1. ソルビトールとは?

ソルビトール(ソルビット)とは、ブドウ糖を還元して作られる糖アルコールの一種。糖アルコールに共通する特徴には、砂糖の主成分であるショ糖(スクロース)に比べて、基本的には低甘味であること、低カロリーであることなどがある。また、ソルビトールそのものの特徴として、早く甘みを感じること、独特の後味があることなどが挙げられる。食品添加物の一つとして扱われている。
糖アルコールとは何か?
糖アルコールとは、糖質の一種である。糖質には糖類(ブドウ糖・果糖など)、オリゴ糖、多糖類などに分類でき、糖アルコールも糖質の一種となっている。また、糖アルコールにはソルビトールのほかにキシリトールやエリスリトール、グリセリンなどが存在する。糖アルコールは食品添加物として使われているほか、医薬品や化粧品などにも使われている身近な物質である。
食品添加物とは何か?
食品添加物とは、甘味料・保存料・着色料・香料・増粘剤・乳化剤・膨張剤といった物質のことであり、食品を加工したり、保存性を上げたりする目的で使われている。日本では必要に応じて食品添加物の規格や基準を設けるなどして、安全性を確保するようにしている。(※1)
2. ソルビトールの主な使用用途

ソルビトールは、食品や化粧品などの添加物として使われることが多い。食品でいうと、主に煮豆やつくだ煮、生菓子・焼き菓子、冷凍のすり身などに使われているという。例えば、以下のようなメジャーな商品にもソルビトールが使われている。
ソルビトールが使われている商品の一例
・森永製菓「ムーンライトソフトケーキ」
・ブルボン「濃厚チョコブラウニー 」
・ロッテ「チョコパイ」
・有楽製菓「ブラックサンダー」 など
・ブルボン「濃厚チョコブラウニー 」
・ロッテ「チョコパイ」
・有楽製菓「ブラックサンダー」 など
3. ソルビトールの摂り過ぎによる危険性

前述のとおり、食品添加物は安全性が十分確認されている。特に「ソルビトール」は指定添加物の一種であり、安全性については食品安全委員会の評価を個別に受けている。しかし、ソルビトールのような糖アルコールはあまり消化・吸収されない物質なので、摂り過ぎると「お腹が緩くなる」などのトラブルになる可能性がある。ただし、通常の食事であれば摂り過ぎるリスクは低い。(※2)
結論
ソルビトールは、食品添加物としてさまざまな食品の甘味料として使われている。安全性については食品安全委員会が評価をしており、基本的には過剰摂取をしない限り下痢などの症状を引き起こすリスクも低い。成分表示に「ソルビトール」とある場合、甘味料を使っていると理解すると良いだろう。
(参考文献)
- ※:物産フードサイエンス株式会社「糖アルコールの特性とそれを活用したおいしい焼き菓子の開発」
https://www.bfsci.co.jp/pdf/news/20171120.pdf - ※:東京都福祉保健局「用途別 主な食品添加物 甘味料」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/shokuten/kanmiryo.html - ※1:厚生労働省「食品添加物」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/index.html - ※2:東京都福祉保健局「ノンシュガーや低カロリーの菓子や飲料を食べたり飲んだりすると下痢をしてしまうのですが、何故でしょうか?」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/anzen/food_faq/shokuten/shokuten12.html
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