1. チャーハンの基礎知識
チャーハンは、中華料理の一種。卵や豚肉、エビなどの具材とごはんを炒めて、味付けしたもの。日本ではもはや中華料理というカテゴリーではなく、家庭料理のひとつとして頻繁に食べられているほど、メジャーなメニューだ。簡単にできて、メイン料理になるので、ランチや夜食にも向いている。
火力の嘘
チャーハンは、中華料理店のようにパラパラとした仕上がりならないという悩みをよく耳にする。その理由を中華料理店のコンロのような強い火力がないからだ、という人がいるが、パラパラにならないのは、火力のせいではない。コツさえマスターすれば、家庭用コンロでもパラパラのチャーハンを作ることができる。
チャーハンとピラフの違い
チャーハンとピラフを混同している人がいるが、両者はまるで別のもの。チャーハンは炊いたごはんを炒めるものだが、ピラフは本来、生の米を炒めてから炊き上げるものである。具材や味付けにより、チャーハン、ピラフが区別されているわけではないのでご注意を。
2. チャーハン+砂糖の真相
なぜ砂糖なのか?
チャーハンに砂糖をプラスすると美味しくなる。その真相を解くカギとなるのが、砂糖の特性だ。砂糖には、甘みを加えるという効果以外にも、素材を柔らかくする、親水性が上がる、酸化を防ぐなどの効果がある。さらに、しょっぱいものに甘さを少し効かせると味わいが引き立つという役目もある。
入れるタイミング
さまざまな方法があるが、我が家でチャレンジしたところ、もっとも美味しいと感じたのは、卵に砂糖を入れる方法。前述の通り、砂糖は素材を柔らかくする効果がある。とくにタンパク質の熱凝固を抑制する効果があるため、卵がふわふわになるのだ。仕上げに加える方法もあるようなので、ここは自身でいくつかトライしてみるといい。
入れる量
量は、1人前のチャーハンにつき、ひとつまみ〜ふたつまみ。それ以上入れると甘みを強く感じてしまい、本来のチャーハンの美味しさを邪魔してしまう。我が家では粗糖を使用しているが、一人前でひとつまみがベストなバランスだった。
3. ランクアップの極意
決め手はラード
中華料理店のような味に仕上げるためには、油が重要である。使うべき油はラード。ラードのコクが、それっぽい仕上がりへと導いてくれる。手に入らない場合は、ペースト状の中華だしや鶏がらスープの素を加えると味が決まるのでお試しを。
材料はシンプルが◎
家チャーハンのランクアップを目指すなら、材料はシンプルにまとめるのが正解。卵、ネギ、温めたごはんがあればOK。卵、ごはん、具材の順に入れるので、他にもチャーシューやなるとなど、温めれば食べられるものなら加えてもいいだろう。
コンロから離さない
実際、チャーハンを作る際にある程度の火力は必要だが、家庭の火力でも十分に対応が可能だ。ポイントとなるのは、いかにコンロから中華鍋をおろさないか。中華鍋の中の温度を下げないことに秘訣がある。チャーハン作りにありがちな中華鍋を火から離して煽る作業は行わず、おたまでごはんを煽る方法が正解。火力は中火くらいがちょうどよい。
結論
チャーハンの隠し味が砂糖、これだけで話のネタになりそうだ。しかも、なんだか試してみたくなる不思議...。ものは試し。まずは週末、一人分からチャレンジしてみてはいかがだろう。