目次
1. ヴィオニエとは?味わいや香りなどの基本的な特徴について確認しよう

ヴィオニエは主に単一で使われる白ブドウ品種で、その香りや濃厚な味わいから高い人気を持つ。どういった特徴を持ったブドウなのか見てみよう。
ヴィオニエの味わいや香りとは
ヴィオニエは暖かい気候を好むブドウで、しっかりと太陽の光を浴びて糖度の高い実をつける。果実は時にオイリーとまで言われるほどトロリとした厚みがあり、とてもリッチな味わいだ。香りも比較的強く、トロピカルフルーツや花を思わせるアロマと少し白胡椒のようなスパイシーさをあわせ持つ。フルボディの白ワインを探すなら候補に入れたいブドウ品種だ。
ヴィオニエの栽培条件やワインのスタイル
ヴィオニエは栽培面積に対して収量が少なく、病気への耐性も低いため栽培の難しい品種だ。また暖かい気候を好むものの、暑すぎる気候下では酸度が落ちてバランスの悪いワインになってしまう。現在では世界中でつくられているものの、栽培もワイン造りにも技術が必要なブドウ品種といえる。
2. ヴィオニエはどこで栽培されている?名産地と産地ごとの違いや特徴をご紹介

ヴィオニエの原産地はフランスのローヌ地方北部で、ほんの数十年前まではその他の地域には存在しないブドウだった。それが人気の高まりとともに徐々に栽培地が増加し、現在では多くの生産地がある。ヴィオニエの主要な産地について見てみよう。
フランス
ヴィオニエの原産地であるローヌ地方と、より南に位置するラングドック・ルーション地域などで栽培されている。中でもローヌ地方のコンドリューやシャトー・グリエといったエリアはヴィオニエ造りの長い歴史を持っていて、その品質も高い。ラングドックなどフランス南部のヴィオニエは日常で楽しむことができる身近な味わいと手ごろな価格が特徴だ。
アメリカ
アメリカでは1980年代以降にヴィオニエの栽培が一気に増えた。一年を通して暖かく乾燥した気候のワシントン州やカリフォルニア州など、西海岸エリアでのヴィオニエ栽培が盛んである。ボリューム感のある味わいでアルコール度数も高めのワインを造られることが多い。
オーストラリア
アメリカと同じく1980年代から90年代にかけていくつかのワイナリーがヴィオニエの栽培を始め、今では人気のブドウ品種として流通している。オーストラリアといえば黒ブドウ品種・シラーズのワインが最も有名だが、シラーズとこのヴィオニエをブレンドして造られるワインも存在する。
3. ヴィオニエに合う料理は?おすすめの飲み方も合わせてご紹介

ヴィオニエはその華やかでスパイシーさのある香りとボリュームのある味わいから、エスニック料理や中華料理との相性がよい。また白ワインなのでもちろん魚介が合わせやすいが、あっさりした肉料理にも寄り添える力強さを持っている。冷涼な気候で造られた線の細めなヴィオニエであれば、刺身や天ぷらなどシンプルな和食と合わせても美味しくいただける。白ワインらしくしっかり冷やしてワイングラスで飲むのもよし、少し大ぶりのグラスでゆっくり楽しむのもよい。
4. ヴィオニエで造られたおすすめのワインは?

ヴィオニエのワインはシャルドネなどの品種に比べると見かけることが少ないが、実はスーパーなどでも手に入るものもある。日常に寄り添うテーブルワインも、少し敷居の高い希少なワインも存在するヴィオニエのおすすめ銘柄を紹介する。
ヤルンバ『ヴィオニエ ザ・Y(ワイ)シリーズ』
オーストラリア最古の家族経営ワイナリーが手がけるヴィオニエがこのYシリーズだ。木樽を使わずに醸造しているため、ヴィオニエ本来の香りや味がしっかりと楽しめる。トロピカルフルーツのような香り、飲みごたえのあるボディとフレッシュ感が共存する飲みやすい味わいのワインだ。
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マックマニス・ファミリー・ヴィンヤード『マックマニス ヴィオニエ』
カリフォルニアにてブドウ造りとワイン造り両方の環境保全認証を受けるワイナリーが造っているヴィオニエワイン。桃や梨などを思わせる芳醇な香りと果実味を感じさせるリッチなボディ、さわやかな後味で万人受けする味わいといえるだろう。品質が高くハイコスパのヴィオニエを探すならまずこの1本をおすすめしたい。
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タルデュー・ローラン『コンドリュー』
販売元:エノテカ
ヴィオニエの銘醸地であるローヌ北部・コンドリューで造られるワインは全体的に重厚な味わいだ。この造り手はバランスを重視して、ヴィオニエをメリハリのある味わいに仕上げている。ブドウが若いうちから楽しめるが熟成してもおいしいポテンシャルを持つ1本。
結論
その特徴的な味わいで近年高い人気を誇るブドウ品種、ヴィオニエについて紹介した。ヴィオニエのワインは、甘い香りや果実感がたっぷりあって辛口でも飲みやすいものが多い。酸味が強くドライな白ワインが苦手な人や、少し甘口寄りのワインが好きな人にぜひ試してみてほしいワインだ。