をむいたら、尻の部分を切り落とす。さらに縦半分にカットすると、断面に芽が見える。包丁のアゴを使って、えぐるようにして取り除けば完了だ。

レンジで加熱する方法

大きなにんにくであれば包丁で簡単に取り除けるが、小さい場合は至難の業だ。また、包丁の扱いが苦手な人もいるだろう。そんなときはレンジを活用しよう。にんにくの外皮がついた状態で尻の部分を切り落とす。そのまま、皿に並べるまたはラップに包んでレンジで加熱する。鱗片3~5個の場合、500Wで1分ほどを目安にしよう。粗熱をとったら、飛び出している芽を手で引き抜く。ちなみに、加熱によって外皮も簡単にむけるようになるため時短にもなる。

爪楊枝で取る方法

にんにくの芽を爪楊枝で取ることもできる。にんにくの外皮をむいたら、頭と尻の両端を切り落とす。そうすると両端から芽が見える状態となる。頭のほうから爪楊枝を差し込めば、尻のほうから芽が押し出される。そのまま抜き取れば完了だ。

3. にんにくから芽が出る理由

実は、にんにくを放置していたら芽が出るようになったのは比較的最近になってからの話だ。2001年頃まで国内のにんにく農家では、収穫の1週間前にホルモン剤を散布することによって発芽抑制を行うのが一般的な栽培方法だった。しかし、2002年以降発芽抑制剤の使用が禁止された。つまり、放っておいたにんにくが芽を出すようになったのはそれ以降の話なのである。

発芽抑制剤以外の取り組みも

発芽抑制剤の規制以降、国産のにんにく栽培では研究や試行錯誤によって乾燥や冷蔵、熱処理によって発芽を抑制する方法が主流となっている。つまり、現在入手することのできる国産にんにくの多くは、農家の手で可能な限り発芽が抑制されている。薬剤を使用しない安全な方法を取っているために、芽が出てしまうにんにくも混ざるようになったのだ。

外国産のにんにくは発芽しない?

とはいえ、この発芽抑制剤の使用が禁止されているのは国内の話であって、海外産のにんにくはその限りではない。そういった事情から、海外産のにんにくばかりを買っている人にとってはなじみが薄く、国産にんにくを選んで買う人にとっては身近な出来事なのが、にんにくから芽が出るという現象なのだ。ある意味、芽が出てしまったというのはそういった薬剤を使用していない安心の証と捉えることもできるだろう。

4. にんにくの芽は食べられる?

にんにくは、じゃがいもと違って芽が出てしまったからといって食べられなくなるということはない。にんにくの鱗片から芽が伸びてしまうと、その芽の部分が硬くなってしまうので取り除かれがちだが、一緒に調理して食べることも可能だ。

にんにくの芽に含まれる栄養は?

にんにくには多くの栄養素が含まれているが、にんにくの芽にはさらに多くの栄養素が詰まっている。鱗片よりも多く含まれているのが、鉄と亜鉛、カルシウムだ。とくに鉄は多く含まれており、鱗片の約9倍も含まれている。また、GABAが多く含まれているのも特徴の1つだ。GABAはアミノ酸の1つで、神経伝達物質として交感神経の働きを抑制する働きをもつ(※1)。にんにく自体にも栄養素は多く含まれているが、より多くの栄養素を摂りたいならにんにくの芽も一緒に食べるのがおすすめだ。

5. にんにくの芽を伸ばしたにんにくスプラウトも!

にんにくの芽は栄養素が多く含まれているため、注目が高まっている。しかし、にんにくの芽という名称だと茎にんにくと混同してしまうため、「にんにくスプラウト」「芽子にんにく」といった名称が用いられている。ここでは、にんにくスプラウトについて解説する。

にんにくスプラウトの特徴

鱗片から出た芽をそのまま育てたにんにくスプラウトの最大の特徴は、そのまま食べられるということだ。皮をむかずに食べられるため、含まれる栄養素をまるごと摂ることができる。また、にんにくといえばにおいが気になるという人も多いが、にんにくスプラウトはにおいが弱いため、気にせず食べることができるのも嬉しい。

にんにくスプラウトの育て方

にんにくスプラウトを自宅で栽培することもできる。市販されている水耕栽培キットに皮をむき、1片ずつにばらしたにんにくを尖った部分が上になるようにセットする。そのまま育てれば発芽する。芽が5~10cmまで伸びたら食べごろだ。ただし、にんにくの中には発芽抑制処理されているものがあるため、必ずしもすべてのにんにくが発芽するわけではないので注意しよう。

6. にんにくの芽(花茎)との違いは?

