目次
1. シャトーワインとは?味や香り・意味などの基本的な特徴を解説

ワインの世界でシャトーとはブドウ栽培からワイン造り、瓶詰など全ての工程を自社で行うワイナリーのことを意味する。シャトーという名前がどういったときに使われるのか、またワインの味わいの特徴をみてみよう。
ボルドーのシャトーとブルゴーニュのドメーヌ
フランスの2大赤ワインの銘醸地、ボルドーとブルゴーニュではワイナリーの呼び方が異なる。ボルドーでは自社畑を所有する生産者をシャトーと呼ぶのに対し、ブルゴーニュではドメーヌと呼ぶ。名前が違うだけではなく、このふたつは規模感も異なる。ボルドーのシャトーは大規模な生産者であることが多く、広大な畑を所有していることが多い。一方ブルゴーニュではひとつの畑をいくつものドメーヌが分割所有していたり、生産量が少ない小規模な生産者が多い傾向がある。
シャトーワインの味わいの特徴
ボルドー地方以外にもシャトーがつく名前のワイナリーはあるので、その味わいをまとめるのは難しい。ボルドーのシャトーが造るワインに限定していえば、濃厚で高貴なフルボディの赤ワインが有名だ。長期熟成で花開く渋みのしっかりした赤ワインたちのほかに、カジュアルに楽しめるさわやかな白ワイン、ソーテルヌ地区の極甘口の貴腐ワインも有名である。
2. シャトーワインにはどんな種類がある?格付けも合わせて紹介

ボルドーには数多くのシャトーが点在しているが、その中でも有名なのがメドック地区の格付けトップに君臨する五大シャトーだ。ボルドーに6000軒以上あるといわれるワイナリーの中で61軒がこの格付けを受けており、1級から5級に分かれている。五大シャトーと言われる5つの1級シャトーについて簡単にみてみよう。
シャトー・マルゴー
シャトー・マルゴーは五大シャトーの中で最も女性的な味わいと形容され、ボルドーワインの女王とも呼ばれる。
シャトー・ラフィット・ロートシルト
1855年の格付け時に最も高い取引価格をつけていたワインで、当時ルイ15世が飲んでいたことから「王のワイン」と呼ばれている。
シャトー・ムートン・ロートシルト
メドックの格付けの中で2級から1級へ昇格した唯一のシャトー。ワインのラベルに有名なアーティストの絵を採用することから、ボトルのコレクターが多いワインだ。
シャトー・ラトゥール
シャトー・ラトゥールは世界一の濃縮感と強いタンニンを持つといわれる。長期熟成に向き、ヴィンテージに左右されない安定した品質の最高級ワインだ。
シャトー・オー・ブリオン
メドック地区の格付けでありながら、その品質の高さが評価され唯一メドック以外の地区から選ばれているシャトーだ。ほかの五大シャトーと違いカベルネソーヴィニヨンよりメルロの比率が高めである。
3. シャトーワインのおすすめの飲み方は?

ボルドーのシャトーで造られる赤ワインを前提に、おすすめの飲み方をいくつか紹介する。
スタイルに合わせて温度を調整する
フルボディの赤ワインなら16~20℃、ミディアムボディであれば14~16℃がおいしく飲める温度といわれている。ボルドーのシャトーワインでよくみられる渋みの強い赤ワインの場合は、冷やし過ぎると渋みがシャープに感じられるのでやや高めの温度がよい。フルーティーなワインであれば少し冷やすとより味わいが引き立つ。
適切なグラスを用意する
ボルドーのシャトーワインを飲むときはぜひボルドー型のグラスを使ってほしい。ボウルが大きいためワインが空気に触れる面積が大きく、時間とともに味わいの変化を楽しめる。少し小ぶりな汎用型のグラスでもよいが、ワインを注ぎ過ぎると香りを感じにくくなるため注意したい。
4. シャトーワインのおすすめ銘柄は?

最後にシャトーワインのおすすめ銘柄をいくつか紹介する。
シャトー ジスクール「シャトー ジスクール」
メドック地区3級の格付けを持つシャトーの赤ワインだ。シャトージスクールのワインは14世紀にフランスの王宮で飲まれていたといい、歴史の長さと品質の高さがうかがえる。濃厚で力強い赤ワインなので、コクのあるワインをじっくり飲みたいときにおすすめだ。
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シャトー・ローザン・セグラ「シャトー・ローザン・セグラ」
メドック地区の格付け2級を持ち、1944年からシャネル社が経営しているシャトーだ。シャネル社による買収後ワインのクオリティが上がったといわれており、1級シャトーに最も近い2級との呼び声もある。凝縮感のあるフルボディでありながら上品な味わいの高級ワインだ。
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シャトー・レゾリュー「シャトー・レゾリュー 赤ラベル」
販売元:ヴィノスやまざき ほか
太陽の降り注ぐ温暖な南フランスの赤ワインだ。カリニャンやグルナッシュといった南仏の地場品種をブレンドしており、柔らかい樽香とふくよかな果実味が楽しめる。気取らずに飲めるフレンドリーな味わいなので、普段の食卓にもぜひ取り入れてほしい。
太陽の降り注ぐ温暖な南フランスの赤ワインだ。カリニャンやグルナッシュといった南仏の地場品種をブレンドしており、柔らかい樽香とふくよかな果実味が楽しめる。気取らずに飲めるフレンドリーな味わいなので、普段の食卓にもぜひ取り入れてほしい。
結論
シャトーという言葉はワイナリーの名前だけでなくワイン名にも使われていて、少しややこしい。基本的にはシャトー=自社畑のブドウを使うワイナリーと覚えておけば大丈夫だ。シャトーと名の付くワインにはテーブルワインから超高級ワインまでさまざまな種類が揃っているので、ぜひ色々と試して好みのシャトーを見つけてほしい。