1. 青は食べ物とは結びつきにくい色

本来青色は、食べ物とは結びつきにくい色だ。そもそも自然界には、青い色をした食材となるものがほとんど存在しない。そのため、青は食べ慣れない色であるため、青い色の料理を見てもそれが食べ物だと思えないし、食欲もわかず食べたいとは思えない。
そのような青の特性を活かした「青色ダイエット」がブームになったこともあるくらいだ。ちなみに「青色ダイエット」とは、ふだん食べ慣れている料理をあえて青色にする、食器をすべて青色に統一する、どんなものも青色に見える眼鏡をかけて食事をする、などの方法で食欲を抑えることで食事量を減らすというダイエットだ。
しかし、今回紹介する青い料理は、ダイエット目的で食べられているというわけではない。
2. 海外では数年前から青い料理がブームに

日本ではまだまだなじみの薄い青い料理だが、海外ではすでにブームになっていたようだ。 とくにブラジルでは2016年くらいから青い料理のブームに火がつき、いまでは、青い牛乳、青いプリン、青いパスタ、青いパンなどの青い色をした食べ物やそれらの食べ物で作る青い料理が多数登場している。
ブラジルで青い料理がブームになった背景には、ジェニパポという果物から天然の青色の色素の抽出する方法を記した本が出版されたことにある。本の著者は、ブラジルの生物学者のバルデリー・キナップ教授で、この本をきっかけに食べ物の着色にこの色素が使用されるようになった。それまで天然の青色の色素は稀有な存在だったことから、食品業界が注目し、この天然色素で着色した食品を販売したところ、瞬く間にブームになったようだ。
ブームになった最大の理由はその見た目の美しさにあるようだ。ジェニパポから抽出した色素が、青は青でも、目の醒めるような非常に鮮やかな青い色で、その色で染めた料理は、アート作品のように美しい見た目になる。SNS映えする料理として、いまもその人気はとどまることを知らない。
3. 青い料理は日本でも人気に

SNS映えするという理由から、日本でも青い料理の人気がじわじわと高まりつつあるようだ。青い料理の写真が、SNSに多数投稿されている。なかでも青色のゼリーや青色のアイス、スープが青色のラーメンなどの青い料理が人気のようだ。
日本でSNSにアップされている青い料理は、主にバタフライピーというマメ科の植物から作られるハーブティーを使って青色に着色されているようだ。実はこのバタフライピーを使って炊いたごはんは、ナシケラブと呼ばれるマレーシアの郷土料理で、この青いごはんがSNS映えすると話題になったのを機に青い料理の人気に火がついたようだ。
バタフライピーは、タイやマレーシアなど東南アジアで育つ植物で、アンチャン、蝶豆花とも呼ばれている。バタフライピーから作られるハーブティーは、透き通るような美しい青色をしていて、美肌、アンチエイジングなど、数多くの美容健康効果をもつことでも知られている。
結論
人気がじわじわと高まりつつある青い料理について紹介した。バタフライピーのハーブティーは、通販で入手可能なようだ。美容健康のためにそのまま飲んでもよいし、料理を青色に着色するのに使ってもよい。これを機に青い料理づくりにぜひチャレンジしてみてはいかがだろう。
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