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いくらとすじこの違いとは?特徴や詳しい作り方を確認しよう

いくらとすじこの違いとは?特徴や詳しい作り方を確認しよう

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年6月17日

すじこと聞いてもいくらという言葉を耳にしても、頭に浮かぶイメージはたいして変わらないのではないだろうか。もちろん、どちらも魚卵を指す言葉であるが、明確な相違を知らない人も多くいる。すじこに関しては、処理に二の足を踏んで手が出ない場合も。本記事では、すじこといくらの違い、食べ方や旬について詳細を紹介する。

  

1. いくらとすじこの違いとは?まずは特徴を確認!

まずは、いくらとすじこの違いを明確にしてみよう。魚卵を指すこの2つの言葉は、正確には何を指すのであろうか。

いくらの定義と特徴

まず、よりわかりやすいいくらからはじめよう。いくらはロシア語のikraを語源としている。ロシア語では、魚卵全般を指す言葉である。それが日本では、鮭やマスの卵を塩漬けにした食品を指すようになった。卵巣膜から成熟した卵を1粒ずつ切り離した状態のものがいくらである。購入後、そのまま食べられる状態で販売されていることが大半である。

すじこの定義と特徴

すじこも、いくらと同様に鮭やマスの卵であることに変わりはない。ただし、形状を異にするのである。すじこは、卵巣の膜に包まれた状態のまま塩漬けにしたものである。鮭やマスの卵は、1粒1粒が薄い膜で覆われて互いに付着している。そのため、容易にはばらけないという特徴がある。

2. いくらとすじこの違い

いくらとすじこは、鮭やマスの卵であることでは同じでも形状に違いがある。それでは、実際に口にしたときにも2つの食材には差があるのだろうか。そのほか、旬や価格についても紹介する。

いくらとすじこの違い1:卵の状態

最大の違いは、卵の状態。いくらはばらばら、すじこは卵巣に包まれているものと見た目はもちろん、卵の成長状態にも大きな違いがある。いくらは、ある程度育った孵(う)化直前の卵であるのに対し、すじこは未成熟な卵が使われる。いい換えると、ある程度成熟して、卵殻がかたくなりはじめたすじこをばらしたものがいくらということになる。

いくらとすじこの違い2:味わいや食べ方

いくらは、ぷちぷちとした歯ごたえが美味しさの秘訣。皮にハリのあるものを選ぶといいだろう。醤油や塩漬けなど、バリエーションは豊富。すじこは塩漬けにされるケースが多い。濃厚でねっとりとした舌触りが特徴だ。よりなじみ深いいくらは、寿司にしたり海鮮丼の具のひとつとして楽しめる。すじこも、塩漬けや醤油漬けとなっているものを白いごはんにのせると美味である。たまさかに、かす漬けや味噌漬けのすじこにお目にかかることがある。この場合も、おにぎりなどにしてその味を堪能したい。

いくらとすじこの違い3:値段

前述の通り、いくらはほぐしてから味付けするという手間がかかっている。味付けをしない状態では保存がきかないので、そのぶん価格は高くなる。それに対して、すじこのなかでも生すじこは手が加わっていない状態なので、いくらに比べるとリーズナブル。旬の季節であれば、生筋子を購入して自家製いくらにするのがおすすめだ。皮を取り除くのにコツがいるが、それさえ済めばあとは漬けるだけ。冷凍もできるので、旬の時期に大量に作るといい。

いくらとすじこの違い4:旬

それでは、いくらとすじこには旬があるのだろうか。産卵のために川に戻ってくる鮭は、秋から北海道をはじめとする各地に姿を現す。そして、すじこやいくらとなる鮭の卵は、産卵が近づくにつれて固くなるという性質を有している。そのため、柔らかさが身上のすじこの旬は9~10月である。一方、成熟した卵が大半のいくらは、9~11月頃までとされている。とはいえ、鮭を漁獲する場所によっても旬の時期は多少ずれることは覚えておこう。

おまけ:いくら・すじこ・とびこの違い

いくらやすじことならぶ魚卵の代表に、とびこがある。いくらよりも粒が小さいとびこは、トビウオの卵である。塩漬けにしたものなどが、寿司のネタに使用されることが多い。親となる魚が、それぞれ鮭とトビウオという大きさが異なるタイプであることから、卵のサイズもそれに見合っている。鮭の卵は1粒の直径が3~6mmであるのに対し、とびこの場合は1mmほどである。

3. いくらの作り方STEP1:すじこからいくらにする

いくらよりも価格にメリットがあるすじこを購入し、家でいくらとして味わうためにはどうしたらいいだろうか。当然のことながら、外膜からいくらを外す作業がある。すじこの処理のためのコツを紹介しよう。

新鮮なすじこを選ぶ

一口にすじこといっても種類はたくさんある。鮭・マスが漁獲された場所によっても味が異なり、すじこがどのくらいの期間、鮭・マスの腹にあったかでもランク付けされているのである。素人にはこのあたりを見極めるのは大変なので、もっともわかりやすいのはすじこの色である。鮮やかなオレンジ色ほど鮮度が高く、色が濃くなるにつれて鮮度が低くなる証となる。鮮度が落ちてくると、いくら独特のプチっとした食感がなくなり、ぐにゃっとつぶれるのである。よくよく色を見極めて、すじこを購入しよう。また、卵の大きさよりも膜の張り具合に注目することも大事だ。膜が張っているものほど、のちの処理がしやすいためである。

