目次
1. 味噌汁の保存方法の早見表

和食の朝食をとる習慣がある場合は、前日の夕食時に作った味噌汁を飲む人も多いだろう。季節によっては、前日の味噌汁の味に異変を感じるケースもある。味噌汁を保存する場合の方法と特徴は、以下のようになる。
・冷蔵保存
味噌汁の保存法として最も一般的なのが冷蔵保存である。味噌汁を作った鍋のまま冷蔵して問題ないが、中身がしっかり冷めてから冷蔵庫に入れるのがコツである。冷蔵保存した味噌汁もなるべく早めの消費が望ましい。
・冷凍保存
味噌汁は冷凍保存すると2週間ほどは保つ。しかしこの場合は、冷凍が可能な食材しか具にすることはできない。味噌汁の具の定番である豆腐は、冷凍保存に向かない食材のひとつである。また昨今話題の味噌玉にすれば1ヶ月ほど保存ができる。
・常温保存
味噌汁の常温保存は避けるのが無難である。冷蔵庫に場所がないなどの理由で常温保存が避けられない場合は、雑菌が繁殖しないよう工夫や手間が必須となる。夏季の常温保存はとくに避けるべきであることはいうまでもない。寒い時期に常温保存をしても、1日以内には消費することを心がけよう。
2. 味噌汁の冷蔵保存のやり方

まずは味噌汁の保存方法として最もメジャーな冷蔵保存について見てみよう。味噌汁の美味しさを維持し、かつ冷蔵庫のほかの食材に影響を与えない正しい冷蔵保存法とはどんなやり方なのだろうか。
味噌汁を鍋ごと冷蔵保存するやり方
味噌汁を冷蔵庫で保存するときは、鍋のままふたをして保存すればOKである。以下がその手順となる。
- 鍋で味噌汁を沸騰直前まで加熱する
- 粗熱が取れたら冷蔵庫にしまう
冷蔵庫での保存期間は1~2日程度なので、作った翌日までに食べきるのがおすすめ。とくに、じゃがいもなどの傷みやすい食材を使用しているときは、できるだけ早く食べきったほうがよい。
味噌汁を保存容器で冷蔵保存するやり方
そうはいっても鍋は冷蔵庫内で結構な空間を占めてしまう。その場合には、保存容器に移しても問題ない。
- 味噌汁の加熱が終わったらふたをし、余計な雑菌などが鍋の中に入らないようにしながら冷ます
- 作った味噌汁をタッパーなどに移す
- 冷蔵庫に保存する
夏場は数時間で傷みはじめてしまうので、心配な場合は味噌汁の鍋ごと氷水に浸けて一気に冷やすのもおすすめだ。
3. 味噌汁の冷凍保存のやり方と解凍方法

保存の方法として最も安全で、かつ保存期間にもメリットがあるのが冷凍することであろう。味噌汁ももちろん、冷凍保存が可能である。しかし、味噌汁を冷凍する場合にはいくつかの注意点がある。いくつかの条件をクリアしないと、味噌汁は冷凍できない。詳しいところを見てみよう。
味噌汁の冷凍保存のやり方
まずは、味噌汁の冷凍保存の基本的な手順である。
- 味噌汁を一度沸騰させ、よく冷ます
- 何食分かに分けてフリーザーバッグに入れる
- 冷凍庫に入れる
ただし、味噌汁に入れる具材のいくつかは冷凍に向かないものがある。たとえば最も具材として使われる豆腐は、すが入ってしまうために冷凍できない。じゃがいもやこんにゃくも冷凍には向かないことを覚えておこう。
冷凍した味噌汁を解凍する方法
冷凍した味噌汁は、電子レンジや鍋などに入れて温めて解凍するのがよいだろう。自然解凍は避けるのが無難であるが、あえて自然解凍するのであればまずは冷蔵庫に移して冷蔵解凍することをおすすめする。その後、電子レンジや鍋で温めて食べるとよいだろう。
4. 便利な味噌玉の作り方と解凍方法

味噌汁を冷凍保存したいなら、味噌汁の状態ではなく「味噌玉」と呼ばれるボール状の味噌を冷凍するのがおすすめである。通常の味噌汁を冷凍するよりも場所も取らず利便性が高い。見た目もコロンとしてかわいい味噌玉について、作り方やコツを紹介する。
味噌玉の基本的な作り方
好みの具材を入れることができ1個で1人前の味噌汁が作れる味噌玉は、時間のない朝にも非常に便利である。味噌玉の保存期間は冷蔵で1週間程度、冷凍の場合は1ヶ月ほどだ。作り方は以下を参考にしてほしい。
- 大さじ1杯程度の味噌を用意する
- 粉末出汁、乾燥わかめやとろろ昆布などを加える
- 味噌をボール状にする
冷凍した味噌玉を解凍する方法
味噌玉を使うときは、お椀に入れてお湯を注ぐだけでOK。ちなみに、味噌は塩分濃度が高いので冷凍しても凍ることはなく、お湯でサッと溶けるので安心だ。冷凍してあった味噌玉は、熱湯を注いでも味噌汁にするとぬるくなりがちである。前日に味噌玉を冷蔵庫に入れておくか、使う前にしばらく常温に置いておくと、アツアツの味噌汁を食べることができる。
5. 味噌汁の常温保存は可能?

味噌汁は常温で放置してしまうと傷みやすいため、冷蔵庫での保存が基本である。具材や室温などによっても異なるが、夏場に常温で置いておくと数時間~半日程度で傷みはじめてしまう。早めに夕飯を用意しておく場合なども、常温で放置するときは注意が必要である。
味噌汁の常温保存のやり方
常温で置く場合は、以下のような手順を参考にしてほしい。
- 味噌汁をこまめに100℃近くまで加熱する
- 加熱が終わったらふたをし、余計な雑菌などが鍋の中に入らないようにしておく
残った味噌汁を翌日食べる場合は常温に放置せず、冷蔵保存が必須である。一晩常温で放置された味噌汁は、傷んでいる可能性が高くなる。食べるのは控えるのが無難である。
6. 味噌汁が劣化したときのサイン

夏季はとくに傷みやすい味噌汁。実際に食べられるかどうか確認するためには、次のような点に注意をしてみてほしい。
・におい
味噌汁が正常な状態でない場合は、酸っぱいにおいを発することが多々ある。また、納豆を思わせるにおいや発酵しているようなにおいがある場合も傷んでいる可能性が高くなる。
・味
においだけではなく味覚にも酸っぱさを感じる場合は、即食べることを中断して廃棄するのが約束である。
・見た目
味噌汁が通常よりもドロッとしていたり、表面にカビが浮いていたりする場合ももちろん口にすることは絶対に避けなければいけない。
上記のような現象があり劣化している味噌汁は、食中毒を誘発する可能性もある。とくに子どもがいる家庭では重々注意が必要である。
結論
白飯とともに最も食卓に上る頻度が高い味噌汁。1回で食べきってしまうことも多い味噌汁であるが、大量に作って保存する必要に迫られることもある。味噌汁は雑菌が入るとあっという間に劣化してしまう。正しく保存し、最後まで美味しく食べきるコツを会得しよう。また、味噌玉などを作る工夫をすれば、時短にもつながり便利である。夏はとくに傷みやすい味噌汁は、劣化したときの状態なども頭に入れておくとよいだろう。
この記事もCheck!