目次
1. シャルドネとは?味わいや香りなどの基本的な特徴をご紹介

シャルドネは最高級ワインからテーブルワインまでさまざまなワインを生み出し、とても人気の高い白ブドウ品種だ。フランスのブルゴーニュ地方原産で、ピノ・ノワールとグエ・ブラン(クロアチア原産)の自然交配によって誕生した。マコネ地区のシャルドネという村がシャルドネ発祥の地という説もある。
シャルドネの果皮は薄く、淡い黄緑色をしており、果実は小粒。比較的早熟で寒冷地にも温暖地にも適応するので、世界中のワイン産地で広く栽培されている。
シャルドネの果皮は薄く、淡い黄緑色をしており、果実は小粒。比較的早熟で寒冷地にも温暖地にも適応するので、世界中のワイン産地で広く栽培されている。
ワインの香り・味わい
シャルドネは、他の品種と比べて香りや味わいに個性があまりなく、ニュートラルなのが特徴の品種だ。そのため栽培環境や醸造方法、造り手によってもワインのスタイルは多様に変化する。冷涼な気候ではレモンやライム、リンゴのような香りと酸味も感じられ、すっきりさわやかな味わいになる。温暖な気候ではパイナップルや桃、バナナなどの香りになり、より芳醇な味わいに。また発酵や熟成に樽を使用すると、バニラやバターなどの香りになり、熟成が進むにつれて複雑性も増していく。
最高級のスパークリングワイン「シャンパン」の原料
シャルドネは、ピノ・ノワールやピノ・ムニエとともにシャンパンの主要品種としても知られている。ブラン・ド・ブランと呼ばれるシャルドネ100%のシャンパンは、華やかなアロマや繊細な酸味、豊富なミネラルを含んだエレガントな味わいだ。幅広い料理と合わせやすくとても人気が高い。
2. シャルドネの主な産地は?産地ごとの特徴や違いについて詳しく解説

シャルドネは世界中で栽培されているが、産地によっていろんな表情を見せる。ここでは代表的な産地を中心に紹介しよう。
フランス
シャルドネはフランスの広範囲で栽培されている。なかでも特に名高いのがブルゴーニュ地方だ。ブルゴーニュ地方の中でも味わいには違いがあり、シャブリ地区ではシャープな酸味と豊富なミネラルを感じるすっきりした味わいのワインになる。コート・ドール地区のワインは豊かな果実味やすっきりした酸味、そして複雑さを兼ね備えたエレガントな味わいだ。またフランスのワイン産地の北限にあたるシャンパーニュ地方でも、早熟なシャルドネはバランスよく成熟して素晴らしいスパークリングワインを生み出している。華やかでフルーティーな香りに上品な酸味、ミネラリーで繊細な味わいは世界中の人々を魅了し、不動の人気を誇っている。
アメリカ
アメリカではカリフォルニアでシャルドネが広く栽培されている。1976年にはパリで開催されたブラインド・テイスティングで、当時無名だったカリフォルニアのシャルドネのワインがフランスワインに勝利し、世界を驚愕させた。ノース・コーストのソノマやナパ・ヴァレーでは太平洋沿岸の冷涼気候に適したシャルドネから高品質のワインが造られている。トロピカルフルーツのような果実味と樽由来の香り、パワフルでリッチな味わいで人気を博し、近年はよりエレガントなスタイルのワインも生産されている。
チリ
チリのワイン産地は南北に細長く、北部・中央部・南部に分かれており、太平洋とアンデス山脈に挟まれている。この地形や気候条件がブドウ栽培に最適な環境となり、特に中央部は高品質なワインの生産で名高い。白ワインの銘醸地カサブランカ・ヴァレーのシャルドネは、トロピカルフルーツや白桃などの豊かな果実味が特徴だ。チリワインはリーズナブルなイメージが強いかもしれないが、プレミアムワインも数多く存在している。
オーストラリア
オーストラリアではシャルドネが広く栽培されている。冷涼な気候のアデレード・ヒルズやヤラ・ヴァレー、温暖なマーガレット・リヴァー、海洋性気候のモーニングトン・ペニンシュラなどがシャルドネの銘醸地として知られている。栽培環境が異なるため、フレッシュでフルーティーな味わいのワインから、樽熟成してコクのあるワインまでスタイルもさまざまだ。
日本
日本のワインは日本固有の甲州や日本で開発されたマスカット・ベーリーAが代表品種として知られているが、ヨーロッパ系品種のシャルドネも広く栽培されている。ワイン産地は各地に分布するが、山梨や北海道、長野、山形が主要産地として知られる。なかでも長野県は栽培条件がヨーロッパ系品種に適しており、シャルドネ栽培も盛んだ。国際的にも高く評価される良質なシャルドネのワインを産出している。
3. シャルドネに合う料理は?おすすめの飲み方と合わせて確認

