目次
- ※1出典:独立行政法人日本貿易振興機構「ホタテ」 https://www.jetro.go.jp/agriportal/pickup/scallops.html#page
- ※2〜※6出典:文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※7出典:公益社団法人 日本栄養士会「ヘルシークッキング トップ」 https://www.dietitian.or.jp/healthcooking/cook_m05.htm
- ※8※10〜※13出典:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所 https://www.orthomolecular.jp/
- ※9出典:一般社団法人 日本ヘルスケアサプリメント協会「タウリン」 https://www.jhcsa.jp/seibun-search/ta/taurine/
- ※14出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「リン」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-p.html
1. ホタテのタンパク質含有量はどのくらい?

ホタテは正式には帆立貝と呼ぶ、イタヤガイ科の二枚貝だ。殻の幅が約20cmの大きさまで成長し、おもに東北地方から北海道の太平洋沿岸、日本海沿岸に生息している。天然で漁獲するホタテと養殖で育てるホタテがあるが、どちらも同じように海から栄養分を得て育つため、味や栄養に大きな差はないという(※1)。では100gあたりのホタテにタンパク質はどれくらい含まれているのだろうか。
ホタテ100gのタンパク質量
生の貝柱のみのホタテ100gあたりのタンパク質の量は13.5gだ。200gでは27.0g、300gでは40.5g含まれている(※2)。
ホタテ1個のタンパク質量
ホタテは大きさが異なるが、Lサイズのものは1個で40~48gほどだ。Mサイズは約33~38gで、Sサイズは約29~32gである。それぞれ1個あたりに含まれるタンパク質の量を紹介しよう。
ホタテ1個あたりのタンパク質の量(※2)
Lサイズ:5.4~6.5g
Mサイズ:4.5~5.1g
Sサイズ:3.9~4.3g
当然だがホタテが大きいほど、多くタンパク質を摂取できる。
2. ホタテのタンパク質量は筋トレ向き!

ホタテにはタンパク質だけでなく、筋トレによいほかの成分も含まれている。
ホタテのタンパク質は多い
ホタテに含まれるタンパク質の量を、ほかの食材に含まれるタンパク質の量と比較してみよう。
100gあたりに含まれるタンパク質の量(※3,4,5)
牛肉(肩ロース):16.5g
若鶏(もも肉):16.6g
ぶり(はまち):21.0g
ホタテは肉や魚と比較するとタンパク質が多いわけではない(※2)が、食材の中では多いほうである。
ホタテは低脂質で低カロリー
高タンパクの食材のひとつが鮭だ。100gあたりの鮭のカロリーは183kcalで、含まれる脂質の量は11.1gだ(※6)。ホタテのほうが脂質やカロリーが低く(※2)、筋トレに向いている食材といえるだろう。
疲労回復に役立つビタミンB1
ホタテには鉄分や亜鉛のようなミネラルをはじめ、ビタミンB1・B2が豊富に含まれている(※2)。ビタミンB1は疲労回復に効果が期待でき、ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるので筋トレにおすすめだ(※7,8)。
3. タンパク質だけじゃない!ホタテの栄養成分

最後にホタテに含まれるタンパク質以外の栄養と摂取することで期待できる効能を紹介しよう。
タウリン
ホタテにはタンパク質以外にアミノ酸の一種であり、栄養ドリンクの主成分に使用されているタウリンが多く含まれている(※1)。摂取することで動脈硬化や心不全、糖尿病のような生活習慣病に対して効果が期待できる。また肝機能を高めたりコレステロール値を下げたり、高血圧を予防したり、視機能を改善したりする効果が期待できる(※9)。
ビタミンB12
ホタテに含まれる栄養のひとつがビタミンB12だ(※2)。ビタミンB12を葉酸と一緒に摂取すると脳の発育を助けてくれる。たんぱく質の代謝や核酸の合成に関与したり、神経を守って正常な働きを維持したりする(※8)。
ミネラル
ホタテには鉄分や亜鉛、カリウム、カルシウム、リンのようなミネラルが含まれている(※2)。鉄が不足すると動悸やめまい、頭痛、肩こりのような症状が起きることがある(※10)。亜鉛は皮膚を守り、けがや火傷の回復を促す働きがある(※11)。カリウムは欠乏すると脱水や食欲不振、吐き気、筋力低下といった症状が起きる可能性がある(※12)。カルシウムやリンは、歯や骨の正常な発達に欠かせない成分だ(※13,14)。
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結論
ホタテに含まれるタンパク質の量や、そのほかの栄養、摂取して期待できる効能を紹介した。先述したように、さまざまな料理で味わえるホタテだが、これまでとくに栄養を意識せず食べていた人もいるだろう。今後はホタテを食べるときに含まれる栄養を意識して味わってみてはいかがだろうか。
(参考文献)