1. アスパラガスの下処理・下茹で方法

アスパラガスは下ごしらえをすることで、食感がよくなり美味しく食べられる。下ごしらえは面倒と思われがちだが、コツをおさえればスムーズにできるようになるので知っておこう。
アスパラの下処理
アスパラガスはアクがなく、皮を丁寧にむく必要もないので、下処理は比較的簡単だ。まず、水洗いしたあと、固い部分を折って取り除く。アスパラガスの中央を持ち、根元側を弓なりに折り曲げるとポキッと折れるところがある。目安としては根元から1/4くらいの場所だ。折らずに、アスパラガスの根元から1cm程度を切り落としてもよい。穂先と茎を分けるなら、穂先から3番目の三角形の部分を目安に切り分ける。
皮むきは必要?
アスパラガスの茎についている三角形の部分をなんと呼ぶか知っているだろうか。実はこの三角形の部分には、ハカマという名がある。ハカマは、根元に近ければ近いほど固い。そのため、わざわざ取り除く必要はないが、ピーラーを使って皮と一緒に取ってしまえば口当たりや見栄えも向上するので、保存前に処理しておくとよいだろう。包丁を使ってハカマを取る場合は、刃を根元に当ててはがすように取り除こう。
アスパラの茹で方
アスパラガスの下処理が完了したら、鍋やフライパンに湯を沸かし塩茹でする。塩茹ですることで、アスパラガスの色が鮮やかになるうえ下味も付く。塩の量は、湯の量に対して1%程度を目安にするとよい。アスパラガスを根元から入れて30秒程度茹でたら、穂先まで湯につかるように倒し茹でる。ムラの出ないよう火を通すために、アスパラガスの向きを途中で変えることがポイントだ。約8mmの細いアスパラガスなら1~1分半、約12mmの一般的なものなら1分半~2分、約18mmの太めなら2~2分半を目安に茹でよう。さらに彩りアップを狙うなら、冷水に入れて冷ますことで色止めが可能だ。色止めしておけば、冷蔵保存や冷凍保存をしたあとでも美しい彩りになるだろう。
茹で加減を見極めるポイント
アスパラガスは、サイズによって茹で加減が変わるため見極めが難しいもの。アスパラガスを茹でる際、アスパラガスを投入した湯が再沸騰したタイミングで、茹で時間と固さをこまめに確認しよう。茹で加減を見極めるためには、根元から5~6cmあたりに竹串を入れる。竹串がスッと入ればしっかり火が通っているサインだ。シャキシャキとした食べごたえのある食感に仕上げるなら、竹串が少し引っかかる程度でOK。
2. アスパラガスの冷蔵保存方法

アスパラガスの保存方法は、基本的に冷蔵保存がベスト。これから紹介する注意点を守り、適切に冷蔵保存しよう。
横向きにはしてはいけない
アスパラガスを食べきれずに保存する場合、重要なのは横にしないこと。横にすると、穂先が上に向かおうとする力が働き、アスパラガスにたまっているエネルギーを無駄に消費することになり、アスパラの保存期間が短くなってしまう。
乾燥を防いで保存
アスパラガスを冷蔵保存する場合、湿らせた新聞紙にくるんで保存袋に入れるのがおすすめだ。くるむ時は雑に扱わないこと。柔らかい穂先を傷めないように、そっと包もう。濡らした新聞紙にくるんで保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てて保存すれば、3~4日はフレッシュだ。
ペットボトルを使用した保存方法
前述した通り、アスパラは乾燥から守りながら保存することが重要だ。そのためには、コップやペットボトルの底に、湿らせたキッチンペーパーを敷きアスパラガスを立てる必要がある。さらに、アスパラガスの上からビニール袋を被せて、温度が変わりにくいチルドや野菜室の奥に保管しておくとよい。
3. アスパラガスの冷凍保存方法

3~4日以内に食べきれないほどアスパラガスがある場合の保存方法は、冷凍がおすすめ。これから紹介する冷凍方法をぜひ頭に入れておいてほしい。
生のまま冷凍保存する方法
アスパラガスは、生のまま冷凍することも可能。生のまま冷凍するポイントは、アスパラガスの汚れをしっかりふき取り、キレイにしておくこと。また、均等に凍らせるためアスパラが重ならないよう注意し、アルミトレーに乗せて冷凍保存するとよい。
茹でたあとに冷凍保存する方法
茹でたものを冷凍する場合は、まず、アスパラガスを固めに茹でる。冷めたら、1回分ずつ小分けにしてラップでくるみ、金属トレーにのせて冷凍庫で急速冷凍する。完全に凍ったら、ラップごと保存袋に入れて冷凍すれば、1ヶ月ほどもつだろう。
干しアスパラガスを冷凍保存する方法
次に、干したものを冷凍保存する場合を紹介しよう。干し野菜にする時はまず、ピーラーで細く削るか、包丁で斜め切りにするなどして、アスパラガスを薄くて細長い状態にする。ザルに重ならないように並べ、1~2日、天日に当てて干せばできあがり。そのまま保存袋か密閉容器に入れて冷凍庫へ。水分がなくなるまでしっかり干すと、1ヶ月もつ。
4. 解凍したアスパラガスの調理方法

本項では解凍したアスパラガスの調理方法を生、茹で、干しに分けて解説する。
生のまま冷凍したアスパラガスの調理方法
生のまま冷凍保存したアスパラガスを茹でる際は、凍ったまま茹でよう。長い時間茹ですぎないよう、さっと茹でることがポイントだ。カットせずに冷凍していた場合は、室温に少し置いて半解凍になってから切ると切りやすい。
茹でてから冷凍したアスパラガスの調理方法
茹でて冷凍保存したアスパラガスは、凍ったまま調理できる。炒め物やスープ、パスタの具やサラダなど、何にでも活用できる。凍ったまま薄切りの豚肉やベーコンを巻きつけて焼くと、弁当のおかずにもなるので、忙しい朝にも重宝する。
干してから冷凍したアスパラガスの調理方法
干して冷凍保存したものは、茹でたてのパスタに凍ったまま混ぜたり、オムレツを焼く前の卵液に混ぜたり、焼く前のピザにのせたりして使うことができる。薄くスライスしてあるのですぐに火が通る。料理の彩りで緑色が足りない時などは、すぐに使えるので便利だ。
結論
スーパーにみずみずしいアスパラガスが並び始めると、春の訪れを感じる。冷凍食品としも売られているので一年中食べられはするが、やはり生のアスパラガスの、あのポキッと折れる感じは、旬ならではの歯ごたえだ。どうせ食べるならアスパラの鮮度を保つ適切な保存方法をマスターして、より長持ちさせながら旬の味を堪能しよう。
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