目次
1. エイはどんな魚?

エイは、魚の一種だ。漢字では海鷂魚、鱏と書き、英語ではBatoideaと呼ばれている。北海道や東北ではカスベの愛称で親しまれている。まずはそんなエイの基礎知識を学んでいこう。
エイは軟骨魚類でサメの仲間
エイは板鰓亜綱に属する軟骨魚類である。なかでもエラが腹部分に開くものの総称として使われている。
我々がよく知るサメも同じく軟骨魚類。遡るとエイの祖先は、サメから派生して誕生したそう。大きな違いはエラの場所で、サメは側面にエラがついている。
なんといってもエイの特徴といえば、そのルックス。菱形の座布団のような身体に長いしっぽのようなものがついている。この近くに棘があり、毒があるものも多い。
エイの種類
その種類は500種以上あるとされており、シビレエイ目、ノコリギエイ目、ガンギエイ目、トビエイ目の大きく4つに分類できる。
シビレエイなどを有するシビレエイ目は、捕食や危険回避のために放電することからこの名がついた。ノコギリエイなどを有するノコギリエイ目は、よりサメに近いフォルムや飛び出た吻が特徴だ。コモンカスベなどを有するガンギエイ目はもっとも種類の多い分類。アカエイやマンタなど、多くの人がイメージするエイはトビエイ目に属するものが多い。
2. エイヒレは何のエイ?

居酒屋やフレンチで登場するエイヒレ。その名の通り、エイのヒレのことである。実際、エイはヒレが主な可食部分である。すべてのエイにヒレはあるが、食用として広く用いられているのはガンギエイ目のアカエイだ。居酒屋では乾燥した珍味が提供されることが多い。フレンチではムニエルやポシェにするのが一般的である。
3. エイの味は美味しい?

北海道や青森では定番のようだが、ほかの県ではなかなかお目にかかれないエイ。ごく稀に販売されているときは、カスベと表記されていることもある。そんなエイを美味しく食べるには、どんな方法があるのだろう?選び方、そして調理法をまとめていこう。
食べると美味しいのはアカエイ
エイが広く出回らない理由のひとつは、そのにおいにある。エイは尿素を使って、浸透圧調整をする。このため、体内に尿素が多く広がっており、死後それがアンモニア臭に変化して残ってしまうのだ。新鮮なものを手に入れることが、エイを美味しく食べるためには欠かせないのである。
そんなエイのなかでも美味しいとされ、食用として広く出回っているのがアカエイだ。前述の通り、可食部分はヒレである。ヒレはコラーゲンが豊富で、脂がのっていて旨い。ちなみにエイは白身で、小骨がないので実は非常に食べやすい。
エイのおすすめ料理
北海道や青森では、エイは煮付けにするのが定番だ。調理は簡単で普通の魚の煮付けと同じ。そのほか、粉をつけてバター焼きにするムニエルもおすすめ。ケイパーを効かせた焦がしバターソースをかければ、より本格的な味わいを楽しむことができる。
またエイは乾物にされることも多い。居酒屋などで登場するヒレ部分だけのものだけでなく、観光地を訪れるとまるごと乾物にしたものもあるらしい。そちらは実際に見てみると少々、グロテスクな表情。ネットで話題になったこともあるとか。
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4. 淡水エイを飼う方法

エイには、淡水で生活するものもいる。海水で生活するエイよりもおとなしい性格のものが多く、ペットとして飼う人もいるらしい。
ドット柄などかわいい柄のものが人気の様子。海水のエイと同じく毒棘がある場合があるので、注意が必要だ。餌はアカムシやドジョウなどの、生餌を好む。
結論
エイはサメと同じ軟骨魚類で、食べることもできる。とくに食用にはアカエイがおすすめで、その可食部分はコラーゲンたっぷりのヒレ。小骨もなくプルプル&コリコリとした食感を楽しむことができる。新鮮なものであれば美味しく食べることができるので、スーパーで見かけたらトライしてみては?