1. パクチーの基礎知識
パクチーは、世界各国で食されている野菜、ハーブの一種。その証拠に、英語ではコリアンダーシラントロ、中国語ではシャンツァイ、そのほかにもシラントロ、チャイニーズパセリなど、さまざまな名前で呼ばれている。原産は地中海。花後に枯れる一年草である。
カレーとパクチー
ちなみに、カレーに欠かせないスパイス、コリアンダーはまさにこのパクチーのタネを乾燥させたもの。さらに挽いて、パウダー状にしたものも存在する。生のパクチーが有する独特の香りと味わいとは異なり、スパイシーでほのかな甘みさえ感じられるスパイスだ。カレーはもとより、ソーセージやピクルス、チャイやクッキーなど、幅広く使用できる。
家庭菜園も◎
パクチーは、ハーブの一種なので、家庭菜園でも十分に育てることができる。ちなみに家庭菜園で育てたパクチーは、一般的に販売されているものよりもマイルドな味わい。茎も柔らかいので食べやすい。ちなみに1粒のタネを植えると2つ芽が出てくる。家庭菜園初心者の我が家でも失敗はなし。水やりと花芽を摘み取り続ければ、長く楽しむことができる。
2. 部位別の食べ方
葉っぱは生で
葉っぱ部分は、生で食べることをおすすめしたい。特有の香りと味わいを余すことなく感じられるうえ、鮮やかな緑が美しい。刻む場合は包丁でも構わないが、葉っぱのフォルムを生かす場合は、手で茎から摘み取るといい。水分が付着していると美味しさは半減する。洗ったら、しっかりと水気を切ってから使おう。
茎は刻んで
茎部分を捨てているという人がいたら、それはNG。茎も美味しくいただくことができる。使い方は、細かく刻むのがおすすめ。シャキシャキとした食感がまた、いい。そのまま生で食べることもでき、卵焼きやスープの具材としても優秀だ。我が家では炊きたてのごはんに混ぜてパクチーご飯にする、カレーにトッピングするといった使い方も。サルサソースに入れる場合も茎部分がおすすめ。
根っこは茹で物に
実は、根っこまで使えるのがパクチーのすごいところ。根っこはよく洗い、泥を落としておく。肉や魚の臭み消しや風味付けに効果があるので、肉や魚を茹でるときに一緒に入れるといい。茹で汁には、特有の香りや味わいはそれほど移らないので、パクチーが苦手な人でも食べられるはず。我が家では、茹で鷄や水餃子を茹でるときにパクチーの根を投入することが多い。根っこは、すぐに使わない場合は冷凍保存するのがおすすめ。使うときは凍ったまま、鍋に入れればOKだ。
3. パクチー豆知識
実は花も美味しい
パクチーは、白いレース状の花が咲く。可憐でとても美しい花は、家庭菜園の場合においてではあるが、食べることができる。サラダやカルパッチョにトッピングすると愛らしく、さらに香りを楽しむことができる。葉っぱや茎よりは風味もさわやか。
パクチーは無農薬!?
パクチーは、多くの場合、無農薬で栽培されている。というのも最近出回った野菜なので、農薬などの法整備が整っていないからだ。さらにパクチーはハーブなのでとても強いことも理由のひとつ。実際、家庭菜園では追肥なしでも十分に育つ。
結論
タイやベトナム、メキシコなど、エスニック料理には欠かすことができないパクチー。葉っぱから根っこ、さらには花まで、すべて食べることができる優秀食材なのだ。余すことなく使い切り、パクチーの美味しさを満喫してほしい。