シャルドネのワインは産地や醸造方法、造り手によってさまざまなスタイルがあり、それぞれに合わせやすい料理が存在する。酸味のしっかりしたフレッシュなワインは、サラダや新鮮な魚介類との相性がよい。よく冷やして飲むとシャープな酸味をより感じられてすっきりと味わえるだろう。
マロラクティック発酵や樽熟成をした、なめらかでコクのあるワインはバターやクリームを使った料理と相性がよい。魚のムニエルや軽めの味付けの鶏肉や豚肉などがおすすめだ。フルボディの白ワインは、ふくよかな味わいを楽しむためにもあまり冷やしすぎないようにしよう。
マロラクティック発酵や樽熟成をした、なめらかでコクのあるワインはバターやクリームを使った料理と相性がよい。魚のムニエルや軽めの味付けの鶏肉や豚肉などがおすすめだ。フルボディの白ワインは、ふくよかな味わいを楽しむためにもあまり冷やしすぎないようにしよう。
4. シャルドネで造られたおすすめのワインは?

シャルドネの注目すべき産地ごとのおすすめワインを紹介する。ネット通販やショップで入手可能なワインばかりなので、ぜひ探してみよう。
ドメーヌ・ルフレーヴ「マコン・ヴェルゼ」
「マコン・ヴェルゼ」は世界最高の白ワイン生産者ドメーヌ・ルフレーヴがブルゴーニュのマコネ地区で手がけるコストパフォーマンス抜群の白ワインだ。果実味と酸味のバランスがよく、ルフレーヴが得意とするミネラル感もあわせ持った華やかでエレガントな仕上がりになっている。ワイン通の間でも高く評価されているので、ワイン好きな人へのギフトとしてもおすすめだ。
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ドメーヌ・ウィリアム・フェーヴル「シャブリ」
名門ドメーヌのウィリアム・フェーブルが手がけるシャブリは、柑橘系果実の香りとさわやかでキレのある酸味が心地よく上品な味わいだ。フレッシュさと美しいミネラル感を表現するため、発酵と熟成はステンレスタンクで行われる。シャブリ本来のよさを最大限に引き出した、クリーンで透明感のある仕上がりだ。リーズナブルで口当たりもよいので、ホームパーティなどびイベントでも安心して提供できるワインだろう。
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- 商品名:シャブリ [ 2018 ]ドメーヌ ウィリアム フェーヴル (白ワイン)
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オー・ボン・クリマ「シャルドネ サンタ・バーバラ・カウンティ ツバキラベル」
「ツバキラベル」シリーズは日本のために造られた特別なワインで、ラベルは現代美術家の椿昇がデザインしている。オー・ボン・クリマはワイン評論家のロバート・パーカーが世界のベストワイナリーに選出した(1989年、1990年)ことでも有名だ。シトラスやアプリコット、パイナップルなどの香りとほどよい酸味が感じられ、骨格はしっかりしている。余韻も長く、ブルゴーニュに引けを取らないエレガントさだ。高品質でボトルのデザイン性も高いため、プレゼントとしてもユニークな印象となる1本だろう。
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モンテス S.A.「モンテス・アルファ・シャルドネ」
モンテス S.A.は数々の受賞歴を誇るチリ最高峰の生産者だ。ハイクオリティーなワインを生み出してチリワインの可能性を広げてきた。「モンテス・アルファ・シャルドネ」はリーズナブルな価格からは想像できないほど手間をかけて造られており、世界中から愛されている。トロピカルフルーツやバターなどのリッチな香りにあふれ、まろやかな味わいは他のチリワインとは一線を画す味わいだ。フレッシュなうちに楽しむ若飲みタイプが多いチリワインだが、このワインは熟成させることもできる。購入後に瓶内で熟成させて味わいの変化を楽しむのもよいだろう。
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サントリー登美の丘ワイナリー「登美の丘 シャルドネ」
山梨県甲斐市に位置する登美の丘ワイナリーは、山梨県で欧州品種のブドウ栽培を始めた元祖ともいわれており、国内外で評価の高いワインを生み出している。柑橘やトロピカルフルーツのような果実の香りに、ナッツやローストのニュアンスも感じられる。味わいには心地よい酸味とほのかな甘みが感じられ、ボリューム感があり、穏やかな余韻が続く。和食に合わせるのにイチオシの白ワインだ。よく冷やしておくと、ゆっくり飲みながら温度変化にともなう味わいの変化も楽しめるだろう。
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- 商品名:日本ワイン 登美の丘ワイナリー 登美の丘 シャルドネ 2019 [ 白ワイン 辛口 日本 750ml ]
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結論
シャルドネは世界的にとても人気の高い白ブドウ品種だ。環境に順応しやすいため、広く栽培されている。シャルドネ自体はニュートラルで栽培環境や醸造方法によって味わいが変化するので、いろんな産地のワインを飲み比べてみよう。きっと好みのシャルドネが見つかるはずだ。