目次
- 鍋底から1cmくらいになるよう水を入れ、沸騰させる
- 塩ひとつまみをいれてシャコを入れ、ふたをして中火で5分蒸す
- ふたを外し、火が均一に回るよう鍋を振る
- もう一度ふたをして2~3分蒸し煮にする
- 2~4を2回繰り返し、火が通ったらザルにあげて粗熱を取る
- 頭と尾っぽを落とす
- 腹側をむけ、脚の付け根に沿ってハサミをぐるりと入れて、身を外す
1. 魚のシャコとはどんな生物?

シャコはエビやカニと同じ甲殻類の一種である。その名前は諸説あるものの捕まえると癇癪を起こしたように暴れることから、癇癪から同じ読みの蝦蛄の感じが当てられ、のちにシャコと呼ばれるようになっていったと言われている。英語ではMantis Shrimp(小エビ)と呼ばれている。ここでは生態を詳しく解説していこう。
シャコの生態とは
シャコはトゲエビ亜綱口脚目(シャコ目)シャコ上科シャコ科シャコ属の海の生き物だ。エビに似ているが、よりフォルムは扁平で殻は硬く、体長15cmほど。カマキリのような捕脚と呼ばれる足には棘があり、これを使って獲物を捕獲する。ちなみに挟まれるととても痛いほど、鋭利だ。シャコはこの捕を使って甲殻類のからや貝まで割るというのだから、相当の強者である。当然、肉食だ。
シャコとエビの違いとは
シャコとエビは、甲殻類という大きなくくりのなかでは同じ種類といえる。ただ、種目で見てみるとエビは十脚目に属する。この十脚目にはザリガニやカニも含まれているのが、興味深いところ。生物学的分類でいえば、エビとシャコより、エビとザリガニ、カニのほうが近いということになる。
またシャコとエビは、見た目にも大きな違いがある。前述の通り、シャコにはまるでカマキリを思わせる前脚があるが、エビにはハサミはあるがカマキリのようなものではない。またシャコはエビのよりも平べったい形をしている。
また味わいも異なる。シャコはエビに比べるとあっさりとした味わい。このためか、寿司ではツメや煮切りを塗って供されることも多い。
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シャコの漁の時期
シャコは、時化て海が荒れると巣穴から出てくる習性があるという。海底が濁ると餌を捕獲しに巣穴から出てくるのだ。この習性を生かすよう、天候が荒れる前に網を仕掛けておき、天候が落ち着いてから水揚げをする。主な産地は愛知県や東京湾や伊勢湾、瀬戸内海であったが、昨今は小樽産や石狩産が増えている。シャコの養殖はあまり前例がない
旬の時期は産卵前で卵のついている3~4月と、脱皮前後で身入りがよくなる9~11月頃。漁もその時期が最盛期ということになる。
2. シャコの調理法

シャコは足が早いため、漁獲後すぐに火入れする必要がある。このため、生で販売されていることは稀だ。ただ、もし生のシャコが入った場合に慌てないよう、簡単に塩茹での方法についても記載をしていこう。
シャコの塩茹で方法
シャコは生きたままの状態で茹でるのがポイントだ。というのもシャコは、死後時間が経過すると身が徐々に溶け始め、水っぽい味わいになってしまうのだ。茹で方は簡単で、塩を入れた熱湯にシャコを入れて茹でるだけ。中火で5分ほど茹でたらザルにあげて粗熱を取る。
シャコを蒸す方法
シャコは、塩茹でのほか、蒸し煮にして食べることもできる。この場合はフライパンを使うと簡単だ。
シャコの殻の外し方
シャコの皮は硬く、手では剥きづらいのでキッチンバサミを使うといい。
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3. 生でシャコの刺身は食べられる?

シャコを生で食べることは、一般的には非常に少ない。前述の通り、シャコは足が早く、そもそも生で流通することがほとんどない。自分で釣った場合は、生で食べられることとなるが、こちらもかなりの熟練者でないとなかなかトライするのが難しいのが現状だ。どうしても生で食べたいという場合は、一度冷凍すると皮が剥きやすい。
4. シャコの釣り方

シャコは釣りの中でもマニアックな存在といえるだろう。ただ、狙えないこともない。シャコ釣りはハゼ釣りと基本的には同じ仕掛けでOKだ。ハゼバリのように小さいサイズを使うと途中で逃げられにくい。本格的にシャコだけを狙う場合は、専用の仕掛けを用意するといいだろう。餌はアオイソメだ。
結論
シャコは甲殻類の中でも獰猛な肉食として知られる存在だ。鮮度が命で、悪くなりやすいため、流通しているそのほとんどはボイル済みのものである。味はエビよりもあっさりとしているものの甘みがあり、通にも愛される存在である。活のまま茹でるのが最も美味しくいただく方法だ。チャンスがあれば茹でたてをいただいてみたいものである。