目次
1. バルベーラとは?味わいや香りなどの特徴や品種の違いについて解説

バルベーラはイタリア北部が原産地の黒ブドウで、イタリアではデイリーワインとして楽しまれることが多い品種だ。その味わいや特徴を見ていこう。
バルベーラの味わいや香り
バルベーラは一般的に酸味が強めで渋味が少なく、ボディが軽めで飲みやすいワインを造る。色調が濃いためしっかりした味を想像させるが、見た目に反してゴクゴク飲めるタイプが多い。若いワインはチェリー、イチゴ、プラムなどのフルーツの香りを持ち、樽熟成をしたものはバニラやナツメグなどのスパイス、枯れ葉のような複雑な香りが加わる。
バルベーラと他の品種との違い
バルベーラは天気の変動に強く、収量も多いブドウで、その栽培のしやすさから栽培面積がとても広い。また造られるワインのスタイルが多様であり、軽いデイリーワインから微発泡のワイン、熟成ワインなど色んな顔を持っている。一般的なブドウ品種と比べると、手に入りやすい価格で飲みやすいワインを造るブドウといえるだろう。
2. バルベーラの生産地域はどこ?産地ごとの特徴や違いについて解説

バルベーラの生産量のほとんどはイタリア北部に集中しているが、他の国でも栽培されている。味わいの違いなどと一緒に見てみよう。
イタリア
バルベーラをつかったワインがワイン生産量全体の半分以上というピエモンテ州が主要な産地だ。バルベーラの原産地であり、古くから育てられているため地域ごとの亜種も存在している。アルバやアスティといった地域のワインが品質も高く知名度が高い。その他ではピエモンテの隣に位置するロンバルディア州でも広く栽培されている。中でもオルトレポ・パヴェーゼ地区ではバルベーラ100%だけでなく、他の地場品種とのブレンドワインとしても使われる。
アメリカ
アメリカの一大ワイン産地カリフォルニアでもバルベーラを使ったワイン造りが行われている。温暖な気候のため、同じバルベーラでもイタリアのものに比べると果実感の強めなワインが多い。100%バルベーラのものは少なく、カベルネソーヴィニョンなどのブドウとブレンドされていることが多い。
その他の国
生産量は少ないがオーストラリアやアルゼンチンでもバルベーラの栽培・ワインづくりが行われている。アメリカと同様100%バルベーラのワインは少なく、その他の主要品種とのブレンド用に使われることが多い。シラーとバルベーラ、マルベックとバルベーラなど他の産地で見かけない彼ら独自のブレンドワインが楽しめる。
3. バルベーラに合う料理は?おすすめの飲み方と合わせて確認

バルベーラのワインは基本的に酸味が強いので、濃い味つけの肉料理と相性がよい。バルベーラの主要な産地ピエモンテの郷土料理、生の牛肉を刻んで作るタルタル「カルネ・クルード」はバルベーラに合う料理としてよくあげられる。また、少しオイリーな料理や味の濃いチーズなどもバルベーラの持つ酸味とマッチしやすくておすすめだ。
4. バルベーラで造られたおすすめのワインをご紹介!

ここまでバルベーラの特徴や飲み方などを解説した。最後にバルベーラで造られたワインのうち、とくのおすすめの銘柄を紹介しよう。
プルノット『バルベーラ・ダルバ』
販売元:エノテカ
ピエモンテでバローロの作り手として有名なワイナリーが手がける普段飲みの1本。チャーミングな果実味としっかりした酸味を持ったソフトな味わいで、どんな料理にも合わせやすい。渋めのワインが苦手だったりライトなワインが飲みたい人におすすめのワインだ。
ピコ マッカリオ『ラヴィニョーネ バルベーラ ダスティ』
販売元:㈱フードライナー
イタリアで最も権威あるワイン評価誌ガンベロロッソにて、最高賞を複数回取っているワインだ。樹齢30年以上の古木のブドウを使い、ステンレスタンク熟成のみでブドウの個性をしっかり残した造りをしている。バルベーラらしいフルーティで綺麗な酸を感じさせながらも、複雑さや濃縮感も兼ね備えたハイコスパなワインである。
バタジオーロ『バルベーラ ダルバ』
販売元:酒のやまや
ベリーやプラムのようなフルーティさと爽やかな酸味のある典型的なバルベーラのワイン。ミディアムボディで、渋みはほとんど感じないほど控えめである。お手頃なワインなので普段の食卓でパスタやピザなどをいただく時に気軽に開けてほしい1本だ。
結論
イタリアのローカルなブドウ品種、バルベーラについて紹介した。バルベーラのワインはカジュアルなスタイルのものが多く、実際に原産地イタリアの家庭では毎日のように飲まれている。最初は酸味が気になる人もいるかもしれないが、その酸味がいいアクセントになって料理と合わせやすい。価格も手ごろなワインが多いので、ディナーのお供にぜひ楽しんでみてほしい。