目次
1. 蒸し豚とは?

蒸し豚とは、豚肉を使った蒸し料理のことである。そんな蒸し豚の特徴には、豚肉の柔らかくてジューシーな食感を味わえることや、豚肉のうま味と塩気がマッチした絶妙な美味しさを楽しめることなどがある。使用する豚肉は「豚バラブロック肉」が定番であるが、その他の部位でも作ることが可能である。また、作った蒸し豚を別の料理にリメイクして楽しむことも可能となっている。
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2. 蒸し豚にする3つのメリット

豚肉の調理方法には焼き・炒め・茹で・煮込みなどさまざまあるが、蒸し料理にすると他の調理法にはない食感などを楽しむことができる。また、蒸し料理の特徴には、栄養素の流出が少ないことや低カロリーであることなどもある。そんな豚肉を蒸し料理にするメリットについて確認しよう。
メリット1.柔らかい豚肉を楽しめる
豚肉を蒸し物にすると他の調理方法では味わえない、ムチムチ・モチモチとした上品で柔らかな食感を楽しめるようになる。また、うま味をギュッと閉じ込めるため、豚肉の美味しさを堪能することが可能だ。このように食材の食感や味を最大限に楽しめることが、豚肉を蒸すメリットの一つである。
メリット2.栄養素が流出しにくい
豚肉に多く含まれるビタミンB2などの栄養素は水溶性ビタミンであるため、茹でたり煮たりすると流出してしまう(※1)。また、リン・ナトリウム・カリウムなどのミネラル類も減少してしまうことが知られている。一方、蒸して調理する場合はこうした栄養素の流出を防ぐことが可能である。
メリット3.カロリーを減らせる
一般的に食材を蒸すと余分な脂肪を取り除けるため、カロリーは低くなるといわれている。また、炒め物や揚げ物は油を使って調理するためカロリーが高くなりやすいが、蒸し料理では油を使わないためカロリーが高くなるのを防げる。そのため、ヘルシー料理を作るのにも向いている調理法である。
3. 蒸し豚を美味しく作るためのポイント

蒸し豚の作り方を紹介する前に、蒸し豚を美味しく作るためのポイントを確認しておこう。どの部位を使えばいいのか、どのように下ごしらえをすればいいかなどを知っておくだけで美味しい蒸し豚を作れるようになる。そこでそれぞれのポイントについて確認しよう。
ポイント1.豚バラブロック肉を使う
蒸し豚には、基本的にどの豚肉の部位でも使うことが可能だ。しかし、一般的には「豚バラブロック肉」が使われることが多い。豚バラ肉は赤身と脂肪が交互に重なっているのが特徴であり、豚肉のうま味と甘みの両方を楽しむことができる。また、蒸し料理に使うとプリプリとした柔らかい食感に仕上がる。そのため、精肉店などがあり入手できるなら、豚バラブロック肉を使うのがおすすめだ。
ポイント2.丁寧に下ごしらえを行う
蒸し豚の作り方はいくつかあるが、いずれも丁寧に下ごしらえを行うのが重要だ。下ごしらえは、豚肉(豚バラブロック肉)に塩を揉みこむというもの。そして、塩を揉みこんだ豚肉をラップなどで包んで冷蔵庫で最低でも1時間程度は寝かせるというものだ。これにより豚肉のうま味が凝縮され、モッチリとした食感に仕上げられる。美味しい蒸し豚を作るためにも丁寧に下ごしらえを行おう。
4. 蒸し器を使った本格的な蒸し豚の作り方

本格的な蒸し豚を作りたいなら、蒸し器やセイロを使って作るのがおすすめだ。蒸し器を使って作ることで、しっとりとした柔らかい蒸し豚を楽しめるようになる。食材である豚バラブロック肉・キャベツ・塩を用意したら、さっそく蒸し器を使った本格蒸し豚を作ってみよう。
蒸し器を使った蒸し豚の作り方・手順
1.蒸し器にキャベツを敷き詰め下ごしらえした豚肉を乗せる
2.お湯が沸いたら豚肉が入った蒸し器を乗せる
3.火加減に注意しながら40分程度じっくりと蒸す
4.火を止めたら粗熱が取れるまでフタをしておく
5.粗熱が取れたら豚肉を適当な大きさにカットして完成
2.お湯が沸いたら豚肉が入った蒸し器を乗せる
3.火加減に注意しながら40分程度じっくりと蒸す
4.火を止めたら粗熱が取れるまでフタをしておく
5.粗熱が取れたら豚肉を適当な大きさにカットして完成
5. 鍋や電子レンジを使った蒸し豚の作り方

