目次
1. キャベツを保存する前に知っておきたい基礎知識

保存方法について詳しくは後述するので、まずはキャベツに関する簡単な基礎知識をおさらいしておこう。
キャベツの旬は?
3〜5月にかけて収穫されるのが「春キャベツ」だ。主に千葉県や神奈川県、九州地方などで栽培されている。一方、11〜2月の寒い時期に収穫されるものを「冬キャベツ」と呼んでいる。こちらは主に千葉県や愛知県などで栽培されている。両者の中間にあたる6〜9月頃に収穫される「夏キャベツ」もある。群馬県や北海道、長野県、それに東北地方などで栽培されている。
キャベツの賞味期限は?
明確な賞味期限は存在しないものの「美味しく食べられる期間」はある程度決まっているようだ。一般的には、丸ごとのキャベツでおよそ2週間、カットしたキャベツでおよそ1週間、千切りキャベツにいたってはその日のうち、とされている。だが、本稿で紹介する正しい保存方法を知っていれば、それよりも長く、しかも美味しいまま保存することも可能だ。
2. キャベツを丸ごと保存する方法

キャベツを1玉丸ごと保存する場合は、芯をくり抜く方法がよいだろう。芯が残っているとキャベツが成長し続け、葉の養分が失われてしまうためだ。
1玉丸ごと保存する方法
- 包丁やティースプーンなどで芯をくり抜く
- 水に濡らして丸めたキッチンペーパーを、くり抜いた部分に詰める
- 同じく水に濡らした新聞紙でキャベツを包む
- ポリ袋に入れて口を軽く閉じる(呼吸ができなくなるので密閉しない)
- 芯があった部分を下にして野菜室に入れる
- 定期的にキッチンペーパーを交換する
保存期間の目安
上記の手順を踏んで野菜室で保存する際は、2週間〜長くても1カ月を目安に使い切ろう。なお、冬場など気温が低い時期(目安として5℃以下)であれば、常温保存も可能だ。ただしその場合は保存期間が若干短くなる。1〜2週間を目安に使い切ろう。
使うときは葉を1枚ずつはがす
包丁で真ん中からザクッと真っ二つにしてしまうと、切り口が酸化して黒ずんだり、水分が抜けたりしてしまう。外側から葉を1枚ずつはがして使おう。
3. カット済みのキャベツを保存する方法

半分や1/4サイズなどにカット済みのキャベツを保存する場合も、まずは芯を切り落としておくことが大切だ。以下の手順で行おう。
カットしたキャベツを保存する方法
- 包丁で芯を切り落とす
- 水に濡らしたキッチンペーパーでキャベツを包む
- ポリ袋に入れて口を軽く閉じる(密閉はしない)
- 可能であれば切り口があった面を下にして、野菜室に入れる
保存期間の目安
すでにカット済みということで、切り口が酸化したり水分が抜けたりし始めている。そのため丸ごと保存するときと比べると短くなるので覚えておこう。おおよそ3〜5日程度が目安になる。
4. 千切りにしたキャベツを保存する方法

続いて、千切りキャベツの保存方法を見ていこう。カットしたものよりも断面が多いため、酸化や乾燥しやすいのが千切りキャベツだ。保存期間もさらに短くなるので覚えておこう。
千切りキャベツの保存方法
- タッパーなど保存用の容器に入れる
- たっぷり水を注ぐ
- 野菜室で保存する
この方法なら酸化や乾燥はある程度遅らせることができるが、栄養が水に溶けてしまうという欠点がある。その日のうちに食卓へ出すのであればこの方法で構わないが、そうでない千切りキャベツは、後述する冷凍保存をおすすめする。
保存期間の目安
できる限りその日のうちに使い切ることだが、難しいときは2日以内に消費しよう。
5. キャベツは冷凍保存も可能!方法や期間は?

最後にキャベツを冷凍保存する方法も紹介する。お伝えしたように、千切りキャベツはとくに冷凍保存をおすすめする。
キャベツを冷凍保存するときのポイント
まずは、キャベツを洗って千切りや1口サイズのざく切りなどにカットしよう。水気をしっかり切ったら、チャック付きの冷凍用保存袋に素早く入れ、できる限り空気を抜く。なるべく薄く平らにした状態でアルミトレイなどにのせて、急速冷凍モードで冷凍しよう。急速冷凍モードがない場合は保冷剤で挟むなど、できるだけスピーディーに冷凍させられるような工夫をしよう。
保存期間の目安
千切りキャベツでも2週間〜最長1カ月くらいは保存可能だ。すぐに使い切れないことが分かっているときは、最初から冷凍保存するとよいだろう。
冷凍保存したキャベツの使い方
千切りキャベツは自然解凍させて、水分を少しだけ残すように意識して絞ろう。まるで塩もみでもしたかのような状態になる。塩分を控えめにできるうえ、ドレッシングがよくしみわたるはずだ。一方、ざく切りキャベツの場合はザルに入れて、流水でじっくり解凍しよう。
結論
キャベツの保存方法を紹介してきた。お分かりのように、カットするほど断面が増えるため保存できる期間も短くなる。うっかり傷ませてしまうことのないよう、保存状態はこまめにチェックしておこう。またすぐに消費できないと分かっているときは、カットするなどして冷凍保存し、少しでも食品ロスを減らすように心がけよう。