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A4の縦横比率は?サイズが異なる用紙との拡大比率・縮小比率も解説

A4の縦横比率は?サイズが異なる用紙との拡大比率・縮小比率も解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年8月 6日

A4サイズの用紙は一般的な書類などに広く使われている。ところで、A4用紙のサイズや縦横の比率をご存じだろうか?この記事ではA4の縦横比率やA判サイズの隠された魅力を紹介する。あわせてA4の書類を異なるサイズの用紙に出力したいときに役立つ、拡大・縮小比率も解説しよう。

  

1. A4サイズの用紙の縦横比率は?

まずは、A4サイズの縦横比率や寸法などの基礎知識から紹介しよう。

縦横比率は「1:√2」の白銀比

人が美しいと感じるものには一定の比率があるといわれている。それらの比率には黄金比、貴金属比、大和比などの呼び方があり、A4サイズの用紙に用いられている1:√2である白銀比(はくぎんひ)もその中の1つである。この比率のサイズは半分にし続けていっても同じ形であり、美しい比率として好まれてきた。
美しいと感じる調和のとれた比率は、パルテノン神殿や絵画「モナ・リザ」などの人的なものから、花びらの数のような自然界や数字にも存在している。

A4サイズに限らず用紙の規格比率はすべて同じ

A4サイズの縦横比率は1:√2と紹介したが、実はA4に限らず、A判用紙の規格比率はすべて1:√2だ。A判にはA4のほかにA1・A2・A3・A5・A6......などがあり、それぞれのサイズを半分にすると1つ下のサイズになる。

A4サイズの縦横は何cm?

A4の縦横の寸法は210×297mmとミリ単位の細かい長さだ。区切りのよくない数字なので少々覚えにくいが、「日当(210)つくなら(297)ええよ(A4)」と覚えることもできる。

比率を知っていれば寸法を計算できる

A判用紙の縦横比率は1:√2だと知っておけば、寸法を忘れてしまっても計算しやすい。たとえばA4の長辺の長さを忘れた際は、短辺である210mmに√2(1.41421356)をかけ、210×√2=296.98......と算出できる。A3などA判のほかのサイズでも応用できるので、覚えておくといい。

2. A4サイズの用紙の縦横比率が半端な理由とは?

たとえばA4の各辺の長さが20×30cmといった区切りのいい数字であれば、覚えやすくて便利なのでは?と思うことはないだろうか。ここでは、A4サイズの用紙の縦横比率が半端な理由を解説する。

A4の縦横の長さは面積と比率で決まっている

A4用紙のサイズは、縦横の長さをもとに決められているのではない。基準となるのはA0の面積と縦横の比率で、そこから各辺の寸法が導き出されている。その結果、用紙の縦横の長さはミリ単位と細かい数字となったわけだ。
基準となるA0の面積は1m2(平方メートル) 、縦横の比率は上述したように1:√2である。用紙サイズの縦横の長さは細かく覚えにくいかもしれないが、面積に関しては区切りのいい覚えやすい数字といえるだろう。

A判やB判など用紙サイズの由来についても知っておこう

A4用紙を含むA判の規格は、もとはW.Ostwald氏が考案し、1900年代にドイツで制定された規格である。その後、国際規格に採用され、現在は日本産業規格の主要規格ともなっている。
用紙サイズはA判とB判が存在するが、JIS-BシリーズとしたB判は、日本に古くから存在した「美濃紙」に由来した国内の独自サイズであり、国際規格のB判とではサイズが異なるので注意してほしい。

3. A4を含む用紙サイズの魅力とは?実は「比率」が大きな意味を持つ

A4用紙の各辺の長さを決めている縦横比率は1:√2であるが、なぜ1:1のような区切りのいい数字になっていないのかという疑問がわき上がりはしないだろうか。実はこの1:√2という比率は、合理性と利便性という神秘的な魅力を兼ね備えている。

用紙サイズの規格は「合理的」である

A判用紙の規格はA0からA10まであり、上で紹介したようにA0の長辺を半分に折るとA1、更に半分に折るとA2と続いていき、A10まで半折りを繰り返すこととなる。用紙を裁断したときのことを考えると、裁断ロスを出すことがないという点で合理的な規格といえるだろう。

用紙サイズの規格は「利便性」も高い

コピー機を使いA4サイズからA5サイズへ縮小印刷する際、縦何%、横何%とそれぞれの倍率を設定しなくとも、問題なく印刷できることを便利だと思ったことはあるだろうか。そのようなことは当たり前だと思い、何の疑問も持たないかもしれないが、実は1:√2という比率だからこそのことなのである。

A判用紙のA0からA10までは、それぞれが互いに相似となっている。相似とは、数学で学んだ用語として馴染みがあるかと思うが、簡単にいえば「形は同じだがサイズが違う」ということだ。A4とA5、A5とA6など用紙同士のそれぞれの関係が相似として成り立つためには、もととなる縦横比率が重要となってくる。

たとえば、正方形の用紙を半分に折った場合どうなるだろうか。もちろん正方形ではなく、長方形となりサイズと同時に形まで変わってしまう。しかし、「ルート長方形」と呼ばれる1:√2の比率は、長辺を何回半分に折ったとしても永遠にその比率を保つことができる比率なので、サイズは変わっても形は同じままである。そこに、1:√2の比率の魅力があるわけだ。

