目次
- 表面にぬめりが出ている
- 白っぽい膜が張っている
- 切っても角が立たない
- 食べるとねっとり感が残り、溶けるような食感になる
- 血が混じったようなピンク色の水分が出てくる
1. 刺身の消費期限

スーパーや魚屋で購入した刺身には、ほとんど当日~2、3日以内の消費期限が設定されている。魚の種類によって日持ちの目安があるのを知っているだろうか。釣りや市場で手に入れた魚にはもちろん消費期限の設定はされていない。魚の種類別に刺身の消費期限の目安にしてみよう。
消費期限は1日から3日程度
足が早いといわれているアジやサンマなどの青魚は、当日中にいただくのがおすすめだ。ヒラメや鯛、カンパチなどの白身魚は、6~12時間程度置くと旨み成分であるグルタミン酸が出るため、1日程度おくのがおすすめともいわれる。大型で油がのっているサーモンやカツオは多少日持ちするようだ。だが、生鮮食品である刺身は消費期限に関わらず、鮮度のよいうちに食べることをおすすめする。
2. 刺身の消費期限表示義務は無い

スーパーや魚屋で購入した刺身には消費期限が記載されている場合がほとんどだ。しかし 野菜や果物には記載がないように、魚も含めた生鮮食品に消費期限を記載する義務はない。スーパーやお店の期限設定の基準が違うので、いつ水揚げされたかや保存状況によって鮮度も異なるため、衛生上の観点から消費期限が設定されている。
加工食品と生鮮食品
加工食品とは、製造または加工された食品と定義されている。調味や加熱したものなどが該当。例として、複数の刺身を盛り合わせたものやエビの尻尾のみを短時間加熱したものが挙げられる。
一方、生鮮食品とは、加工食品及び添加物以外の食品と定義されている。水洗いや切断、冷凍したものなどだ。マグロ単品の刺身に、大葉やツマが添えられているものや、赤身とトロを盛り合わせたものが生鮮食品にあたる。
3. 刺身が消費期限切れで傷んだ状態

刺身は消費期限以内でも、腐敗していたら食べないようにしよう。カビや生臭いにおい、酸っぱいにおいがしていたら廃棄だ。気温の高い夏はとくに傷みやすいので、見た目やにおいに問題がなくても、苦味や酸味を感じたら飲み込まないでほしい。消費期限だけにとらわれず、刺身は食べてみて違和感があればすぐに食べるのをやめよう。
傷んだ状態の見分け方
傷んでいる刺身の特徴は以下の通りだ。
魚の種類によっては、時間が経つとヒスタミンと呼ばれる化学物質が生成され、食中毒を起こす危険がある。ヒスタミンが原因の食中毒は、じんましんや頭痛、口の周りや耳たぶが腫れるなどの症状が起こることがある。(※1)消費期限が過ぎていたら、これらの特徴が見られないか確認してから美味しく食べよう。
4. 刺身の消費期限をのばす方法

傷みやすい消費期限を、若干ではあるがのばす方法を紹介しよう。
漬けにして保存
刺身が傷まないか心配な方は、あらかじめ「刺身付け」を作ることをおすすめする。
みりんや酒、醤油を混ぜた調味液に漬けることで腐りにくくなる。漬けの消費期限は魚の種類や鮮度によるが、鮮度の高いうちに食べきろう。
結論
魚の種類や鮮度によっても違うが、刺身の日持ちは短い。加熱調理や漬けにして保存するのも可能だが、新鮮な当日中に食べることをおすすめする。もし消費期限が切れても、1~2日程度であれば食べられる。しかし、においや見た目、味に違和感があれば、食中毒の危険があるので即廃棄を推奨する。これからは、買いすぎても慌てることなく消費しよう。
(参考文献)