本格的な蒸し豚は蒸し器を使って作るのが基本だが、家に蒸し器やセイロがないならフライパンや鍋で代用することも可能。また、電子レンジを使って簡単蒸し豚を作ってもよい。そこで蒸し器を持っていないという人向けに、蒸し器不要の蒸し豚の作り方を2つ紹介しておこう。
作り方1.フライパンや鍋で蒸し豚を作る方法
1.鍋に酒・水・下ごしらえした豚肉を入れて火にかける
2.沸騰したらフタをして、20~30分程度蒸し煮にする
3.火が通ったら火を止めて粗熱が取れるまでフタをしておく
4.粗熱が取れたら豚肉を適当な大きさにカットして完成
2.沸騰したらフタをして、20~30分程度蒸し煮にする
3.火が通ったら火を止めて粗熱が取れるまでフタをしておく
4.粗熱が取れたら豚肉を適当な大きさにカットして完成
作り方2.電子レンジで蒸し豚を作る方法
1.耐熱容器に下ごしらえした豚肉を入れて酒をかける
2.容器にフタ(またはラップ)をして5分程度加熱する
3.一度取り出し豚肉をひっくり返して4分程度加熱する
4.火が通ったら火を止めて粗熱が取れるまでフタをしておく
5.粗熱が取れたら豚肉を適当な大きさにカットして完成
2.容器にフタ(またはラップ)をして5分程度加熱する
3.一度取り出し豚肉をひっくり返して4分程度加熱する
4.火が通ったら火を止めて粗熱が取れるまでフタをしておく
5.粗熱が取れたら豚肉を適当な大きさにカットして完成
6. 蒸し豚を美味しく食べるアレンジアイデア

蒸し豚はしっかりと下味が付いているためそのまま食べても美味しい。しかし、タレを工夫することでさらに美味しく食べられる。そこで蒸し豚を美味しく食べるためのアレンジ方法をいくつか紹介しておこう。
アレンジ1.ピリ辛ネギダレ蒸し豚
蒸し豚とネギダレの相性はバッチリ。ネギダレの作り方は、小口切りにした万能ネギ・砂糖・酢・醤油・生姜・ラー油などを混ぜ合わせれば完了だ。ネギの香りと辛めのタレが食欲をそそるので、蒸し豚がより美味しく食べられる。
アレンジ2.濃厚味噌ダレ蒸し豚
蒸し豚に濃厚味噌ダレをかけるのもおすすめ。味噌ダレは酢・醤油・味噌・みりん・生姜を混ぜ合わせれば作れる。また、味噌ダレに豆板醤などを加えたり、味噌ダレをかけてから白ゴマをトッピングしたりしてもよい。豚肉と味噌の相性はよいので美味しい蒸し豚が楽しめる。
アレンジ3.ポッサム風蒸し豚
韓国料理の中でも人気の「ポッサム」にするのもよい。味噌・コチュジャン・おろしニンニクなどを混ぜて特製ニンニク味噌を作り、サンチュやサニーレタスなどに包んで食べてみよう。ジューシーな蒸し豚肉と旨辛なニンニク味噌、葉物野菜のシャキシャキ感が絶妙にマッチして美味しく食べられる。
7. 蒸し豚のおすすめ保存方法

蒸し豚は常温保存がNGなので、必ず冷蔵保存か、冷凍保存を行うようにしよう。冷蔵保存の場合は通常2~3日程度は食べられるが、傷んでしまうこともあるので早めに食べ切るのが大切だ。また、1か月程度の長期保存したいなら、冷凍保存がおすすめとなっている。冷凍保存する場合は、1食分を小分けにして食品用ラップに包み、それから冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保管すればOKだ。
結論
豚肉は炒め物や煮込み料理などさまざまな使い道があるが、蒸し豚にするとモッチリとした食感が楽しめて美味しいのでおすすめだ。また、豚肉の栄養素を逃がさずに摂れたり、カロリーを抑えたりすることも可能である。しかもフライパンや電子レンジなどでも作れるので、ぜひ蒸し豚に挑戦してみよう。
(参考文献)
- ■※1:熊本県農畜産協会「2.ビタミン・ミネラルの変化・調理による栄養成分の変化のまとめ」
http://kumamoto.lin.gr.jp/shokuniku/eiyochisiki/henka/chori_henka2.html
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