目次
1. ブラック・クイーンとは?味わいや香りなど基本的な特徴を紹介

日本で誕生した黒ブドウ品種、ブラック・クイーン。あまり多くは栽培されておらず、聞き慣れないかもしれないが、赤ワインが苦手な人から飲み慣れている人まで多くの人におすすめしたい魅力あふれるワインを生み出している。
ブドウの特徴
ブラック・クイーンは、日本ワインの父と呼ばれる川上善兵衛がベーリー種とゴールデン・クイーン種を品種交雑して開発した黒ブドウ品種だ。現在の用途はワイン用のみのため、栽培面積はあまり広くない。その名の通り、濃い黒紫色をした厚い果皮とやわらかい果肉をもち、ワインになっても濃い色となる。
香り・味わい
香りは控えめながらイチゴやプラム、ブラックベリーのような果実のアロマをもち、樽熟成することでスパイスやバニラ、カカオのような香りも生まれる。味わいは酸味が豊かで渋みは穏やかなワインとなる。
2. ブラック・クイーンの主な産地は?産地ごとの特徴や違いについて解説

ここではブラック・クイーンの主な産地を紹介しよう。
日本
ブラック・クイーンは1927年に新潟県の岩の原葡萄園にて誕生した日本固有のブドウ品種だ。生産量はあまり多くないが、マスカット・ベーリーAなどとともに日本の交雑品種として知られている。生産地は長野県、山形県、新潟県、岩手県、山梨県などに分布しており、補助品種としてだけでなくブラック・クイーン100%やブラック・クイーンを主体としたワインを造る生産者も増えている。
その他
台湾やベトナム、カンボジアではブラック・クイーンが広くワイン造りに使用されている。台湾では1953年にブラック・クイーンが導入されたことでワイン造りの歴史がスタートした。温暖な地でのワイン造りはイメージがあまりないかもしれないが、現在では世界的に評価されるワインも生み出されている。
3. ブラック・クイーンに合う料理は?おすすめの飲み方と合わせて確認

ブラック・クイーンと相性のよい料理を紹介する。またブラック・クイーンのよさを最大限に引き出すために、ワインを飲むときの温度や使うグラスにもこだわってみよう。
相性のよい料理
日本生まれのブラック・クイーンは和食との相性がバツグンだ。ぜひとも日本の食卓で登場させてほしい。特に、醤油や甘辛い味つけのすき焼き、うなぎのかば焼きなどと合わせやすいだろう。またブラック・クイーンは豊かな酸味をもっているので、同じく酸味のあるトマトソースやデミグラスソースとも相性がよい。
グラス・温度
ブラック・クイーンの赤ワインは16~18℃が飲み頃の温度だ。グラスはボウルのすぼまりがゆるやかで縦長の形状のタイプを選ぶと、果実味・酸味・渋みをバランスよく楽しめるだろう。
4. ブラック・クイーンで造られたおすすめワインは?

ブラック・クイーンのワインで、普段飲みしたいものからちょっと特別なときに飲みたいものまで紹介しよう。珍しいブラック・クイーンのスパークリングワインも要チェックだ。
ミュゼドゥヴァン 松本平ブラッククイーン
長野県産のブドウにこだわって造られるミュゼドゥヴァン(Musee du Vin)シリーズ。ブラック・クイーンは信州松本平産で、フレンチオーク樽を使って熟成されている。凝縮した果実味とほどよい渋みのバランスがよく飲みやすいので、日常の食卓で大活躍する一本だ。
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レザンファン ブラック・クイーン
販売元:ルミエール
山梨県岩手地区で育ったブラック・クイーンを100%使用した赤ワイン。約1年の樽熟成によってブラック・クイーンがもつ強い酸味はほどよく和らいでいる。黒い果実にバニラやチョコレートの香りが感じられ、フレッシュな果実味と丸みのある柔らかなテクスチャーをリーズナブルな価格で楽しめるコスパの高さが魅力だ。
山梨県岩手地区で育ったブラック・クイーンを100%使用した赤ワイン。約1年の樽熟成によってブラック・クイーンがもつ強い酸味はほどよく和らいでいる。黒い果実にバニラやチョコレートの香りが感じられ、フレッシュな果実味と丸みのある柔らかなテクスチャーをリーズナブルな価格で楽しめるコスパの高さが魅力だ。
菱山ブラック・クィーン
素晴らしいブドウを生み出す山梨県勝沼町菱山地区に位置するシャトー勝沼。ブラック・クイーンは果実味とボリューム感のバランスがよく上品で、複雑味も兼ね備えている。余韻も長く続いて飲みごたえがあるので、コクのあるミートソースなどと相性がよい。
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ドメイヌ・タケダ ブラック・クイーン古木 赤
樹齢40年という希少なブラック・クイーンを使用したとても贅沢な1本。ブラック・クイーン特有の果実味と古木による成熟した奥行きや複雑味が溶け合う絶妙な味わいだ。1920年の創業以来大切に育てられてきたブドウの味わいは特別なひとときを過ごすのにぴったりだろう。
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岩の原葡萄園 ブラック・クイーン
岩の原葡萄園は、日本のワインぶどうの父と称される川上善兵衛がブラック・クイーンなどの品種を生み出した場所だ。現在も岩の原葡萄園では素晴らしいブラック・クイーンのワインを世に送り出している。黒い果実やスパイスのような香りに豊かな酸味と厚みのあるボディで今飲んでも美味しいが、数年間瓶のなかで熟成させるのもよいだろう。
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ミュゼドゥヴァン oasis ブラッククイーン スパークリング
ブラック・クイーンは非発泡のスティルワインだけでなくスパークリングワインも生産されている。このスパークリングワインは赤の辛口で、軽快な泡が心地よく渋みは穏やかなので幅広い料理に合わせやすい。飲みやすい味わいのためホームパーティーで提供するのもおすすめだ。
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結論
日本生まれのブドウ品種であるブラック・クイーン。ほかのブドウの補助的な役割としてワインに使われることが多かったが、近年ではブラック・クイーンの特徴を生かした素晴らしいワインが生み出されている。ワインによって個性はいろいろなので、いろんなワインを飲み比べてみるのもいいだろう。