- 1. キュプラとはどんな繊維なのか?
- 2. キュプラをご家庭で上手に洗濯する方法|手洗いするときのポイント
- 3. キュプラをご家庭で洗濯する際の注意点|シワやダメージを防ぐコツ
- 4. 洗濯できないキュプラはクリーニングへ
- 洗い桶
- 洗濯ネット
- バスタオル
- オシャレ着用中性洗剤
- 柔軟剤(必要に応じて)
- ゴム手袋
- 洗い桶に30℃以下の水をはり、オシャレ着用中性洗剤を適量溶かす
- 衣類を洗濯液に浸し、30秒〜1分ほど「振り洗い」か「押し洗い」をする
- バスタオルに包んで軽く押しながら水気を抜く
- 洗い桶の水を入れ替えながら、泡立たなくなるまで2〜3回すすぐ
- 洗濯ネットに入れて10秒程度脱水する
- バスタオルに包んで軽く水気を切ったら風通しのよい場所で陰干しをする
- ※1:新しい洗濯表示 _ 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/laundry_symbols.html - ※2:洗濯表示(平成28年11月30日まで) _ 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html
1. キュプラとはどんな繊維なのか?
レーヨンとよく似ているが、キュプラとは具体的にどのような繊維のことを指すのだろうか?
綿花を主原料とする再生繊維
キュプラの主原料は、綿花を採取したあとの種子に残るコットンリンター(産毛のような短い繊維)だ。長さ2〜6mmほどのコットンリンターを一度溶かすという化学処理を経て作ることから、再生繊維に分類される。レーヨンと風合いが似ているため間違えられることもあるが、レーヨンの原材料は木材パルプのためそもそもが異なる。
キュプラの特徴
キュプラはレーヨンと比べて光沢があり滑らかである。伸びも少なく、吸水性と吸湿性に優れている。高級感があるため、スーツの裏地などに使われることが多い繊維だ。
キュプラのメリット
キュプラのメリットとして挙げられるのが肌触りのよさ、滑らかさである。スーツの裏地のほか、肌が触れる部分に多く使われるのはこうした理由からだ。また光沢感もあるため、高級紳士服の裏地などに使われる。優れた吸湿性や放湿性により、汗を素早く吸収して湿度を放出するため、快適な着心地を感じられるのもメリットだ。
キュプラのデメリット
キュプラの最大のデメリットといえばお手入れのしづらさだろう。大変デリケートな繊維で摩擦に弱い上、水も苦手だ。ご家庭で洗濯するとシワになったり縮んだりするなど、トラブルになるケースが多い繊維であると覚えておこう。
2. キュプラをご家庭で上手に洗濯する方法|手洗いするときのポイント
キュプラをご家庭で洗濯する場合のやり方、注意点などについて見ていこう。
洗濯の前に必ず「洗濯表示」を確認する
キュプラはご家庭で洗濯できるが、水洗いできない素材が混ざっている場合は「水洗い不可」である。そのためまずはご家庭で洗濯できるかどうか、洗濯表示を確認し「バツ」が付いていればクリーニングに出すなどしよう。洗濯表示については消費者庁のホームページに詳しく書かれているので、そちらも読んでおくとよいだろう。(※1)(※2)
キュプラの洗濯に必要な道具と洗剤
キュプラの洗濯は手洗いが基本である。これらのものを用意しておこう。肌荒れなどが気になる方はゴム手袋を用意しておくことをおすすめする。
キュプラの洗濯方法
以上が、キュプラを使った衣類などの基本的な洗濯方法だ。キュプラは水に弱い生地なので、洗濯はできるだけ短時間で済ませることが大切になる。すすぎも同様だ。長すぎるとシワなどができてしまうため、脱水槽の回転が安定してから10秒程度で止めるようにしよう。柔軟剤を使うときは最後のすすぎ時に適量を溶かし、10秒ほど浸せばOKだ。
3. キュプラをご家庭で洗濯する際の注意点|シワやダメージを防ぐコツ
キュプラを洗濯するときに気をつけたいポイントをまとめたので確認しておこう。
水に弱いため洗濯は手短に
上述のように、キュプラは水に弱い。濡れている時間が長くなるほどシワや縮み、シミなどの原因となるため注意が必要だ。洗濯から脱水までの準備を万端にした状態で、手短に済ませることを心がけよう。洗いはとくに30秒程度、長くても1分程度に止めよう。
ダメージを防ぐため30℃以下の水で洗う
一般的にはお湯のほうが汚れが落ちやすいとされるが、キュプラに関してはNGだ。お湯を使うとダメージが残るおそれがある。30℃以下の水で洗濯しよう。
シワ伸ばしにアイロンはOKだがスチームはNG
水が苦手なキュプラにスチームを当ててしまうと縮むおそれがある。アイロンをかけるときは「ドライ」に設定しよう(衣類によってはOKの場合もあるので、念のため洗濯表示等の確認を)。またアイロンの温度にも注意が必要だ。「低温〜中温」に設定することと、あて布をすることも忘れないようにしよう。
4. 洗濯できないキュプラはクリーニングへ
洗濯表示で「水洗い不可」とあるキュプラ、あるいは手洗いに不安がある場合などは無理にご家庭でお手入れせず、クリーニングに出そう。ドライクリーニングなら水を使わずに汚れを落とせる。汗染みや食べこぼしなど、気になる汚れがあれば受付の際に申し出ておこう。
結論
キュプラはご家庭でも洗濯できるが、水洗いNGの素材が混じっている場合は洗えないこともある。その際はクリーニングに出そう。ご家庭で洗うときは「手洗い」が基本だ。水に濡れている時間が長くなるとダメージを受けるため、手短に済ませられるように準備を整えてから洗濯しよう。
(参考文献)
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