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デカンタって何のために使うの?ワイン好きなら知っておきたい豆知識

デカンタって何のために使うの?ワイン好きなら知っておきたい豆知識

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2020年7月 5日

ワインを楽しむうえで登場する「デカンタ」。また、同様にして「カラフェ」という言葉を耳にすることもあるだろう。「デカンタ」や「カラフェ」の意味や、ワインを「デカンタージュ」・「カラファージュ」する意味について解説しよう。

  

1. 「デカンタ」とは

「デカンタ(decanter)」とは卓上用のガラス製の酒瓶のことで、ワインなどをボトルからグラスに直接注ぐのではなく、デカンタと呼ばれる別の容器にいったん移してからグラスに入れる。主に、年代物のワインにみられるような澱(おり)とよばれる沈殿物などを取り除く目的に使われる。
しかしながら、後述する「カラフェ」と混同されることも多く、エアレーションが主な目的である「カラフェ」と同様の用途のものが「カラフェ」の一種である「デカンタ」とされている場合もある。特に日本では、ワインを移す容器全般を「デカンタ」とすることが多く、ワインの状態によって適した形を選べるように色々な形状がある。
静かに注ぎやすくなっているもの、広めの口からワインを注ぐことでワインの酸化を促進させるもの、軽く回してエアレーションができるような張り出した底面形状をしているもの、ワインに触れる空気の量を調節しやすいようなもの、ワイングラスに注ぐときに優雅な仕草が取れるように工夫された形状のものなど、シンプルながら計算されたデザインをしているものが多い。
バカラやハリオ、リーデルといった有名なブランドからも機能的でデザイン性の高いデカンタが販売されているため、ワイン好きな人はチェックしてみてはいかがだろうか。

2. 「カラフェ」とは

「カラフェ(carafe)」とは、水差しという意味のフランス語である。同じくワインをボトルではなく「カラフェ」という別の容器に入れ替えて提供するものがあり、ボトルからカラフェにワインをうつして、空気に触れさせる行為を「カラファージュ(carafage)」とよんでいる。
ワインが空気に触れると酸化が進み、ワインの味わいや香りが変化する。これを「ワインが開く」という。
グラスに注がれたワインを飲む前に、グラスの中でワインをクルクルと回す「スワリング」によっても、ワインに酸素を溶けこませることができるのだが、グラスでは空気に触れる面積が小さく時間がかかるうえ、スワリングのやりすぎはマナーに反する。
カラフェージュは主に熟成の進んでいない若いワインに用いることが多い。
また、カラフェにはピッチャーという意味合いもあるため、単に、ボトル売りのワインの半量を注いでハーフボトルとして提供する場合や、ハウスワインをグラスに分けやすいようワインボトルから移し替えるなど、サービスのしやすさやテーブルの演出のために用いられることも多い。
そのため、特に日本ではカラフェを含めてデカンタとすることで、ワインの澱を取り除く目的だけではなく、エアレーションによるワインの熟成促進の意味も含めて表現している。

3. 「デカンタージュ」と「カラファージュ」の効果について

ワイン用語で「閉じている」と表現されるようなワインは、タンニンの渋みや酸味が突出して感じられ、香りに広がりのない状態であり、これは熟成の進んでいない若いワインに多い。一方タンニンの渋みや酸味の角が取れてまろやかになり、複雑な風味が豊かに感じられるようになった状態を、「開いている」と表現する。栓を抜いてすぐに「開いている」状態を楽しめるワインもあれば、抜栓してから何時間もかけないと「開かない」ワインもある。
エアレーションして酸素と積極的に触れさせることで、タンニンの渋みを和らげ、そのワイン本来の香りを取り戻すことができる。このエアレーションをすることを「カラファージュ」と呼ぶ。一般的にカラファージュは、空気に触れさせるとおいしくなるような若いワインや安価なワインに向いているとされる。
それに対して「カラファージュ」の一種である「デカンタージュ」とは、熟成の過程で目に見える物質として発生することのある澱とワインを分離させるのが目的である。本来はワインをボトルからデカンタに静かに移す行為のみを指すようだ。年代物やヴィンテージワイン、個性を持つワインなどに向く技法であるといわれる。タンニンの豊かなブルゴーニュの赤ワインや熟成がすすんだブルゴーニュの白ワインなどはデカンタージュによって雑味がなくなるという。

結論

「デカンタ」は年代物のワイン、「カラフェ」は若いワインに用いられることが多いようだ。
ワインを「デカンタージュ」・「カラファージュ」すると、味も格段に良くなるが、逆効果になることもあるという。
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  • 更新日:

    2020年7月 5日

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