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ワインが腐ることはある?劣化と腐敗と熟成のそれぞれの違いとは

ワインが腐ることはある?劣化と腐敗と熟成のそれぞれの違いとは

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

監修者:管理栄養士 水島知美(みずしまともみ)

鉛筆アイコン 2021年2月 4日

ワインはお酒だ。お酒はアルコールが入っているので、腐ることがないように思われる。しかし中には放置しすぎて飲めなくなるワインもある。飲みかけのワインをうっかり放置してしまい、酸っぱくなった経験がある人もいるかもしれない。この場合は腐敗といえるのだろうか。本記事では、ワインが本当に腐るのか、劣化との違いなどについても紹介する。

  

1. ワインは腐るのではなく劣化する

ワインは腐るのだろうか。そもそも腐敗とはなんだろうか?ワインの劣化との違いはなんだろうか?まずはワインの腐敗について紹介しよう。

腐るとは?

まず、腐るという現象について紹介しよう。さまざまな食品が腐ることは多い。腐るというのは微生物のはたらきでアミノ酸や糖分が分解される現象のうち、人の価値観において「悪くなったな」と思うものは腐るという現象だ。日本酒で乳酸菌が活発になってしまったら「火落ち」といって腐ったものとして扱われる。しかし乳酸菌が活発になった牛乳はヨーグルトとして食べられるのだ。このように、腐敗と発酵の分類は難しいのである。

ワインにおける「腐る」とは

では、ワインは「腐る」のだろうか。答えは「腐らない」だ。実は、ワインには「腐る」という概念がない。ボトルには賞味期限が刻印されていないのだが、これはワインが腐らないためだ。しかもワインはものによってはボトル詰から数十年経ってから熟成が完成するものもある。そのため、賞味期限は長いのである。ただ熟成期間中になんらかの原因で劣化してしまうことはあるのだ。

ワインの劣化とは

ワインは腐ることはないが、腐ったようなにおいや美味しくない味わいに劣化することもある。たとえば「ブショネ」はコルクが劣化した結果発生するものだ。濡れた段ボールのにおいと表現されることもある劣化で、不快なにおいがするのである。また、開栓後急激に酸化することで酸味や渋みが強くなってしまうこともある。あえて酸化させることもあるが、それはまろやかな味わいにするものだ。開栓前に空気が入ったり、高温下で保存されている際に酸のバランスが崩れることで酸化したり、振動や温度、光、湿度によっても劣化する。また、硫黄のようなにおいがすることもあるが、これは酸欠によって発生するもので腐るという現象とは違う。この場合はグラスに入れて回し、あえて酸化させることにおいが消える。

ワインと酸化防止剤

ワインには酸化防止剤が入っていることがある。亜硫酸塩とも書かれるもので、ドライフルーツなどにも使われている。この酸化防止剤によって酸化しにくいワインが作られているのだ。劣化が気になる人は、酸化防止剤が入っているワインを買えば急激な酸化を抑えられるのでおすすめしたい。

2. 開封後や保存状態次第ではワインも腐る

ワインの中には、開栓後に菌類が繁殖することもある。ワインが悪くなって健康に害があり、飲めなくなることは「腐る」と同じような状況だ。そこでワインが「腐る」ことについて紹介する。

ワインが飲めなくなるのは?

ワインは劣化しても美味しくなくなるだけで、健康に害をもたらさないものがほとんどだ。しかし、中には食中毒の原因になるような菌が入ることもある。それが黄色ブドウ球菌だ。腐るという現象とはまた少し違い、こちらは菌が作り出す毒素によって健康被害が起こるのだ。なんらかの原因で黄色ブドウ球菌が100個ボトルに入ってしまった場合、22時間後には数十万個にまで増えている計算になる。しかも毒素は熱や消化酵素、乾燥などに弱いので、開栓後は早めに飲むようにしよう。また、ワインは酸化しても腐るわけではないが、発癌性の高いアセトアルデヒトの生成が増加するといわれている。過度な酸化は美味しくないだけでなく体にもあまりよくないので、なるべく酸化させないようにしたい。

黄色ブドウ球菌の対策法

黄色ブドウ球菌は、手のひらや傷口に多い菌だ。そのため手指の消毒が欠かせない。ワインを扱う際、とくに飲み口を触る際はなるべく清潔な手で触ろう。また、黄色ブドウ球菌は増殖するのが10℃以下でゆっくりになる。10℃以下で保存することも大切だ。

劣化しないために

ワインは腐るわけではないが、劣化によって美味しくなくなる。またブドウ球菌など細菌が入ることも考えられるため、保存、とくに飲みかけのワインの保存は慎重にしよう。酸化を防ぐには真空パックに保存したり、小瓶に分けて保存することが必要だ。

3. 腐るのではなく劣化したワインは料理に使用できる

ワインが劣化してしまった、劣化する前に使い切ってしまいたいという場合、どうすればよいのだろうか。ワインは腐ることがないので、飲めなくても別の活用方法がある。最後に、劣化ワインに新しい味わいを持たせるアレンジ方法を紹介する。

ワインの飲み頃

まず、ワインは開栓後何日間飲めるのだろうか。実はワインによって決まっており、一番寿命が短いのはスパークリングワインである。スパークリングワインは炭酸が命だ。そのため長くて3日が限度で、しかもシャンパンなど瓶内発酵させているものの方が長持ちする。一方、赤ワインやフルボディの白ワインは3日から5日保ち、ライトボディの白ワインやロゼワインは1週間程度まで保つことができる。ただしいずれも目安なので、常温を避けて冷暗所で、栓をして保存しよう。腐ることはないとはいえ、劣化しないようになるべく工夫した方が長い間美味しく飲むことができる。

劣化ワインでサングリア

劣化してしまったがまだ飲めるというワインはサングリアにしよう。サングリアは直前にフルーツと混ぜなければならず、作り置きすると法律違反になってしまうので注意したい。サングリアの作り方は簡単だ。たとえばオレンジジュースを製氷皿に入れてキューブ状にして凍らせ、オレンジ氷をワインに入れることで簡単にできあがるのだ。

劣化ワインで料理をしよう

ワインは腐ることがないといっても、あまり長く放置したワインはそのまま飲むには抵抗があるだろう。そこでおすすめなのは加熱することだ。ワインと塩を煮詰めてワイン塩にしたり、牛肉を漬け込んでおいてビーフシチューにするなど、工夫次第で美味しく飲むことができる。

結論

ワインは腐ることがない。しかし、劣化してしまうと美味しくないだけでなく、体に害を及ぼすこともある。また細菌が入ることで食中毒になる可能性もある。ワインの劣化を避けるためには、真空ボトルに入れたり冷暗所に保存するなどの工夫が必要だ。それでも劣化してしまったワインはサングリアにしたり、料理に加えることで活用可能である。ワインはしっかりと保存し、最後まで活用しよう。
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  • 更新日:

    2021年2月 4日

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