にんにくの芽を伸ばし続けると茎になる。この茎の部分が市販されているにんにくの芽だ。ここでは、にんにくの芽(花茎)の特徴について紹介する。

にんにくの芽は日本では栽培されない?

現在、日本で食べられているにんにくの芽(花茎)の約99%は中国から輸入されている。日本国内でもにんにくは栽培されているにもかかわらず、なぜにんにくの芽は輸入されているのか。それは国内のにんにく産地の気候が関係している。一般的に、にんにくの芽(花茎)は暖かい時期に伸び、5~6月に旬を迎える。しかし、国内では東北地方など寒冷地がにんにくの主要産地となっており、にんにくの芽(花茎)が育つ前に収穫を迎える。また、収穫にも手間がかかることから日本国内ではほとんど栽培・収穫されない。

にんにくの芽(花茎)は緑黄色野菜!

にんにくは淡色野菜だが、にんにくの芽(花茎)は緑黄色野菜に分類される。含まれる栄養素の種類はにんにくと変わらないが、β‐カロテンやビタミンC、カルシウムなどの栄養素がにんにくよりも多く含まれている(※2)。また、にんにくよりもたくさんの量を食べることができるため、多くの栄養素を摂りやすいというメリットもある。

7. にんにくの保存方法

食品によって最適な保存方法は異なる。ここでは、にんにくの保存方法について紹介する。

にんにくの常温保存方法

にんにくは常温保存でき、そのままでも約1ヶ月は保存することができる。ただし、どこでもよいというわけではなく、日が当たらない風通しのよい場所を選ぶようにしよう。皮がついた状態でよいが、袋に入ったままだと風通しが悪くなってしまう。そのため、ネットやカゴなど風が通りやすい容器に入れ直そう。

にんにくの冷蔵保存方法

夏場など気温が高い時期は冷蔵庫に入れるのがおすすめだ。にんにくは低温保存がよいといわれているため、できれば野菜室に入れるとよい。入れる際はにんにくを新聞紙に包み、さらに保存袋に入れるのがポイントだ。皮つきはもちろん、皮をむいてしまった場合も新聞紙に包むとよい。気になる保存期間だが、皮つきなら1~2ヶ月保存できる。一方、皮をむいてしまった場合は早く傷んでしまうため、早めに食べきろう。

にんにくの冷凍保存方法

長期間保存したいなら冷凍がおすすめだ。皮つきなら半年ほど保存できる。1片ずつに分けてラップをし、保存袋に入れておけば使う際も簡単に取り出せる。使用する際は、冷凍状態で根元を切り落とし水に浸ける。皮がむけたらすぐに料理に使える。皮をむいてしまった場合は冷凍でも保存期間が約2週間と短い。ただし、カットやすりおろした状態で冷凍しておけば解凍せずにそのまま使えるというメリットもある。上手に使い分ければ調理時間を大幅に短縮できる。

結論

芽が出てしまったにんにくは、そのまま芽を伸ばせば鱗片のにんにくとはまた違った風味や食感を楽しめる食材に生まれ変わる。発芽して間もない、硬い芽を食べることもできる。しかし、どうせ芽が出てしまったのであればあえてそのまま成長させ、にんにくスプラウトとして普通のにんにくとの風味の違いを味わってみるのも面白いのではないだろうか。
(参考文献)
※1 医療法人社団一友会ナチュラルクリニック佐々木「GABAってなあに?」
https://www.natural-c.com/blog/2021/03/gaba-766288.html

※2 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
野菜類/にんにく/りん茎/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06223_7
野菜類/茎にんにく/花茎/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06224_7&MODE=0
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  • 公開日:

    2020年2月20日

  • 更新日:

    2021年8月10日

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