実際に用紙を活用する場面を想定してほしい。A4を半裁したものをA5にするという決まりにも関わらず、それぞれの縦横比率が半裁するたびに変わってしまったらどうなるだろうか。当然、印刷時の倍率設定は複雑になり、はみ出す部分や余計な余白が出る可能性もあるだろう。しかし、相似の関係があることにより、簡単な設定で端から端までキレイに印刷できるのである。

コピー機による縮小拡大が簡単にできるようになった現代、1:√2の比率を持つ用紙規格はより一層、利便性がある規格だといえるだろう。

4. A4サイズの用紙を綴じる「ファイル」の比率も美しい

ビジネスや学校で使用される用紙サイズとしてA4サイズは馴染み深い。当然、用紙を入れるファイルや鞄などA4サイズに対応したものも多く目にする。

規格比率はファイルまでをも美しく見せる

上で述べたように、A4用紙は人が美しいと感じる白銀比の比率で成り立っている。そのことから必然的に用紙だけでなく、身近にある用紙に対応したサイズのファイルさえも、美しいと感じる比率となっている場合が多いだろう。慌ただしく過ごす日常の中で、それらの形から、無意識に美しさを感じ、気持ちをリフレッシュさせている場面もあるかもしれない。

5. A4とB5など、サイズの異なる用紙との拡大比率や縮小比率は?

A4・A5など各サイズの比率はわかったが、ではA4とB5など異なる規格サイズの用紙との比率はどうなのだろうか?コピー機などで各サイズを別の規格サイズに拡大・縮小するときに便利な比率を紹介しよう。

A4サイズからB4サイズへの拡大比率

A4サイズとB4サイズでは、B4のほうが大きい。A4からB4へと拡大するときは、比率が122%となる。反対にB4をA4に縮小したいなら、コピー機を82%で設定しよう。

A4サイズからB5サイズへの縮小比率

A4をB5に縮小したい場合は、比率が84%となる。反対にB5をA4に拡大する場合は、比率を115%にするといい。

A4サイズからはがきサイズへの縮小比率

官製はがきのサイズは100×148mmだ。A4からはがきサイズへ縮小するときの比率は46%で、はがきサイズをA4に拡大するなら204%となる。

A4サイズからL判(写真)への縮小比率

A4サイズを写真の大きさに縮小したいこともあるだろう。一般的にな写真のサイズはL判と呼ばれ、A4からこの大きさに縮小する際の比率は40%となる。一方、L判写真をA4サイズに拡大する際は比率を240%にするといい。

6. A4サイズにキレイに印刷できる比率(ピクセル数・解像度)は?

パソコンで作成した画像データをA4サイズの用紙にキレイに印刷するには、ピクセル数や解像度をどのくらいの比率で設定すればよいのだろうか?

フルカラーなら解像度350dpiあたりがおすすめ

ピクセル数(画素)とは、色情報を持つ最小単位である。ピクセル数が多ければ多いほど、一定サイズの画像の中に細かい色彩情報が入っているということになる。そして解像度は、1インチあたりにどれだけのドット数で描かれているかを示す数値で、「dpi」という単位で表される。
一般的に、A4サイズの用紙にフルカラーでキレイに印刷するには、解像度350dpi(4093×2894ピクセル)あたりが適しているとされる。これを基準にするとよいだろう。
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7. A4サイズの用紙を入れるのに適した封筒は?

A4サイズで書類を作り送付する場合は、どのサイズの封筒を選べばいいか迷うこともあるかもしれない。ここではA4の書類を折らずにそのまま入れる場合と、二つ折りや三つ折りにして入れる場合に合う封筒の規格を解説する。

そのまま入れる場合

A4の書類を折らずにそのまま入れたいなら、「角形A4」や「角形2号」の規格の封筒を選ぼう。角形A4は22.8×31.2cm、角形2号は24×33.2cmで、いずれもA4サイズを入れるのに向いている。

二つ折りや三つ折りで入れる場合

A4の書類を二つ折りで入れたい場合は、「角形6号」の封筒が適している。角形6号はA4の半分であるA5用紙が入り、16.2×22.9cmの大きさだ。また三つ折りにする場合は、12×23.5cmの「長形3号」が合う。
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8. A4サイズを含めた用紙の縦横比率は1:√2である

A4サイズを含めたA判用紙の縦横比率はすべて1:√2であると紹介した。中途半端な比率や寸法に思えるが、A判は基準となるA0サイズを次々と半分に折ってできるサイズと決まっているため、コピー機での縮小・拡大も簡単にできる。また、裁断時にロスを出すこともないので、非常に合理的な規格といえるだろう。

結論

A4サイズの縦横比率である1:√2という数字は、白銀比と呼ばれる美しい比率とされる。美しいと感じる比率という点では、パルテノン神殿や「モナ・リザ」などの絵画とも共通点があり、意外に感じた方も多いのではないか。合理性や利便性のほか、美しさも兼ね備えたこの比率についてぜひ知っておいてほしい。
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  • 公開日:

    2019年10月22日

  • 更新日:

    2021年8月 6日

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