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意外と知らない!?日本料理の五法と盛り付け

意外と知らない!?日本料理の五法と盛り付け

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2020年3月19日

日本料理は五法という形にこだわって作られている。時代が変わっても宗教と深くつながり、旬や縁起を大切にする日本料理のかたちは変わらない。家庭料理の和食も五法を意識して調理すると作りやすく、洗練されたものになる。

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1. 日本料理における「五」の意味

●東洋医学における五行説

中国の陰陽五行説という言葉を聞いたことがあるだろうか。万物は陰陽と木・火・土・金・水、5つの要素がバランスを取り合って成り立つという考え方である。東洋医学の場合、この五行説の考え方を、肝・心・脾・肺・腎にあてはめ、水分の代謝や消化吸収がスムーズにできるよう5つのバランスを取っていく。ちなみに「肝」は西洋医学における肝臓という臓器を指すだけでなく、自律神経の働きやストレスのことも表している。どれかひとつの機能が突出して良いとか悪いとかいうのが健康なのではなく、互いに影響し合って絶妙なバランスを取るというのが五行説の考え方の基本になっている。

●日本料理の「五」

東洋医学の世界に見られるように、古代中国では五行説をベースにした自然哲学の思想が森羅万象すべてのものに適用され、料理も例外ではない。日本料理もその影響を受け、人が五臓五腑で健康を維持するのと同じように「五味五法五食」という考え方を用いて作られるようになったのである。そして、いまでも日本料理の「五」はさまざまな形で料理に生かされている。

2. さまざまな「五」

日本料理における「五」には、いろいろな「五」がある。たとえば五法は「生食」(切る)、「煮る」、「焼く」、「蒸す」、「揚げる」という5つの調理法を表し、懐石料理にはこの5つの調理法を用いた料理が必ず供される。また、五味は「酸味」、「苦味」、「甘味」、「辛味」、「塩味」という味わいのことを表し、さらに「淡味」を加えて六味となすこともある。福井県の永平寺では、この「淡味」を「素材の味を生かす」ことだと考え精進料理に生かしている。さらに「五色」は白、黒、黄、赤、青(緑)の5色を表し、これには料理や食材の色だけでなく、お盆や器、料理に添えられる花や葉も含まれる。その他、五適は「適温」・「適材」・「適量」・「適技」・「適心」のことであり、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、料理を食べる人の年齢や性別に合わせ、適量を供するおもてなしの心を表している。

3. 旬や盛り付けの作法

日本料理における「五味五法五食」という定義に加え、さらに季節感を重んじて旬の料理を提供したり、陽数(奇数)で縁起をかついだりする思想も日本料理には適用されている。料理は必ず3品、5品、7品と奇数の品数で出されるのである。季節感を表現するには、旬のほか「はしり」や「名残」の食材が使われることもある。ただし、懐石料理では「はしり」の食材は利用されない。盛り付けにおいてはここでもバランスということが重視され、色合いのバランス、料理の味わいの調和、さらには季節感を表現するもみじや笹、菊などの「かいしき」、や陽数(奇数)で盛り付けるという細かな決まりごとがある。

また、皿には「陰陽」というこれも中国から伝わった思想が生かされていて、たとえば尾頭付きの魚は「陰」の食材なので、「陰」を表す四角い皿に盛り付ける。また、切り身は「陽」の食材なので、「陽」を表す丸皿に盛り付けるのである。

そして、このように「五味五法五食」と「陰陽」といった細やかな思想をもとに作られた日本料理は、「五感」を駆使して味わう必要がある。五感とは、「視覚」・「聴覚」・「嗅覚」・「触覚」・「味覚」のことで、料理の味だけでなく、歯ごたえや喉越しといったことも五感で感じ、楽しむのが日本料理である。

結論

フレンチやイタリアン、中華とは違った手法で作られる日本料理。四季のある日本で、季節感たっぷりの料理を味わえる贅沢な楽しみである。さまざまな「五」を意識すると、さらに深みを増すことは間違いない。

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