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調理法の一つ「蒸す」とは?蒸し器がなくてもできるテクニックも!

調理法の一つ「蒸す」とは?蒸し器がなくてもできるテクニックも!

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年3月28日

調理法の一つである「蒸す」。野菜や豚肉などを蒸して調理すれば、ふっくらと仕上がって美味しく食べられる。今回はそんな調理法の「蒸す」について基本や特徴を詳しく解説する。蒸し器を使った基本的な蒸し方から、蒸し器がないときの代用方法までしっかり確認しよう。

  

1. 蒸すとは?

蒸す
蒸す(スチーミング)とは、蒸気の中に食材を入れて、間接的に火を通す調理法のことである。具体的には蒸し器に水を沸騰させ、その熱い蒸気で食材を加熱させる。余分な油やアクを落とすことができる一方で、栄養素の流出が少ないのが特徴となっている。また、じっくりと火を通すため、肉や魚介などが柔らかく仕上がる。その他、食材の加熱はもちろん、冷凍ご飯の解凍などにも使える。

蒸かす(ふかす)との違いは?

蒸すに近いニュアンスで使われる調理法の一つに「蒸かす(ふかす)」がある。この蒸かすと蒸すはほぼ同じ意味であるが、一般的に蒸かすには「蒸気を当てて、やわらかくする」という意味が含まれている。また、蒸かすの対象になる代表的な食材にはサツマイモ(ふかし芋)がある。

2. 「蒸す」調理法の特徴とは?

蒸す
蒸すは加熱方法の一種であるが、「栄養素の流出が少ない」「食材が崩れにくい」など、他の加熱方法とは異なる特徴も多くある。このような蒸す調理法の特徴についても確認しておこう。

特徴1.栄養素やうま味の流出が少ない

蒸す調理法の特徴の1つ目が、栄養素やうま味などの流出・損失が少ないということ。特に茹でる場合に比べると、水溶性ビタミンをはじめとする水溶性の栄養素の流出を抑えることが可能となっている。また、うま味なども溶け出す心配がないので、食材の美味しさをそのまま楽しむことができる。

特徴2.食材が崩れにくくて柔らかくなる

蒸す調理法の特徴の2つ目が、食材が崩れにくいことと柔らかくなるということ。崩れにくい理由は食材を蒸し器に入れたら、特別混ぜたりする必要がないからだ。また、柔らかくなる理由は100℃以下でじっくりと火を通すため、食材の水分(肉汁など)の流出を防げるからといわれている。

特徴3.焦げる心配が少ない

蒸し料理の特徴の3つ目が、食材が焦げにくいということ。蒸し器に入れた食材には水蒸気の熱だけで火を通すため、焦げるようなことが少ない。また、きちんと蒸し器内に水が入っていれば、蒸し器そのものが焦げる心配も少ない。そのため、美味しそうな見た目に仕上げることが可能だ。

3. 「蒸す」調理法の基本的なやり方

蒸す
蒸し料理を作るときには、基本的には「ステンレス製の蒸し器」や「木製・竹製のセイロ」などを使う必要がある。ここではステンレス製の蒸し器を使った蒸し料理の作り方を紹介する。蒸したい食材を用意したら、以下のような手順で蒸し料理を作ってみよう。

蒸し器を使った蒸し料理のやり方

1.蒸し器のフタに布巾(手ぬぐい)を巻き付けておく
2.蒸し器の下部に蒸し水を5~7割程度入れておく
3.中強火で蒸し器を加熱し、しっかりと沸騰させておく
4.蒸し器の下段が沸騰したら、火を弱めておく
5.蒸し器に上段を乗せて、食材を置き、フタをする
6.蒸し上がったら、蒸気を奥側に逃がしつつフタをあける
※手前に蒸気を逃がすと火傷の危険があるので注意する
7.火の通りを確認して、きちんと中まで火が通っているなら完成

4. 上手に「蒸す」ためのポイント

蒸す
上手に蒸し料理を作るためには、火加減や水加減などに気を付けるようにしよう。以下で火加減と水加減について詳しく解説しているので、料理に合わせて上手に調整するようにしよう。

ポイント1.火加減

蒸し料理を作るときには、肉類や魚介類、まんじゅう類なら100℃程度で加熱すればよい。しかし、茶わん蒸しや蒸しプリンなどを作る場合には85~90℃程度にするほうがよい。温度を調整したい時には、弱火にしつつ、少しだけフタをずらすなどの調整をするのがポイントだ。このように作りたい料理によって火加減を変える必要があるので、レシピなどを参考にしながら調整しよう。

ポイント2.水加減

蒸し料理を作るときには、最初の水の量を5~7割程度にしておくのがおすすめだ。多く入れすぎると吹いた水が食材にかかってしまったり、逆に少なすぎると空焚きになったりして危険である。そのため、最初は5~7割程度にしておくとよい。また、長時間蒸すときには、途中で沸騰した湯を差すようにして、空焚きにならないように注意しよう。

5. 家に蒸し器がないときの代用方法

蒸す
蒸し料理は蒸し器があれば簡単にできるが、蒸し器を持っていない家庭も少なくないはずだ。そこで家の中にありそうなもので、蒸し器の代わりになるものをいくつか紹介しておこう。

代用品1.鍋とザル

やり方は、鍋にお湯を沸かしておき、鍋のフチに食材を入れたザルを引っかけるというもの。大きさや高さが合っていれば、蒸し器のようにして食事を蒸すことができる。なお、フタができない場合やフタがない場合には、アルミホイルで覆うようにすればよい。

代用品2.フライパンと耐熱皿

やり方は、フライパンに平たい耐熱皿を逆さの状態で乗せておく(土台を作っておく)。その状態でフライパンにお湯を沸かしてから、耐熱皿の底部分に食材を乗せて蒸すというものだ。耐熱皿の底が狭いときには、茹でたい食材を別の皿に乗せてから底部分に置けばよい。

結論

「蒸す」という調理法には、ほかの加熱調理とは異なるメリットがたくさんある。また、専用の調理器具がなくても、家にある調理器具を上手に使うことで「蒸し料理」を作ることが可能だ。蒸し料理にはさまざまな種類があるので、以下の「この記事もCheck!」のページなども参考にしながら作ってみよう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2017年11月14日

  • 更新日:

    2022年3月28日

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