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京都の食文化の心髄とは。出汁の重要性だけではない!

京都の食文化の心髄とは。出汁の重要性だけではない!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2020年3月21日

京都は、日本有数の観光地としても知られる場所だ。これは、歴史的価値の多い名所や建造物が多く現存していること、そして特有の文化が根付いていることにある。なかでも京都の食文化は、異彩を放つ存在である。ユネスコの無形文化財に和食が登録されたことも追い風となり、今また注目を集めている。今回は、京都ならではの食文化を学ぶことで、京都の魅力を再発見していきたい。

  

1. 京都に根付く食文化

京都は古くから、他の県とは異なる発展をし続けている地域である。その類い稀な存在感は、今もなお健在である。京都には古くから都が置かれていたことが起因となり、多くの文化が花咲いてきた。それがお茶であり、着物であり、花であり、和菓子であり、酒であり、寺である。多くの文化が生まれる中で、独自の食文化も育まれてきた。

京料理とは

京料理とは、一体どんなものか。これは、いくつかの料理の集合体であると考えられる。宮中の有職料理、寺で発展した精進料理、茶の湯から誕生した懐石料理。そして各家庭で食べられてきたおばんざいである。それぞれ独自に発展したものが少しずつ混じり合い、今の京料理が誕生したと言える。

京料理と環境

京都は、名水の地としても知られている。水は料理の基礎であり、もっとも大切な食材だと言われることがあるほど重要なものだ。美しい水があるからこそ、魅力ある京都の食文化が花咲いたとも言えるだろう。

2. 京都の食文化の特徴

出汁の重要性

京都の食文化の真髄とも呼べるのが、出汁である。京料理は薄味だとよく言うが、これは出汁が効いていると言い換えることもできる。京料理に使われる出汁は、昆布が基本である。これにマグロ節、鰹節、さば節などを合わせた一番出汁が使われる。どんなによい素材を用意しても、水が美味しくなければ、出汁の旨さには繋がらない。京都の美しい水が、京料理の真髄である出汁を支えているのである。

京野菜

京都特有の野菜を、京野菜と呼ぶ。これも、京都の食文化を彩る要素のひとつである。例えば、京人参やみぶな、賀茂茄子、海老芋などがそれに当たる。そもそも京都生まれではないものの、京都の良質な水と肥沃な土壌が、これらの野菜の生育に大きく影響してきた。そして今では、なくてはならない食材となっている。また、これらの野菜を使用した漬物も、京都を代表する食文化のひとつ。しば漬けや千枚漬けなど、京都生まれの漬物は、今や全国区で人気がある。

京都の川魚

京都は鴨川、淀川、桂川など、さまざまな川に囲まれている。ここで獲れる川魚もまた、京都の食文化を盛り上げてくれる素材である。鱧や鮎などはその代表格である。さらに他県から運ばれてきた塩鯖や棒鱈といった加工品を、上手に使用した料理も多く存在する。例えば、鯖寿司などがよい例だ。

3. 京都の食文化を彩るもの

しつらえとおもてなし

京都は、美術工芸品や民芸品が発展した地域であり、美しい庭園や文化的建造物も多く見受けられる。こうしたしつらえも、京都の食文化をさらに特別なものにする要素。また京都は仕出しといって、料理を届ける文化が栄えた土地でもある。仕出しは客のニーズに合わせて料理を作るもので、まさにおもてなしの際たるもの。このような文化が根付いたところも京都の魅力である。

和菓子やお茶

茶の湯も、京都の食文化に大きな影響を与えてきたと考えられている。京都は現在もお茶どころとして知られているが、お茶と深く関連しているのが和菓子である。茶道のなかで用いられてきたお菓子は季節感に富んだものが多く、今では伝統行事などにも用いられている。

結論

京都は古くから都が置かれたこともあり、日本を代表する文化都市として発展してきた。食文化においても、ほかとは一線を画すものが多く、我々が京都に魅了されるひとつの要素でもある。四季折々の様子が目でも舌でも楽しむことができるので、季節ごとに訪れて、京都の食文化に触れてみるとよいだろう。

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  • 更新日:

    2020年3月21日

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