1. バタフライピーとは

バタフライピーとは、熱帯地域に自生するマメ科の植物、またはその花を使ったハーブティーのこと。青い花を咲かせることで知られ、その花のフォルムが羽を広げた蝶のようであることから、日本では蝶豆と呼ばれるようになったそうだ。近年、バタフライピーが一気に注目を集めることとなったのは、その色。花を乾燥させてハーブティーとして活用するのだが、花の青色がそのままお茶の色になるのだ。SNSなどを通して、この美しい色合いが話題となった。
美を作るお茶
その美しい色合いから、タイなどでは古くから、色付け用の天然色素として利用されてきたバタフライピー。タイの王国ではおもてなしのお茶としても知られ、アンチャンと呼ばれている。バンコクではこのバタフライピーを使ったブルーのドリンクを飲むことができる店も多い。
青の理由
バタフライピーが青い理由は、豊富に含まれるアントシアニンによるもの。アントシアニンといえば、よく知られているのがブルーベリーだが、それを上回るアントシアニンが含まれているのだ。アントシアニンは高い抗酸化力をもつポリフェノールの一種である。また酸化しにくいため、退色しにくく、美しい色合いをずっと保つことができる。そのため、食品の着色に使われることもある。
2. バタフライピーの上手な淹れ方

バタフライピーの味
ハーブティーは個性的な味わいのものも多いが、このバタフライピーは驚くほど、クセがなくすっきりと飲むことができる。特徴といえば、美しい青色とほんのり香る豆の風味くらいなもの。見ためのインパクトとは裏腹に、ゴクゴクと飲めてしまうお茶なのだ。
上手な淹れ方
バタフライピーは茶葉、ティーバッグ、パウダーなど、さまざまな形態で販売されている。茶葉の場合は、4〜5個の花に熱湯を注ぎ、濃いブルーになるまで待つだけ。アイスで飲む場合は、濃い目に淹れるのが正解。氷を入れたグラスに注ごう。
3. バタフライピーのアレンジ術

レモンやライム
バタフライピーが注目を集めたもうひとつの理由が、色の変化。バタフライピーに含まれるアントシアニンが酸やアルカリに反応することで、色が変わるのだ。飲み物として飲むのなら、酸性のレモンやライムを加えるとよい。レモンやライムの量によって、色合いは異なるものの、紫色に変化する。バタフライピーは、それ自体に味がないので、レモンやライムを加えることで、味わいもよくなる。はちみつなど、甘みを加えるのもよい。レモンティーなどもおすすめだ。そのほか、オレンジもいいだろう。
飲むことはできないが、重曹などアルカリ性の物質を加えて色の変化を確認するのもあり。子どもと一緒にやるときっと喜ぶはず。自由研究のネタとしても使えそうだ。
飲むことはできないが、重曹などアルカリ性の物質を加えて色の変化を確認するのもあり。子どもと一緒にやるときっと喜ぶはず。自由研究のネタとしても使えそうだ。
スイーツに
バタフライピーは、無味。それでいて美しい青色なので、天然の着色料として使うことができる。中でもスイーツにはもってこい。ゼリーは、涼しげな見ためで夏に最適なアレンジだ。甘みはないので、砂糖や甘味料で甘みをつけるとよい。
氷に
バタフライピーを氷にすると非常に美しく、話題性もばっちり。これに酸性のドリンクを注いで、色の変化を楽しむもよし、水やお茶、ミルクなどに浮かべて楽しむのもよいだろう。見ためがぐっと華やかになるうえ、珍しい色合いなので話も弾むはず。
結論
バタフライピーは、タイを中心に東南アジアで愛されているハーブティー。青く、美しい花を乾燥させたものにお湯を注いで飲むものだ。ハーブティーといえど、個性的な味わいではなく、どちらかといえば無味。色合いを中心に楽しむことができる。酸味のあるものと合わせて、まずは色が変化するアレンジを楽しんでみよう。
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