1. カリフローレとはどんな野菜?
スティックタイプのカリフラワーとも呼ばれるカリフローレとは、どんな野菜なのだろうか。カリフローレについて詳しく紹介しよう。
カリフローレはカリフラワーの一種
まるで花束の形状が可憐なカリフローレは、2012年にトキタ種苗によって開発され世に出た新しい野菜である。花蕾の部分が小ぶりで茎の部分が長い、カリフラワーの一種として紹介されている。長い茎の部分も食用となるため、スティックカリフラワーの別名をもつ。
カリフローレの味わい
カリフローレはカスミソウのような見ためのため、ブーケのように束ねて販売していることも多く、見ためのかわいらしさが話題の野菜だ。そんなカリフローレは、生の状態でも食べることができ、コリっとした食感が楽しめる。さらに、口に入れるとほんのり甘さが広がるので、サラダなどにしてそのまま味わってみるのがおすすめだ。
カリフローレの旬と栽培地
カリフローレを開発したトキタ種苗は埼玉県にあるが、現在は日本全国で栽培されている。カリフローレは、秋に種をまけば収穫まで80日、春に種をまけば収穫に65日を有するとされている。そのためとくに旬というものは存在しない。ただし、まだまだメジャーな野菜とはいい難いため、身近で手に入ることは珍しいかもしれない。
カリフローレの選び方と保存方法
カリフローレを味わうのなら、新鮮なものを選びたい。そんなときに注目してもらいたいのが軸の太さと見ための色だ。軸は太くなりすぎていないもので、花房が茶色くなっていないものを選ぶのがおすすめだ。入手したカリフローレは、通常の花と同様に乾燥を嫌う。花の部分を上にして、冷蔵庫で保存しよう。
2. カリフローレは生でも茹でても美味しい野菜
まだあまりなじみのない野菜カリフローレは、どのような食べ方をすると美味しいのだろうか。カリフラワーの仲間というからには、茹でるなどの加熱して食べることができるのは想像がつく。一方では、カリフローレは生食も可能なのである。その食べ方について見てみよう。
カリフローレの洗い方
カリフローレは、生で食べても十分な甘みを感じられる野菜である。ただし、生で食べる場合にはしっかりと汚れを落とす必要がある。ボウルに水を張って、カリフローレの花の部分を下にするようにしばらく放置すると、内部の汚れまでキレイに落ちる。最後はふるように洗うのがコツである。
カリフローレの茹で方
生でも十分に美味しいカリフローレは、30秒~1分、軽く茹でるとさらにまろやかな甘さを体感できる。茹でるだけではなく、蒸しても甘くやわらかな食味を堪能できるだろう。いずれも、加熱をしすぎないのがコツである。
3. カリフローレのおすすめの食べ方
カリフローレはそのままでも美味しく味わえるが、ひと手間加えてさまざまな料理に使うことができる。見ためも美しいので、食卓を華やかにしてくれることだろう。
カリフローレのサラダ
カリフローレは、生のままでも美味しく味わえるので、そのままサラダにするのもいいだろう。削ったチーズなどを合わせるだけでオシャレなサラダに変身する。まるでブーケのような見ためなので、ほかの野菜と合わせて鮮やかなサラダにしてみるのもおすすめだ。
カリフローレのバーニャカウダ
カリフローレはバーニャカウダにもピッタリだ。サッと茹でることで、甘みが強くなるのでバーニャカウダソースによく合う。
カリフローレの肉巻き
スティックタイプのカリフラワーと呼ばれるカリフローレは、肉巻きにもピッタリだ。軸の長さを活かして豚肉に巻いて、フライパンで焼くだけだ。カリフローレの食感がアクセントになった、見ためも美しい肉巻きが完成する。
4. カリフローレの栽培方法
カリフローレは、自宅でも簡単に栽培することができる。カリフローレをなかなか見かけない人は、自分で栽培して味わってみるのもおすすめだ。比較的育てやすい品種なので、初心者でも楽しみながら栽培できるだろう。
収穫時期で種を使い分ける
カリフローレは春、夏、秋、いずれに種まきをしても収穫が可能である。ただし、種には季節によってそれにふさわしい種類がある。開発元のトキタ種苗では、カリフローレ80をより安定した収穫ができるタイプとして販売している。一方、夏の暑さに強いカリフローレ60は、夏に種をまく場合により順応しやすいことをうたっている。
カリフローレの育て方
カリフローレの種は、種苗店などで購入することができる。栽培スケジュールは、8月に種まきをして11~12月頃に収穫することができるだろう。まずは、カリフローレの種をポットにまいて発芽させ、本葉が5枚ほど出てきてからプランターなどに植え替えて栽培するのがおすすめだ。植え付けてから1ヶ月ほどたったら肥料をまくといいだろう。収穫の目安は、株の中心に白い蕾が見えてきたころだ。蕾の下を見て軸が枝分かれしてきたら切り取って収穫する。
カリフローレ栽培で注意したい害虫
カリフローレはアブラナ科の野菜なので、アブラムシなどに注意する必要がある。害虫対策として防虫ネットなどを被せて栽培するのもおすすめだ。カリフローレの場合は、株の中心をアブラムシなどに食べられてしまうとうまく蕾ができないことがあるので、注意したい。
5. カリフローレの栄養
癖がなく食べやすいカリフローレには、どんな栄養があるのだろうか。まずカロリーについては、カリフローレ100gあたり生でも茹でても26~28kcalと低めである。
カリフローレの栄養は、カリフラワーとほぼ同じだ。ビタミンCが豊富に含まれており、カリウムなどのミネラルの存在が顕著である。美味しいだけではなく、栄養面でもメリットが多い野菜といえるだろう。
カリフローレの栄養は、カリフラワーとほぼ同じだ。ビタミンCが豊富に含まれており、カリウムなどのミネラルの存在が顕著である。美味しいだけではなく、栄養面でもメリットが多い野菜といえるだろう。
カリフローレ100gあたりの主な栄養(※)
カリフラワー(生)
- カリウム:410㎎
- カルシウム:24㎎
- βカロテン:18μg
- ビタミンK:17μg
- 葉酸:94μg
- ビタミンC:81㎎
カリフラワー(茹で)
- カリウム:220㎎
- カルシウム:23㎎
- βカロテン:16μg
- ビタミンK:31μg
- 葉酸:88μg
- ビタミンC:53㎎
結論
カリフローレは、ブーケのような美しさをもつ野菜である。生のままでもカジュアルに食べられるほか、加熱するとさらに甘さが引き立つ。サラダやバーニャカウダで味わうと、その醍醐味を堪能できる。2012年に登場した新しい野菜ゆえ、スーパーなどでなかなか見かけないが自宅で栽培してみるのもおすすめだ。栄養面でのメリットも多く、今後ますます注目されそうな野菜である。
(参考文献)
※ 文部科学省 食品成分データベース
カリフラワー(生)https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06054_7
カリフラワー(ゆで)https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06055_7
※ 文部科学省 食品成分データベース
カリフラワー(生)https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06054_7
カリフラワー(ゆで)https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06055_7