すじこをほぐす方法1:40℃のお湯を使ってすじこを処理

簡単にすじこを処理する方法として、お湯を使用する手段がある。40℃ほどのお湯の中に塩を入れて、すじこをその中に入れる。膜が破けたところから指を入れて、内側を外に押し出すようにひっくり返すのである。40℃の塩水に触れると、自然にいくらははがれ落ちる。

いくらをほぐす方法2:焼き網を使ってすじこを処理

もっともよく知られているのが、焼き網を使用する方法であろうか。焦げや汚れのある網を使うと、いくらにも汚れがつくので清潔でキレイな網を使うのが必須である。焼き網の下にボウルを用意し、内側の卵のある部分を網に擦りつけるようにこすっていく。こうすると、下にあるボウルにバラバラと卵が落ちていくのである。

卵をキレイにする

膜から外れた卵には、まだ血合いや白っぽい膜がのこっている。そのため、お湯を変えながら卵についている汚れを落とす必要がある。卵が多少白っぽくなっても、調味液に漬ければ元に戻るので気にする必要はない。これは、食べる時の美観にもかかわるので丁寧に行うとよいだろう。キレイにした卵はザルにあげ、しっかりと水をきるとその後の味付けがしやすくなる。

塩漬けすじこを使う場合

すじこには、塩漬けや醤油漬けなどの加工品が存在する。すじこからいくらにする場合には、こうした加工が施されていない生すじこを使うのが妥当である。生すじこが手に入らない場合、塩漬けすじこを使用していくらとして食べる場合にはみりんなどを使用して味を調節する必要がある。

4. いくらの作り方STEP2:いくらの味付け

すじこからいくらにしたら、どのような味付けで楽しむことができるだろうか。もちろん、いくら本来の甘さや海の香りをそのまま楽しむのも乙である。しかし、白いごはんに合わせたりつまみにするためには、少し手間をかけていくらを美味しく食べたい。ここではいくつかの味付けの方法について説明する。

醤油漬け

キレイに取りだしたいくらはザルにあげてしっかり水気をきり、調味液に漬ければいくらの醤油漬けが完成する。作り方さえ覚えれば、意外と簡単に作れるのだ。調味液は酒とみりんを煮てアルコールを飛ばし、醤油を加えて冷ましたもの。すじこをほぐす前に用意しておけば、漬ける頃には冷めているだろう。漬けたあとは冷蔵庫で保存し、半日~1日程度味がしみ込むまで置いておく。十分に味がしみたいくらは、調味液から取り出して保存しよう。調味液に漬けたままにしてしまうと、味がどんどん濃くなってしまうので注意が必要だ。ある程度時間がたったら味見をして、好みの味になるまで漬けるようにするとよい。

塩漬け

調味液に漬けずにすぐに食べたい場合には、昆布出汁に塩を加えたものをいくらにかけて食べることができる。これもまた、白いごはんや酢飯と絶妙な味わいを醸し出すのである。また、塩漬けにする場合には処理したいくらを酒、みりん、塩だけで調整した調味液に漬ける。3時間ほど漬けると、いくらにほどよい味が付く。

味噌漬け

いくらといえば醤油漬けのイメージがあるが、じつは味噌で漬けても美味しい。味噌漬けの作り方も醤油漬けと同様、同じ下処理をする必要がある。下処理が終わったら塩水で軽く洗い、いくらの水気をきったら保存容器などに味噌を薄く敷く。その上に清潔なガーゼをのせ、いくらを並べる。さらにガーゼをのせてから最後に味噌を薄く塗れば完成。下から味噌、ガーゼ、いくら、ガーゼ、味噌の順になるように仕上げよう。1日程度漬けると、いくらに味噌の塩気とコクがしみて美味しい味噌漬けになる。ガーゼで挟んだまま冷蔵庫で1週間程度保存できるので、少しずつ楽しんでもよいだろう。
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5. いくら作りに使える生すじこが安いのはどこ?

いくらよりも価格の面でメリットがあるすじこ。いったいどこで入手できるのだろうか。美味しく安価なすじこの購入方法を紹介する。

秋には通常のスーパーでも入手できる可能性が

日本で漁獲される鮭は、北海道を中心とした北日本で販売される。解禁は毎年9月である。そのため、すじこは9~11月にかけて通常のスーパーに並ぶ可能性が高い。また、旬の秋はすじこの値段も当然落ち着いて手に入りやすくなる。ぜひ、秋のスーパーの魚介コーナーに注目してほしい。

産地直送で通販という手も

秋鮭の漁獲量が多い北海道では、通販でもすじこの販売をしているところが多い。秋になったらこうしたサイトをチェックして、価格や質を考慮したうえで購入してみてはどうだろう。鮭やすじこの扱いに関しては手練れの販売業者に問い合わせたうえで、おすすめを購入すればまちがいないだろう。

結論

いくらとすじこは、もとをただせば鮭やマスの卵である。卵巣膜につつまれた状態のすじこは、いくらよりも多少安く自宅でいくらにすることが可能である。その処理にはいくらか手間がかかるが、自宅ですじこから作るいくらの醤油漬けなどもぜひ味わってみたい。すじこには旬があるため、秋の新たな味としてメニューに加えるのも魅力的である。スーパーや通販でも入手可能なすじこの料理、ぜひトライしてみてほしい。
  • 公開日:

    2020年2月21日

  • 更新日:

    2021年6月17日

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