1. ヴィンテージワインとは?味や香りなどの基本的な特徴を解説
ワインの世界においてヴィンテージという言葉はふたつの意味で使われている。まずはヴィンテージという言葉の意味と、ヴィンテージワインが持つ味わいの特徴についてみていこう。
ヴィンテージという言葉の意味
ここまで、ヴィンテージワインという言葉を長期熟成を経たワインという意味で使っているが、それを正確にいうと「オールドヴィンテージワイン」となる。そもそもヴィンテージとは、そのワインの原料であるブドウの収穫年を表すもので「このワインのヴィンテージは1999年だ」のように使う。収穫年が分かるワインであれば全てヴィンテージワインと言っても間違いではないのだが、15年以上熟成されたオールドヴィンテージワインをヴィンテージワインと呼ぶことが一般的だ。
ヴィンテージワインの味わいの特徴
15年以上の長期熟成を経たヴィンテージワインは、角が取れてまろやかな味わいになる。香りには果実味だけでなくハーブやドライフルーツ、キノコなどの複雑で繊細な香りが混じり合い、じっくり時間をかけて楽しむのに最適なワインへと変貌するのだ。
2. ヴィンテージワインは普通のワインと何が違う?
ヴィンテージワインと普通のワインでは違いはいくつかあるが、一番大きな違いは飲み頃だ。テーブルワインなどの手頃なワインは、すぐ飲んで美味しい味わいにデザインされている。こういったワインを10年寝かせても秀逸なヴィンテージワインに変化することはない。一方で長期熟成を前提に造られるワインたちは、熟成に耐えられるよう強いタンニンや濃い色素、しっかりした酸などがある。グレートヴィンテージのものほど若い時は飲みづらいが、飲み頃が近づくにつれて素晴らしいバランスを備えたワインへと姿を変えるのだ。
3. ヴィンテージワインのおすすめの飲み方は?
次にヴィンテージワインの飲み方についてみてみよう。
ボトルを不必要に動かさないように気を付ける
ヴィンテージワインはとてもデリケートなお酒で、不要な振動を与えることで味のバランスが崩れてしまう。最低でも飲む1週間前には13~15℃の冷暗所で立てて保管しておいてほしい。古いワインはワインの成分が固まってできる澱(おり)があることが多く、これをグラスに入れないためにもボトルの扱いは慎重にしたい。
グラスをぐるぐる回さない
ワイングラスをぐるぐる回してワインの香りを開かせようとする人は多いが、ヴィンテージワインを飲むときには控えることをおすすめする。余計な力を与えるとワインに無意味なストレスがかかってしまい味に悪影響がでるためだ。味わいや香りが硬いな、と感じた場合はグラスに入れたまましばらく待つようにしよう。
4. ヴィンテージワインのおすすめ銘柄は?
最後にヴィンテージワインのおすすめ銘柄をいくつか紹介する。
シャトー・モンローズ「シャトー・モンローズ 2005」
ボルドー地方メドック地区の格付け第2級に君臨するシャトー・モンローズのヴィンテージワインだ。全てのブドウを手摘みで収穫し、二度の選果を行うこだわりぬいたワイン造りを行っている。この2005年はボルドーにとって指折りのグレートヴィンテージで、既に15年の熟成を経ているがまだこれからの熟成が可能なポテンシャルを持つ。
おすすめ商品
- 商品名: Chateau Montrose シャトー・モンローズ 2005
- Amazon商品ページはこちら
シャトー・ロッシュベル 「シャトー・ロッシュベル 1990 」
販売元:ヒグチワイン ほか
赤ワインの銘醸地、ボルドー地方サンテミリオン地区で造られた30年以上のヴィンテージワイン。シャトー・ロッシュベルはサンテミリオン地区の格付けも受けている蔵元で、1990年はボルドーにとってのグッドヴィンテージである。安いワインではないが、このクラスのヴィンテージワインにしてはリーズナブルだ。
赤ワインの銘醸地、ボルドー地方サンテミリオン地区で造られた30年以上のヴィンテージワイン。シャトー・ロッシュベルはサンテミリオン地区の格付けも受けている蔵元で、1990年はボルドーにとってのグッドヴィンテージである。安いワインではないが、このクラスのヴィンテージワインにしてはリーズナブルだ。
本坊酒造「ヴィニョ・デ・マルス 1991年」
販売元:本坊酒造
長期熟成後の赤ワインにブランデーとスピリッツを加えた甘口の酒精強化ワインだ。アルコールは20度とやや高いが、そのぶん開栓したあとも保管が可能である。甘みがしっかりしていて飲みやすいため、普段ワインを飲まない人へのギフトにもおすすめだ。飲むときは冷やして、心地よい甘みと複雑なコクを楽しんでほしい。
長期熟成後の赤ワインにブランデーとスピリッツを加えた甘口の酒精強化ワインだ。アルコールは20度とやや高いが、そのぶん開栓したあとも保管が可能である。甘みがしっかりしていて飲みやすいため、普段ワインを飲まない人へのギフトにもおすすめだ。飲むときは冷やして、心地よい甘みと複雑なコクを楽しんでほしい。
結論
ヴィンテージワインは知識がないままいきなり飲んだとしても100%楽しむのが難しいお酒だ。正しい保管方法と熟成からくる香りや味わいの特徴を知っておくことで、初めてその魅力を十分に感じられる。まずは若めのヴィンテージワインから試してみて、徐々に熟成が生み出す深淵なる世界の素晴らしさを体感してほしい。