1. 一升瓶のワインとは?魅力などの基本的な特徴について解説

一升瓶ワインの起源は、日本のワイン造りの起源とほぼ同じである。文明開化のもと始まったワイン作りは山梨県にブドウ農家を多く産んだ。その名残が一升瓶ワインなのだ。一升瓶ワインのプロフィールを紹介しよう。
一升瓶ワインとは
一升瓶ワインとは、その名の通り一升瓶に入ったワインである。1.8Lの大容量であり、使われるブドウは甲州、マスカット・ベリーA、デラウェアなど日本ワインに多く用いられるブドウだ。味わいは甘めで、地元では夕食ができるまでの時間に飲まれることが多い。茶飲み茶碗で飲まれることが多いのが特徴で、素朴な味わい方が魅力である。
一升瓶ワインの歴史
山梨県では明治9年にワイン用ブドウの試験農場が作られた。その後、大正13年ごろに一升瓶が普及すると一升瓶に詰めたワインが各農家で作られるようになった。酒税法ができる1938年まで、農家は余ったブドウを使ってぶどう酒を作っていたのである。しかし戦後西洋化が進み、イギリスの基準である750mlワインが主流になると、山梨県以外の場所では一升瓶ワインは見られなくなってしまったのだ。
御神酒と一升瓶ワイン
現在でも山梨県では一升瓶に入ったワインが愛されている。御神酒として一升瓶ワインを奉納する神社もあるほどだ。山梨県笛吹市にある一宮浅間神宮は、祭神のコノハナサクヤヒメが酒造りの神でもある。そのためコルク栓を奉納してワイン作りの成功やブドウの豊作を願ったり、参拝者に一升瓶ワインの御神酒が振る舞われる行事が行われてる。
2. 一升瓶ワインはどのように保存すれば良い?

一升瓶ワインはその大きさから敬遠する人が多い。しかし、実際は保存が効くワインでもある。なかなか手を出しづらい一升瓶ワインを、手軽に楽しむコツを紹介しよう。
一升瓶ワインは保存可能!
一升瓶ワインはスクリューキャップといって回すタイプのボトルキャップが付いていることが多い。そのため蓋が閉めやすく保存しやすくなっている。また、山梨県では小分けにするための瓶も販売されているのだ。この瓶は機械蓋といって繰り返し使える蓋が付いており、保存に向いている。冷暗所で空気を抜いたり、窒素封入器具を使うことで1週間程度は楽しめるという。また空気に触れ合うことで熟成された味が出ることもあるので、気軽に楽しんでみよう。
ワインセラーで保存しよう
開封後はなるべく早く飲んだ方がいいものの、一升瓶ワインはセラーで管理することも可能である。冷蔵庫などの温度差が激しいところは避け、しっかりと管理したい人にはセラーが向いているだろう。たとえばさくら製作所「ZERO CLASS Smart 低温冷蔵ワインセラー」は一升瓶が5本程度入り、日本酒の保存にも向いている。一升瓶で購入するお酒が多い人にはおすすめだ。
一升瓶ワインの活用方法
どうしても余ってしまったワインは、飲む以外の方法で活用しよう。たとえばワイン塩はいかがだろうか。ワインと塩を2:1の比率で混ぜてから火にかけ、焦げ付かないように結晶化させていくものである。塩にワインの風味が付いたフレーバーソルトとして利用可能だ。お菓子やソースなどにも使えるので、ぜひ試してみてほしい。
3. 一升瓶ワインはどこに売ってる?

一升瓶ワインは山梨県以外の人にはあまりなじみのない商品である。どこで買えばいいのか、また通販で購入する場合はどこで買えばいいのかを紹介しよう。
一升瓶ワインはスーパーに売っている?
一升瓶ワインは、一部のスーパーでは購入することができる。確実に入手できるのは山梨県内のスーパーマーケットである。また、ほかの県でも山梨ワインを取り扱っている店舗もある。たとえばDCMくろがねや株式会社のサイトでは、横浜にある店舗で山梨ワインを取り扱っていることが明記されている。また、まるき葡萄酒株式会社では百貨店を中心に全国に出品しているという。一升瓶ワインに興味を持った人は、山梨ワイン取扱店などに問い合わせてみるとよいだろう。
一升瓶ワインを通販で購入するには
Amazonなどで、一升瓶ワインが販売されていることもある。ボトルを手に取って選ぶことはできないが、確実に手に入れたい場合は通販での購入も選択肢の一つである。
4. 一升瓶ワインのおすすめは?

最後に、一升瓶ワインのおすすめ銘柄をいくつか紹介する。気に入ったものがあれば、ぜひとも購入して飲んでみてほしい。
一升瓶ワインをネットショップで
まず、一升瓶ワインを手軽に飲みたい方にはアルプスワイン株式会社「アルプス ルナール・白 1.8L瓶 」を紹介しよう。今や日本を代表するブドウ品種となった甲州を主体にしたこのワインは、フルーティな飲み口が特徴である。1.8Lも入って1,200円程度とかなりお手頃な価格も魅力の一つだ。オンラインショップで販売されているので、気軽に購入できるのも利点といえる。
一升瓶ワインを手軽に飲もう
一升瓶の大きさに躊躇いがちな人は、一升瓶ワインを750mlにサイズダウンしたものをまずは飲んでみよう。岩崎醸造株式会社「マルホンジョー 赤 」は一升瓶ワインでありながらも手頃な750mlのワインだ。マスカット・ベリーAなどが入ったミディアムボディでありつつも、カジュアルに楽しめる側面も持つ。1本2000円程度と気軽に購入できる値段設定なのも嬉しい点だ。
ロゼワインも一升瓶で
蒼龍葡萄酒株式会社の販売する「セレクト ロゼ」はかわいらしいピンク色が特徴のロゼワインだ。やや甘口の珍しいロゼが1,400円程度で購入できるので、非常にリーズナブルである。デラウェアを主体にマスカット・ベリーAを混ぜたワインで、冷やして飲むと美味しい。
結論
一升瓶ワインは山梨県で茶飲み茶碗で楽しまれてきたワインである。カジュアルに飲まれてきた背景もあり、現代でもテーブルワインとして十分に美味しいワインだ。リーズナブルなものが多いのも魅力だが、山梨県以外の人は手に入りづらいこともある。その場合は通販で購入する方法が確実である。量が多すぎると思う人には750mlのサイズダウンした商品もあるので、興味のある人はぜひ買って飲んでみよう。