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五法のひとつ「煮る」とは?煮物の豆知識とともに解説

五法のひとつ「煮る」とは?煮物の豆知識とともに解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 出口美輪子(でぐちみわこ)

2020年3月11日

ご飯のおかずや常備菜、酒の肴にと大活躍の煮物。食卓に芋の煮っころがしなど煮物があると温かみのある空気が漂う。日本では古来よりこの「煮る」という調理法が使われてきて、煮物は和食に欠かせない料理になっている。まずは煮物に関する知識を深めてみたい。

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1. 五法のひとつ「煮る」

日本料理は煮る、揚げる、焼く、蒸す、生(切る)という5つの調理法で作られる。この5つの調理法のことを五法というのだが、五法でバランスを取る考え方は中国の陰陽五行説に基づくものだと言われている。五法のほかに五味という味覚を表す酸・辛、甘、苦、鹹(かん)、眼で見て味わう料理を表す五色(赤、青、黄、黒、白)を組み合わせ、和食の文化は育まれてきた。これらの組み合わせのバランスが取れた時、栄養面でもおのずと調和の取れた料理ができるという。つまり、昔の人は栄養学を学んだわけではないが、味や彩りのバランスを取ることで、自然と体にいい料理を作っていたのである。

ここでは五法のひとつ「煮る」を取り上げる。まず煮物とは、旬の食材を使い、それぞれの食感や味の濃淡、彩り、香りの強弱などを生かして作る料理である。地域により味付けが異なるのもポイントである。たとえば関東風の煮物は色が濃く、濃厚な風味である。また、関西の煮物は色が淡く、薄味なのが特徴である。

2. 煮物もいろいろ

「煮物」というと野菜の炊合せや筑前煮のことを思い浮かべるかもしれないが、他にもさまざまな煮物の調理法がある。

●切ってそのまま煮る、王道の煮物

さばの煮つけのように多くの煮物がこの調理法で作られる。食材を切って、煮る。一番シンプルな調理法だ。

●揚げてから煮る「揚げ煮」

がんもどきなどのように、切った食材を揚げてから煮る方法がある。食材に含まれる水分を飛ばすと表面が固まって、煮崩れしにくくなる。この調理法は野菜だけでなく魚や豆腐などにも幅広く用いられるが、油で表面をコーティングしてしまうので味が染み込みにくいという難点もある。そのため油分が多い場合には、熱湯をかけて油を洗い流す「油抜き」をすることがある。

●焼いてから煮る

食材を焼くことで生臭さを消し、かつ香ばしく仕上げる調理法だ。たとえば、鰹を蒸した生節の場合、そのまま煮ると生臭い臭いが残る。そのため血合肉などを取り除く下処理をした後、皮目を香ばしく焼いてから煮るとよい。

●蒸しながら煮る

豚バラ肉とキャベツの蒸し煮のように「蒸す」と「煮る」を同時進行で行う調理法。煮汁の中に食材を入れ、器ごと蒸し器に入れて蒸すのである。ゆっくりと加熱するので煮崩れを防ぐことができ、また煮汁が煮詰まりすぎるのを防げる。

3. 煮物豆知識

●食材に合った火加減

ほどよい塩梅に食材を煮て仕上げるには、食材にあわせて火加減を調整しなければならない。肉や魚、根菜類や葉菜類はそれぞれ火が通るまでの時間が異なる。食材を煮ながらその長所を引き出すためには、加熱温度や時間が変わるのである。たとえば、煮汁が煮立つまでは強火で、その後はふつふつと沸騰が続く程度に火加減を調整する。火加減が弱すぎると食材の水分が煮汁に出て水っぽい仕上がりになってしまうのである。逆に火加減が強すぎると食材が煮崩れたり、煮汁が煮詰まりすぎて味が濃くなったり、焦げ付きの原因になってしまう。

●なべ止めとは

煮物を煮ている時、鍋の中心部は約100℃になっている。煮終わったところで火を止めると温度は下がっていくが、その過程でどんどん味が食材にしみこんでいく。浸透圧により、加熱して煮る時に食材の水分が煮汁の中に出て、冷ます時には水分が抜けた分の煮汁が今度はしみこんでいくからである。こうして鍋の中で半日ほど味を煮含ませる(味を染み込ませる)ことを「なべ止め」という。

結論

煮物は食材によって下ゆでしてから煮たり、火加減を調整したり、さまざまな工夫をこらす必要がある。かぼちゃや芋、豆のように甘い味付けと相性がいいものや葉野菜のように辛い味付けが合うものもある。それぞれの食材の特徴を生かす煮物を作ってみよう。

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